あとひとつが用意出来てなくて、もうずーっと頭を抱えてるんだよねぇ…いや僕じゃなくて、あの無口な護衛くんが、なんだけど。あとひとつ、何かいい物ないかなぁ。
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# 浅羽メモもしかして:月城さんは思ってた以上に僕のことが好き
嫌われてると思ったことは流石にないけどさ、正直未だに現実味がないんだよね。勤務中はこれまでと変わらないから余計に。
やっぱり今からでも振り解いた方がいいんじゃ……なーんて考えが過ぎるわけ。まあ、結局色んなものに屈してそんなこと出来やしないんだけど。ほら、僕って戦闘だけじゃなくって意思も弱々だし?
そんな哀れな僕の気持ちも知らず、僕の手を握ってくれて、おねだりすれば膝枕だってしてくれる
(尚、著しい視界不良により断念)。可愛いって言えば真っ赤になってすぐ目を逸らすし、僕とそんなに背も変わんないくせに肩に擦り寄って猫ちゃんみたいに甘えてくれちゃってさ……
あーあ、駄目だ、やっぱりどう足掻いても今更逃げらんない。いい加減腹括りなよ、浅羽悠真。どうせ短い人生なんだから、舞い込んだ春を謳歌しなくてどうすんだって。
…でもね月城さん、いきなり添い寝はナシですって!!全っ然眠れませんでしたから!労災、労災ですよこれは!
添い寝をねだったのは貴方でしたよ、浅羽隊員。なので実行してみたのですが、…眠れなかったのは良くないですね。ぐっすり眠れる方法を探しておきましょう。それから私も、もう手を離せそうにないです。だってこんなに貴方が好きで、…前みたいに戻るのなんて無理ですから。だから離してあげません。覚悟していてくださいね。HARUMASA