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┗琥珀の多幸感は然れど耽溺の音に蕩け…(13-22/61)
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22 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/13(土) 04:57
>
……っ、いてて…。
気が付いた時には頭に包帯を巻かれてた。
確か…鬼に吹っ飛ばされた記憶はある。
けど、その後は?
そういえば何かが滴る音はしていた気がする…──、……待った。
鬼は? 鬼は!? 鬼はどうなった!?
チュン/太郎! 見てたんだよな!?
鬼は? 鬼はどうなったの!? ねぇ…っ!!
っ…駄目だ、俺じゃチュン/太郎が何を言ってるか自信が無い。
でも俺が無事だったって事は、誰かが助けてくれたって事だ。
じゃなきゃ俺は今頃、喰われてるか死んでた。
もしかして…炭/治/郎なのかな、って。
お願い、これだけ教えて。
鬼は誰かが倒してくれたのか。 誰かが、頸を斬ったのか。
そうなら、一回。
違うなら、二回…鳴いて。
………。
──…そっか、…っ、良かった…。
誰が、とか。 今はそんなのどうでもいい。
あの時、もしあの儘…逃してしまったなら完全に俺の所為だ。
俺の所為で…危うく誰かが犠牲になる所だった。
何の為に鬼/殺/隊に入ったんだよ、俺。
馬鹿やろう…そんな大事な時に気を失うなんて。
だから俺は、俺が好きじゃない。
少しは戦えよ…立ち向かえよ。 変わるんじゃなかったのかよ。
変わりたかったんじゃなかったのかよ……。
俺も炭/治/郎みたいに強くなりたい。
けれど俺は知ってる。 彼奴が時々、夢で魘されている事。
起きれば彼奴は何も憶えちゃいないけど。
# その深い罪悪感の音だけは誤魔化せない。
誰にも寄り添い、優しく慈悲深いその男は…
誰の声も心も悲しみも、共に受け止めて、共に泣いてくれる。
そんな誰よりも強く決して挫けない、その男が…
もし諍えない程の罪に打ち拉がれ頽れた時は。
# 一体、誰がその男の疵を癒せると言うのだろうか?
だからこそ、俺は強くならなくちゃいけないのに。
俺は、彼奴の…──。
…あれ? チュン/太郎、その紙は何?
ま、まさか次の任務の伝令!? えっ、違う?
………。
ごめんな、チュン/太郎。 その紙…受け取れない。
何でって? …誰から来たか何と無く解る。
それに、それを見たら…その時点で、…──ううん、やっぱり何でも無い。
実は、そう思わせといて本当は次の任務なんでしょ?
だめだめ、本日の我/妻/善/逸は営業終了しましたー。
何故か解らんけど片脚の骨、やっちゃってるから三日位は待っておくれ~。
そーいう訳だから、おやすみなさ~い。
# そう、これは唯の偶然な訳ですし?
>
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21 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/13(土) 01:04
# ──…靂、…──閃…
……、…
あ、れ…? 此処…って、お屋敷?
もしかして、藤の/花の家/紋の家?
えっ…いつの間に戻って来たの俺?
確か百足みたいな気持ち悪い鬼に遭って、それから…
こっちに迫って来た時に、何かの羽搏く音が…──、…!
そうだ、チュン/太郎は!?
…もしかして俺が目ぇ醒ます迄、ずっと傍で待っててくれたの?
そうやって可愛いとこもあるんだもんなぁ、お前。
うひひひっ…大好きだよぉ、チュン/太郎~!!
そっか、お前が隠の人を呼んでくれたんだな!
ありがとね、チュン/太郎!
> 遡及。
───…っ、何とか避けられた。
次に来た時に斬り付けないと。
やらなきゃ。
今、やらなきゃ。
夜迄にやらなきゃ、コイツが人を襲…──、…!?
空が暗くなって来た…?
嘘過ぎない?
何でこんな時に空が曇るんだよ。
陽の光が無いと……
やばい、コイツ、羽搏く音に気付いて…──
駄目だ。 そっちは。
# ………っ、…。
# 何とか受け身は間に合った…筈。
# こんなに吹っ飛ばされると思わなかった。
# けれど注意は引き付けられた、…それだけで充分。
# 向こうへは絶対に手は出させない。
# あの音は、きっと…───
>
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20 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/12(金) 12:52
>
何なの!? 何なのよ彼奴!?
どー考えたって今、昼間でしょーよ!?
何で昼間なのに鬼が出んの!? 頭おかしいでしょ!?
あー、はいはい…ッ、怒ってんのね!? おこなのね!?
廃屋ん中で気持ち良さそうに昼寝してたとこ邪魔してごめんなさいねぇっ!!?
というか何なのコイツ!? 腕が一杯、映えててめちゃ気持ち悪っ…!!
もうアレじゃん! 百足じゃんっ…キモい!!
それ何処迄が腕で何処迄が足なのよ!?
っ…あ"──~、いやいや! やっぱ答えんでいいわぁ…っ!!
何で俺が遭遇する鬼って、こんな気持ち悪いヤツばっかなのっ……!!?
ひぃ"…っ!?
這う音…気持ち悪いぃ…、っ……、や、やだ…──、…?
" あれ…? 羽搏く音が…、…遠くから。 "
" あぁ、でもまだ凄く遠い……、…チュン/太郎…? "
" いやいや、危ないから離れててって言っておいた筈…。 "
" じゃあ…何の? "
……、…。
" あぁ、そうだ。 俺まだ死ぬ訳にいかないじゃん。 "
" 戻るんだ。 血を這っても、這い蹲っても。 "
# …っ"、……───~──~─!!!
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19 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/12(金) 02:43
>
…あ。
この音、チュン/太郎の羽搏く音だ。
って事は…──。
や…やだやだやだっ、任務行きたくない!
というか今、何時よ!? 何時だと思ってんのよっ!?
そうだ! 居ないって事にして隠れ…───~─、っ…いだぁ"ッ!?
いだだだ…っ、痛い! 何すんのチュン/太郎!?
痛いっ、…解った! 解ったからぁ! 嘴で頭突くのやめて禿げる…っ!!
あぁ"──~─…っ、もう! ほんとお前可愛くないな…ッ!
……解ってますよぉ~、行かなきゃならん事はさぁ。
それは俺自身が一等、嫌でもよーく解っております事ですよぉ。
でもさ、でも…もう少しだけ居たかったんだよ。 此処に。
禰󠄀/豆/子ちゃんも居るしさぁ。
炭/治/郎だって、もしかしたら…もうすぐ、…──。
………。
行って来るね、禰󠄀/豆/子ちゃん。
お兄ちゃんに宜しくね。
# 永遠なんてものは存在しないけどさ、願うのは悪い事じゃないでしょ?
# 澄んだ水の/呼吸の様に、青く綺麗な其の桔梗の花が届きます様に。
>
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18 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/11(木) 21:35
>
──~…はぁ……。
昨日に続いて、やっと今日の任務も終わったぁ。
禰󠄀/豆/子ちゃ~ん…俺の事、癒しておくれよぉ〜…。
!? ……はぅ"、っ…!!?
あ、あああぁ"あ…~──~─っ!!
やっ、ば…ぃ……
かぁ~わぁああ~いいぃ"─~──~~っ!!!!♡♡
嗚呼…俺、もうその笑顔が見れたからいつ死んでも悔い…ない。
ぐ、は…っ、…嬉しさで口から心臓、まろび出…そ、っ…。
# いやいや実際にほんとに死んだら困るけども!
# 寧ろ悔い残りまくるわ! そりゃあもう…数え切れない程の沢山の悔いがですね!?
…そういや、炭/治/郎…今日もこっちに迎えに来れないのかなぁ。
明日には俺も違う任務で、次からはこの蝶/屋/敷に戻って来れないし。
多分、今度は何処かの藤の/花の家/紋の家にお世話になると思うから。
そうなったら…炭/治/郎と擦れ違っちゃうんだろうな。
禰󠄀/豆/子ちゃん…。
俺が居なくなった後に炭/治/郎が此処に戻って来たらさ、この花…渡してくれない?
# この花はね、桔梗って言うんだよ。
>
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17 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/11(木) 10:23
> 幼。
あぁ、まただ。 またへんな音がする。
いやだ、…聞きたくないのに。
奉公人として働く、その側で聞こえるのは、…───。
正確には今、居る主人…旦那さまの屋敷の裏手の更に向こう。
布の擦れる音、荒い息遣い、下劣な声。
なのに…笑い声。
# 何これ?
いやだ、気持ちが悪い。
どれだけ強く耳を塞いでも音を拾ってしまう、この耳は。
聞こえる、聞こえちゃう…──やだよ。
俺はこんな事なんて知りたくなかったのに。
えっ?
なん…ですか、旦那さま。 その目は。 その音は。
なんでそんな音を立てているんですか?
俺は唯の奉公人ですよ?
まさか……違いますよね?
やめてください、そんな目で見るのは。
# 同じだ、向こうから聞こえる音と。
やめてください、そんな音を立てて俺に近付かないで!
# 俺は奉公人だから。
# 俺は" 奉公 "人だから?
そんな、澱み歪み切った様な音で俺に近付かないで!!
# ───…っ、はぁ、はぁ…、…。
腕を掴まれた跡が痛い。
あの場所に水瓶があって良かった。
柄杓で思い切り旦那さまの顔に水を打っ掛けた。
その儘、手の柄杓も顔へ思い切り投げ付けた。
俺を笑って見つめて来た、あの顔に。
走って、走って…とにかく走って逃げた。
脚だけは昔から速かったから、…それが幸いだった。
……。
あぁ、この場所で響く音には碌なモノが無い。
その所為で俺は…
俺は…
音が怖い。 あの音が。
渦巻く程に欲望に満ちた、あの音が。
そうだよな…俺は所詮は棄て子。
何処の誰に棄てられたかも解らない。
名前も、家も、何も無い。
そんな俺を真面に愛してくれる人なんて居ない。
# もし、いつか俺が心から愛したいと思える人が現れても…
# 身分が違う。 存在価値が違う。
# だから愛されようなんて期待しない。
# 期待…しない。
# 期待…───なんて、しない。
ほら、やっぱり。
愛されたくて頑張っても、振り向いてくれない。
それどころか触れさせてもくれない。
気が付けば利用されて、それで終わり。
其処に愛なんて何も無い。
騙されてると、この耳は確かに解っているのに。
何処かで期待なんかするからだ。
俺が、俺なんかが愛される訳が無いじゃん。
もううんざりだよ、裏切られるのは。
人を騙す音も。 人を疑うこの耳も。
───…次で最後にしよう。
今度、俺が愛したいと思ったら俺から裏切ろう。
どうせ遊びなんだ。 相手だって。
だったら一度切りの火遊びだって言えばいい。
そうすれば誰も傷付かない。
# 俺だってこんな事、知らない儘で居られたなら…
# 媾おうなんて、お前に言わなかったのに。
# 何も知らない純粋なお前に、穢れた欲望なんて自覚させずに済んだのに。
# ごめんな。
# ごめんな、炭/治/郎。
結局、俺も彼奴等と同じモノになっていくんだろうな。
# それでもお前が欲しかったんだ。
# お前の事が如何しても。
嗚呼…そう願ってしまった俺は最低だ。
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16 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/11(木) 04:06
>
禰󠄀/豆/子ちゃあ──~ん♡
俺ね、今日も任務…頑張ったんだよ?
えへへ…っ、それと、コレ! 任務の帰りに見つけたんだぁ。
可愛いでしょ? 赤いお花に…黄色い花。
後で大事に、押し花にしようねぇ~……うふふ♡
…えっ? なーに禰󠄀/豆/子ちゃん?
黄色い花…、…? 俺と交互に見てどうしたの?
もしかして、俺の髪と一緒って言いたいの??
そ、そっかな…──でも俺の髪なんて、この花みたいに綺麗かなぁ?
# こんな、雷が落ちただけで何故か変容した様な髪……なんて。
でもでもっ、…ありがとね、禰󠄀/豆/子ちゃん!
そういえばお兄ちゃん、一緒じゃないんだね?
てっきり禰󠄀/豆/子ちゃんと一緒だと思ったのに。
………。
……、…。
何でだろ…花を見ると辛くなる、のは。
# この花…今は一緒に居るけれど、ほんとはさ…見つけた時は離れて咲いてたんだよ、ね。
# だから一緒に摘んで来たのに…──、なん…で?
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15 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/10(水) 20:30
>
声が聞きたいのに、巧くいかない時って如何したらいいんだろうな。
やる事が遅いからさ…俺。
いつも、いつもお前の事を待たせちゃう。
なのにお前はさ…ずっと待っててくれるんだよな。
# あの泣きたくなる位に、優しい音を響かせながら。
# 何処迄も澄んだ情愛に満ちた柔らかな笑顔で。
俺の事、見限らないでくれてありがとね。
# 俺もお前の事、手放してやんないから覚悟しろよ?
# 俺が結婚する迄…責任取って貰うんだからな!
# そう、俺が結婚する迄…──。
…解ってんでしょーね、炭/治/郎さんよぉ?
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14 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/10(水) 10:42
>
…あ……、そろそろ…だ。
どうせ、また…本人は忘れてるんだろうなぁ。
# ふひひ…、しょうがねぇ奴だな。
# いつも俺の事ばかりだから、……そういう奴だ彼奴は。
>
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13 :
我/妻/善/逸(鬼/滅/の/刃)
2024/07/09(火) 16:10
>
熱い、熱い、熱い、息が…焼ける。
腹の奥が渦巻いて…溶けて、爛れて…狂いそう。
# ───…っ、たん…じ、ろ……
嗚呼…好きだ、好きだ、好き、…すき……
# ───~──…、……ぁ…
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