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雨によく似た涙の雫
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50 :
Arthur
06/10-13:57
この日記がある日忽然と消えてなくなってしまったら、それはそれで俺の未練を断ち切れるような気がするんだ。
ここに続く道がなくなっていたと知った時、焦りと、不安と、少しだけホッとしている自分がいた。
>結局は記憶を辿り、この日記の場所を思い出して筆を走らせたのだけれど。
数年前に突如あいつに恋い焦がれ、この日記を作り出して筆を取ってから、ようやく最近落ち着いた気がする。
思い出す回数も減った。言いたいこともあんまりなくなった。
もう覚えてもいない、触れられた感触や、俺だけに笑った顔、上手かった料理。
体が、脳が、忘れようとしている。
過去に囚われて、後ろ髪を引かれているのは俺だけだと思い知らされる。
>もう少ししたら、この日記を燃やせるかもしれないな。
#ーーー
>お前の影を探すことをやめられないってのは、とても滑稽な話だ。
庭の薔薇がとても綺麗だった。
たったそれだけのことを、お前に伝えられたらどんなに良かっただろう。
たとえこの日記を燃やしても、これからも7月が近付く度に、お前を思い出すんだろう。
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