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┗120.郷 愁(204-208/212)

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204 :ライナー・ブラウン
2014/12/12(金) 19:33


手繰る糸

過去に縋りたくなる衝動ってのは不意なモンだ。お前は変わらずあの頃の侭、記憶は軈て薄れ行く。都合の良い部分だけを残して。

俺も随分と変わったものだと耽る。今の俺を知ったらお前なら何の言葉を寄越して来るだろうか。全く想像が付かないと漏らすお前は揶揄するように俺を横目で見て、関を切ったように話す俺へ頻りに笑みを零す。うっかり其の顔に見惚れそうになっちまったのは俺が弱っている証か。全く我ながら莫迦な事を。俺とお前に失うものが何も無くなったその時は、あの頃は一度として叶う事の無かった夢を。過去に惚れた女と今更身体を繋げるなんてな、お笑い種だ。


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205 :ライナー・ブラウン
2014/12/19(金) 07:41


>『見果てぬ底で』私信
珍しく私信が届いたと思えば、お前か。初っ端から散々言ってくれるじゃねえか、無論自業自得だってのは自覚してるが。馴染みのお前だからと少しばかり気が緩んで居たらしい、済まんな。指摘されて直ぐ訂正させて貰った。まあ、赦せ。今度あれだ、何かする。

――脳筋のクソバカ野郎より。


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206 :ライナー・ブラウン
2014/12/26(金) 19:36


水泡

十日。十日あれば人は別の人間を愛せる。寂しさだけで傍に居たのか、俺が居ねえ事が寂しいのか。分からなくなった。お前は所詮、愛と依存を履き違えていたに過ぎんのだろう。実際紙一重だ、お前に罪など無い。唯々、全身の力が抜けた。俺が今までして来た事は全て泡と消える定めの、不透明で、あるようでないもの。簡単に代用の利くものだった。

俺の常套句だ。俺は勝手にお前を愛しただけの事、お前を信じてた訳じゃない。お前を愛した俺が愚かだった。其れだけの事だ。


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207 :ライナー・ブラウン
2015/01/19(月) 15:01


喪失の詩

無意識な自己防衛だろうか。記憶は少しずつ色褪せて行く。自分に不要だと本能が知っているのか、不要なもんから少しずつ消えて行く。消えて行く記憶に縋り、鮮明な侭に留める手段なら幾つかある。意図的に繰り返し繰り返し思い出す事、思い出してその時の感情すら呼び覚ます事。然し俺はそれをしない。あの記憶ならば、なくて良い。


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208 :ライナー・ブラウン
2015/05/18(月) 02:36


夜毎

思えば似合わねえ事をしていた。其れが終わりのない悪足掻きだと気付くのは一頻り暴れ倒した後の疲労感に苛まれている瞬間、負の連鎖は溜め込んだ分だけ止まらんものだ。

求めていないものが立て続けに舞い込む事があれば、幾ら願っても手に入らんものがある。影響を及ぼさないと云う事の意味を、考える。


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