ずっと前にやきもち妬いたウチが丹恒の顔に名前書かなきゃって言ったことを覚えてくれてたのにびっくりした。何気なく言ったことを覚えくれてて、それを丹恒専用のアーカイブに記録してるんだって。なんかすごくウチのこと好き！？ってなって、嬉しくなって、…眠そうにしながらウチだけが知ってる特別な顔で笑うからそれがずるかったんだよね。それを言ったらまた嬉しそうにするんだもん。敵わないって思っちゃう。

ねえねえ、丹恒。大好きだよ、ほんとに。明日もまた可愛いっていっぱい言ってね！

記録に残っているお前の台詞は「ほっぺにウチの名前書いとこっかな…」だった。他には「ちゅうしたくなっちゃう」「いっぱい撫でて～」など。…そんなに多くはないし、なるべくここに書き記すようにはしているが。安心しろ、今日もお前はかわいい。


March 7th

n回目の分裂出来たらいいのにって話。(メタ)

そろそろヤバい。いい加減僕らが時間取り過ぎて、護衛くんの兎ちゃん不足が深刻。日記も占拠してる。でも終わらないんだから仕方がないよね？こういうのって今だけの良さってのがあるしさぁ、苦情は僕じゃなくて月城さんに言って欲しいなぁ～、月城さんが可愛すぎるのが全ての元凶なんで！僕は何にもしてません！

そういえば、枕元に僕のチョーカーと月城さんの眼鏡も並んでるんだったなって気付いて噛み締めちゃったり。同棲かぁ…実はちょっと引っ越したいな～とは考えてたんだよね、港の近くにさ。もし引っ越すなら……三人(と一匹)で暮らせる広い家にするべき？

…あ、これ、ここで言うことじゃなかったかも。

ちゃんと直接言ってくださいね、いっそ新築でも建てますか、なんて冗談です。あと私のせいではなく、貴方のせいですよ。責任転嫁はやめてください。…港の近くの広い家なら、あの子達をたまに招いてホームパーティをするのも良いかもしれませんね。蒼角とも仲良くしてくれると嬉しいのですが…。

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副課長のお給料なら新エリー都に新築庭付き一戸建ても夢じゃない！…冗談ですって。それにしたって未来予想図が具体的過ぎますよ月城さん、屋上で僕が自爆したあの時から、かれこれ三回くらいはほぼプロポーズみたいな発言してるってこと…気付いてます？


HARUMASA

考えてみれば、今更月城さんの前で痕を隠す必要なんてなかった。シャワーを浴びたあと、草臥れた寝間着に着替えて、どう見ても格好に合わないチョーカーをそれでも付けたのは…可哀想だと思われたくなかったのかも。
まあ結果的に、僕より月城さんの方がなんかすんごいのが首に見えてたお陰で僕自身付けてたこと失念してましたけど。いや、凄かったなあれ。月城さんってば可愛い顔してそういうことしますよねぇ……おっと、話が逸れた。

そんな訳だから、外さないんですかって言われた時は普通にびっくりしちゃってさ。…でも嫌じゃなかったよ、外してくれるのも、痕にキスしてくれるのも、擽ったかったけど……嬉しかった。
楽しそうに僕の背中に戯れ付く可愛い笑い声を聴いてたら、その腕を振り解いてまで振り向くなんて出来るわけない。お陰で随分好き勝手されたけど…僕を幸せにするのがお上手ですねぇ、副課長どの。あーあ、ずっとその掌の上でころころ転がっていたいな～。

あっ、そういえば。
洗面台に月城さんのピアスが置いてあったから、隣に僕のも置いて来たんです。お互いのが並んで置いてあるってだけで、なーんか良くないです？
貴方の過去がどうであれ、貴方を構成する一部ですから、隠したくなる気持ちもわかるので無理に暴く気はないですがまた触らせてくださいね。…確かにそれはいいかもしれません、そうやってお互いのものを並べるとまるで同棲しているみたいですね。少しずつ貴方の家に私のものを置いてもいいですか、いつでも泊まりにいけるように。



HARUMASA

ああ僕も何か書きたいな～…とは思うんだけど、いよいよ「副課長が可愛すぎる」しか出て来ない件について。

だって、本当に可愛くて。

何なんですあれ。聞いてないですって。いやまあ、過去には拘らないですけどね？本当に初めてだったんだって思うと、やっぱりこう……僕が貰っちゃったな～っていう優越感？嬉しさって言うか……ねえ？
なのにあんなに………………ごにょごにょ。いや流石に書きませんけど！可愛かったなぁ…。

あーもう本っっ当に寝たくない！だって寝ちゃったら、この幸せな時間が途切れて、朝が来るじゃないですか。朝が来るって事は……仕事に行かなきゃならないんですよ！？信じられます！？
”僕んちから出勤する月城さん”は正直ちょっといいな～って思いますけど、それとこれとは別ですって。第一、月城さんにあんなことやこんなことしておいて、明日どんな顔して僕は課長や蒼角ちゃんと話せばいいってんです！？……ああ、考えるだけで憂鬱になって来た。ずっと動悸が止まらないし息苦しいし何だか身体も熱いし。もうダメかも。僕はもうダメです。月城さん、次は休暇の前日にしません？ね？それか明日を休暇にしましょう、今すぐ。切実に。
駄目ですよ、仕事は仕事です。休暇申請はこんなことで通りません。そんな顔せず一緒に行きましょう、…頑張った分は御褒美をあげますから、ね？



HARUMASA

眠そうな丹恒を寝かしつけて、ウチも寝なきゃな〜って思いながらベッドでごろごろ。寝息を立ててる丹恒を起こさないように気をつけるけど、一回寝た丹恒は朝までは起きないから大丈夫な筈！またちょっと寝るのが惜しい期間になったような、こんなに一緒にいるのに不思議だよね。もうすぐ…って程でもまだないけどまた出逢った季節が来る。こんなに続くとは最初思ってなかったけど、今では当たり前みたいに一緒にいるのがね、すごく幸せなんだ。丹恒もそうだよね！

また明日、一緒にいっぱい過ごそうね。今日も大好き！

▽

追記。…ラブレターもすごく嬉しかった、ウチともデートしてね！♡

少し分かる気がする。人は寒さの中で温もりを求めるものだから、孤独から誰かを、冬の冷気から春を恋しく待ち侘びるのだろう。俺も毎年、冬の寒さの中で春を思う。もうすぐまたお前と出逢った季節が来るのだと。
三月。俺はお前とだから「ずっと」を信じられるんだ。お前となら本当に有り得るかもしれないと、淡い期待を抱かずにはいられない。長い時間には必ず変化が伴うが、これから先如何なる変化があろうと…お前と共に居られると良い。愛してる。


March 7th