気付けば、前にこの手帳に言葉を残してから随分と間が空いていた。暑かった記憶が無いくらい任務に追われ続けた夏をどうにか乗りきり漸く自分の時間が持てるようになったので、貴女と過ごした大切で、愉快で、愛おしい時間をまたここに書き綴ろう。寂しい想いをさせてしまったお詫びには到底足りないだろうけれど、秋の夜長に時間を持て余しがちな貴女のささやかな楽しみになれば、と願って。