一覧
┗
雨と青りんご飴
┗5
5 :
英
12/20-19:33
最近頓に彼奴のことを思い出すのは、ヒトは一人の人間にこれ程の憎悪を抱けるものなのかとある種感嘆する程に忌み嫌った、その彼奴に、俺が良く似て来ちまってるからなんだろう。お前に対する俺の言動が、全部彼奴の行為をなぞるようで。吐き気がする。
俺がこんなにも女々しい奴だと認めたくなかった理由には、このことも少なからず関係していたんだと、今になって漸く認められるようになった。彼奴と自分が似てるだなんて、過去の俺が聞いたら__しちまいそうなくらいには屈辱だ。
あの時の俺が、今の俺を知っていれば、彼奴とも何か変わっていただろうか。そうすれば、お前をもっと暖かい色で愛す事が出来ただろうか。
今の俺はあの時のお前だ。なぁ、でも俺はまだ正気を保ってるぜ。あの時のお前と違って、今の俺には隣に居てくれる奴が居るんだ。大切にしねえとな。「好き」だって、きちんと素直にならねえとな。好きな奴のために変わろうとすんのは、別に辛いことじゃない。
[
返][
削][
編]
[
戻][
設定][
管理]