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鳩の止まり木
┗12
12 :
仏
07/10-23:51
#Cher __
今夜は、妙に思い出す。
元気かな…ヘタすると食うのも寝るのも得意じゃないひとだったから。
俺は、たぶん必死だった。
アンタに嫌われないように、って。だからって自分を押し殺してた訳じゃない、アンタと居るときはそれが自然だったんだから。
…思えば、求めてばかりの恋だった。
それも初めから別れのかなしさが付きまとってた恋。
恋って表現はちっとも似合わないけど、適当な言葉が見つからない(笑える人だけ笑っといて)。
俺は貴方をもっと好きになりたいといつも思ってた。こんなんじゃ足りないんだ、って。
結構別れ話もあったけど、切り出すのは決まって貴方だった。アンタは押せば何とかなる奴だと思ってたから俺ばかりが縋ったね。
>はーぁ、改めて思い返すと若いなぁ……しかも成長してないときた。
うまい、別れ方だったと思う。
「近頃忙しい」って申し訳なさそうにしてた貴方の言葉を、馬鹿かってくらい信じ込んで待った。かなり、待った。
手紙の頻度はだんだん減ってったのに俺ときたら、ちっとも疑ってなかったんだから笑い話だよ。
貴方から時々届く手紙は謝罪の言葉ばっかり書いてあった。「○日迄には落ち着くと思う」…ってそういや守ってくれたことなかったなぁ。
それでも待って、待って、ふと我に返ったら、貴方が消えてたことに気が付いた。
…うまいよなぁ、ホント、これ以上の離れ方ってねぇよ。
お陰様で俺は、俺がどんだけ女々しかったか漸く自覚できました。何よりの教訓だな。
>信じることと待つことほど女々しく馬鹿馬鹿しいことはない
うん、傑作。
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