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びぼうのためのふせん
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4 :
仏
01/22-00:29
ある日のこと
気分転換がしたくなって、柄でもない夜の海まで散歩しに行ってきたよ。
お兄さんが映えるのは夕暮れ時の波打ち際、この絹のようなサラサラヘアーが水面と一緒にキラキラ光る風景なんだけどね。
思い立ったのが夜だったから、仕方無く。
勝手に抜け出すと後で煩いし、散歩に行ってくるって言ったらまあゾロゾロついてきて風情も何もあったもんじゃない。
そんなに俺って信用ない訳?
あっ、ない…ね。ハイ。
本当はひとりが良かったんだけどねー、それは諦めていざ。
夜の海は真っ暗だったよ。月明かりも無かった所為かな、空と海の境界もあやふや。
かろうじて見えるのは白波と、その動きくらい。
…特に海への郷愁を感じるような思い出はないけど、遠いような近いような波の音は落ち着くね。呑み込んでくれそうだった。
暫くぼんやり眺めてたら寒くなっちゃって、早々に帰ったよ。
相変わらずしょっぱかったけど、そう冷たくはなかったな。
本当は日の出にも挑戦したいんだけど、朝は苦手なんだよねえ。
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