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ヌヌルス
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13 :
塞
10/05-00:00
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高台のお屋敷でパーティーが開かれまして。恋人御同伴でどうぞ、って書いてあった招待状。……でも、休みだったとはいえ、あの人は普段が忙しいんだし…お疲れでしょう所を無理には誘えない。だから私一人で行って皆さんとちょこっと楽しくお喋りして、振る舞って貰ったお菓子でもハンカチに包んで持ち帰って、お土産にあげられたらいいかなぁって思ってたんです。
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黙って出掛けるのも妙な話っすし、無理を承知なお誘いですけど…って、ダメ元で言うだけは言ってみました。そしたら。「喜んで」 って。…えっ！ ですよ、もう。無理しないで良いんすよ…？って言いつつ、絶対に嬉しさ隠せない顔してたはず。だって！一緒！行ける！言ってみるもんですなぁ、しゃる・うぃー・だんす…！
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それからの私のウキウキっぷりは異常で、鏡の前でおめかしを。…って言っても自分不器用っすから、髪をシニョンに結い上げたりなんて出来るわけもなく、ちょこっと髪括る位置を高めにしただけなんですけど。たったそれだけを何回結い直したか…だって少しはマシに映りたいじゃ、ないですか。せっかくのパーティー、オシャレしても背伸びって笑われない機会なんですから。
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こんな風に張り切りすぎて力むと挙動不審になる私を知ってるから、優しく手を引いてくれて。お作法間違えておろおろしてると、そっとフォローしてくれて。頭の回転遅くて、素敵な国である皆さんとせっかく仲良くなれる機会なのに大人の会話が分かんなくて混ざれないでもじもじしてると、自然と間に入って会話を取り持ってくれて。…お誘いしたの私なのにエスコートして貰っちゃって、大分舞い上がってました。今ならイルカショー出れる気がします。くるくる回って、ざばーん！
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> 大広間からカーテンで隔てた、秘密の小部屋で交わしたキス。忘れません。
素敵に楽しい夜でした。
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