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ヌヌルス
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12 :
塞◇
10/04-23:59
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はぐれアザラシ沈没派、だったんすよ私。……まあ私んちアザラシって国じゃないんですけど。アザラシの着ぐるみ着たイメージでお送りさせて下さい。イメージ映像ぐらい可愛いの希望っす、うぃ。
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ぶくぶく沈んだりしながら漂流に漂流を重ねました。自分のいて良い場所を探して探して。もうどうでもいいや、って泳ぐの止めかけながらも、…無意識的に「可愛がってください」って書かれた木の箱に乗り込んでたんです。それまで咥えてアピールしてた看板は「拾ってください」だったんすけど。愛情に飢えすぎて、本音ぽろりしちゃったんでしょうね。
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…っていうのが所謂、募集ってやつです。ほんと何書いたのか覚えてないんですなぁこれが。割り切ってでも良いから恋人ごっこがしたい、とかそんなんでしたっけかね…うーん。とにかく寂しそうだったと、後にあの人に言われました。ここ、きゅーんって鳴く捨てられた子犬…じゃなくて野良アザラシのイメージでお願いします。
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そんな手の掛かる座礁した木箱入りアザラシだったにも拘わらず、砂浜を通りかかったあの人が拾って連れ帰って、あったかいミルクを飲ませてくれました。懐いたように見せかけて野生化していた故の警戒心が邪魔して上手く甘えられなかった私でしたけど…抱き締めてなでなでしてくれる手は根気強くて優しくて、冷たい荒波に揉まれて凍てついちまってた心を融かして溶かしてくれました。あたたかいハグと、やさしいキスと、栄養ある言葉と、甘くておいしい笑顔を惜しみなく注いでくれました。…迷惑掛けないように、泳げるだけ回復したらまた海に帰らなくちゃいけないんだって、「帰りたくない」の一言を言えるわけもなく砂浜とぼとぼ這って帰る覚悟してた私を、引き留めてくれました。
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# そして_年後、そこにはもこもこと幸福の被毛に覆われたアザラシの姿が!
……あながち誇張表現でもない気がするマイ・ドキュメンタリーです。どっすか、これ。映画化オファー来ませんかね。え、来ませんかね…?
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誰が何と言おうと、私にはロマンティックなラブストーリーなんですよ、これでも。全塞が泣いた、なんです。…… こうしてアザラシは幸せになったのでした、めでたしめでたし。てへへ。
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