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15.Schatulle【半完/R20/閲覧注意】
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252 :
リヴァイ
2019/12/04(水) 21:28
聞き捨てならなかった
ハンジが、以前から飼育していたという
生き物を容れ物ごと抱えてやってきた。
ある夜、迷い込んできたところを捕獲し
周囲には隠して自室で育てていたらしい。
「顔はね、とてもカワイイ」
顔を上気させ前のめりになって
その生物の愛らしさを力説しているが
コイツにかかれば大抵の生き物――それこそ
巨人ですら「カワイイ」部類に入るようだから
理解に苦しむ。
透明な硝子ケースの底へ視線を送ると、
まだ若そうな爬虫類が尾をくねらせていた。
全身が暗褐色の細かい鱗で覆われており、
小さな四肢の先には趾下薄板が見られる。
ヤモリか。
「ただ、餌のほうも大変なんだよね。そっちも飼
わなきゃいけないからさ。ワームはあまり好まな
くて、小さいサイズのコオロギをよく食べたな。
冷凍物や乾燥物は味がイマイチらしいんだ。やっ
ぱり、人間の食と同じだね!」
「……そうか」
生々し過ぎる爬虫類の「食」語りに
周りの人間は一様に顔を引きつらせているが
ハンジは気にも留めず、楽しげに続ける。
「餌用の小さいGもあるんだけど
一度、脱走されたからなー」
――――オイオイオイ、待て待て。
兵舎にGを持ち込んだ上、
そいつを逃がした、だと……?
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