スレ一覧
┗130.BLUE LAGOON(10-14/29)
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14 :弦月
2024/07/25(木) 15:30
俺の行きつけのクラブに彼のこと連れてったんだ。何を着て行けばいいか迷ってたから何着か服を買ってあげた。うん、我ながら良いセンスしてたかも。彼素材良いから多少カジュアルでも似合うんじゃない?って思ってた。
「手拍子して」って言ったら本当にしてくれたから大喜びしちゃった、今度行った時は踊り方教えてあげんね。あと俺の脇と背中見すぎ。
あれは見てしまうだろう……
ムッツリ!
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13 :
翠縹
2024/07/24(水) 21:35
帰る場所があるくせに、それを捨てた。この選択を取ったこと自体が世間知らずな気もしている。
黒衣森の奥深くにひっそりと存在する、何代も前から他種族との関わりを絶ってきた村が自分の故郷だ。
都会を知った今は村の生活は随分と質素だったのだと理解したが、自給自足で全てを賄っている村の秩序はしっかりと保たれていたし、村の人たちはきっと今も幸せに暮らしている。飢えの心配もなく、争いとは無縁に安心して暮らせる穏やかな村だ。近くには青く透き通るような綺麗な湖があって、その畔で本を読むのがとても好きだった。
自分も不自由もなくこの歳まで育ったのだからとても恵まれていたと思うし、幸せに暮らしていたことだって確かだ。思い出も多い。だが、広い世界を知ってしまった自分はもう、あの狭い世界では生きていけないと思う。
冒険者として村を出ること伝えた時、父はこちらの顔を見ることもなく二度と故郷に戻らないことを誓わせた。母は俯いて何も言わなかった。兄は困った様に笑って「元気でやるんだよ」と言って強く抱き締めてくれた。その日の夜中に村を発ってしまったから、それが家族との最後だった。
代々続くあの閉鎖的な村で、外に興味を持ってしまうことは脅威だったのだと思う。子供の頃に何かと可愛がってくれた人がある日突然村から姿を消したことがあったが、今考えればあの人も自分と同じだったんだろうな。子供の頃は作り話だと思っていたが、あの人がこっそりと聞かせてくれたのはアウラ族の御伽噺だったから。
彼に家族へ手紙を書いたらと言われたことがあるが、何を書けばいいのか、そもそも手紙を書くべきなのか、今も分からないままだ。……後悔してからでは遅いのはわかっているのだがな。
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12 :弦月
2024/07/23(火) 10:18
故郷に帰ることは無いと思う、と彼が話した時に、「手紙くらい出してあげなよ」と言ったことがあんだよね。
って言っても別に親を大事にしろとかそういう……説教じみた話をしたいわけじゃなくて。俺たちこんな稼業やってるわけじゃん、生きてる上での後悔なんて、少ない方が良いんだよ。別れっていつ何時やって来るか分からないんだから。
ずっと黒衣森の中で育ってきた君は知らないかもしれないけど、俺もなかなかに自然豊かな土地で育ったんだよ。一面緑豊かで牧草は生い茂ってて、川も池もあったし兄弟と泳いだこともある。
信じられないことだよね、君がリスだか何だかに覆われて苦しんでたあの真っ白で不毛なクルザスがかつては緑豊かだったって。
俺も霊災の後は、これは夢なんじゃないかって思ったんだよ。でもきっと、かつての景色の方が夢だったんじゃないかな。だったら、母さんと父さんがドラゴン族に殺されたときに一緒に醒めて欲しかった。
世には戻らない物が多すぎる。
本当に、別れを告げる瞬間なんていつ来るか分からないんだよ。
……家族も、故郷の景色もね。
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11 :翠縹
2024/07/23(火) 00:28
故郷は海から遠く離れていたから、海を初めて見たのは冒険者になってからだった。
コスタ・デル・ソルは弦月の彼も言っていたがとてもいい場所だ。
綺麗な砂浜と透き通るような青い海、それがオレンジに染る夕暮れの景色は圧巻だった。個人的には波打ち際にあった芽を出したヤシの実の成長も気になっていて、俺もコスタ・デル・ソルはお気に入りの場所になっている。まあ、まだ通りがかる程度でしか訪れたことはないんだが。近い内にゆっくり過ごしに行ってみたいと思う。
最近になって海産物を食べる機会が増えた。元々川魚は食べていたから魚は好きだったんだが、更に好きになったと思う。何よりも美味しいと思ったのはエビ。今まで味を知らなかったことが悔やまられるくらい美味しかった。逆に苦手だと思ったのはイカだな……。味は美味しいと思うが、飲み込むタイミングが分からない。諦めて無理やり飲み込みはするが。まだまだ知らない食べ物は沢山あるのだろうな。
弦月の彼と俺は、性格も生い立ちも、何もかもが真逆だと思う。
好みも違って彼と出会ってから好きになったものが沢山ある。世間知らずの自分に色んな事を教えてくれて、世界を広げてくれた彼は俺にとって一番大切な存在だ。
手厳しい彼は雛の刷り込みと言いそうな気がするが、それだけは先手を打って先に否定しておこう。
君は俺の特別だ。
俺も君の特別でありたいと思う。
それはひなチョコボの刷り込みと同じだよ……って言おうとしたら先んじて否定されてたんだけど、どういうこと?
違うものは違うからな
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10 :弦月
2024/07/19(金) 11:40
ソリューション・ナインのクラブはやっぱり一味違うなぁ。
何を隠そう俺はロックとクラブミュージックが大好きなんだけど、ああいうギラついて音楽が絶え間なく流れていて酒が飲める場って本当に最高だよね。楽しくなっちゃって飲みすぎる時があるのが玉に瑕かなぁ。
彼はこういうところに連れて来られたらどうするんだろう。……右も左も分からないまま手拍子とかしてそうだな。ちょっと可愛い。
フォレスター族が得手としていた弓から発展して弦楽器、それを爪弾く際の詩歌、舞踊、それから身を着飾るための服飾などの芸術文化を根付かせ発展させた……って言うし、俺が音楽やファッションを好むのは本能なのかもしれないね。
……とはいえ弓に囚われてハープから離れらんないのはちょっと考えが古くない?時代はエレキギターなんだよね……
クラブがどんな場所か全く想像がつかないんだが……
常々、お洒落な君は格好良くて可愛いと思っている。
今度そういうとこ連れてってあげるね、社会勉強って大事だし。
喜んで着いて行く。
が、服装は何を着ていけば……?
自由ならいつも通りで平気か?
…………。
俺が上から下まで全身買うね。
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