スレ一覧
┗381.「切り傷」(7-11/16)
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11 :
オ/ー/エ/ン(魔/法/使/い/の/約/束)
2025/03/09(日) 23:41
ねえ、騎士様。みんなが愛して、みんなが尊ぶ、みんなの騎士様。こんなところに、僕を置いていかないで。こんなところで、僕をひとりにしないで。こんなところへ、僕を閉じ込めないで。
おねがい、騎士様。氷みたいにつめたくなっちゃった僕の手を、あたたかくなるまで握っていて。泥濘を踏みつけたみたいにぐちゃぐちゃな僕の頭を、やさしく撫でていて。だって、こんなにいい子にして、僕の騎士様を待ってたから。ずっとずっと、騎士様だけを待ってたから。さむくて、さみしい、こんなところまで。こんな僕を、迎えに来て。
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10 :
夏/油/傑(呪/術/廻/戦)
2025/03/09(日) 21:14
彼らには、とうに愛想を尽かしている。今さら彼らに差し出せる愛着はなく、与えてやれる恩愛なんてものもない。私がどれほど朗らかな微笑みを浮かべて、柔らかに言葉を重ねて、親切に振る舞おうと、彼らは持ち前の無神経さでこちらの領域を踏み荒らし、踏みにじり、踏み潰してくるだろう。
──彼らが嫌いなんだ。憎らしく、気色悪く、堪えがたい。彼らの紐解かれた思考に耳を傾けること。彼らのひとみに映る景色をともに眺めること。彼らの色鮮やかな生に、指さきを寄せること。その行為が私の神経を蝕み、尖らせ、次第と腐敗させてゆく。
彼らが、許せない。許せないし、許さない、許したくもない。君にも、わかるかい。私はただ、私のすべてをもって、彼らのすべてを否定したいということを。
好きな言葉を訊ねられて、君はなにを答える? 改めて問われると、すぐには思い浮かばないかな。己が生きる上で基軸にしている言葉と言い換えてもいい。
──好きな言葉という定義に対して、私には明確な回答がある。「真実」と、「本統」だ。基軸、指標、あるいは信仰。このふたつの言葉には、私なりの、これらの思い入れや意味合いがある。
私の世界に存在するのは、有象無象の事実じゃあなくて、唯一無二の真実がいい。その世界の在り様は、だれかの正統ではなく、私だけの本統であってほしい。そして、私の選ぶ行為は、君たちの世界にとって確信犯的で構わない。
すまない。寝際に語るにしては不相応な、気難しい話だったね。ちょうど月明かりも遮られたことだ、一緒に眠ろう。
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9 :
狼/谷/吊/戯
2025/03/06(木) 12:06
オレはまた、間違えたんだ。間違えるたびになにかを失って、だれかを喪って、もらったぬくもりを損ねて、与えられた優しさを冷まして、そしたらオレの掌のなかには何にも残らなくて、だから、もう、オレはいつまでここにいたらいいの。わからない、いつまで経ってもわからないから、だれか、きかせてよ。オレに教えて。オレの代わりに、決めてよ。
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8 :
皆/城/総/士(蒼/穹/の/フ/ァ/フ/ナ/ー)
2025/03/04(火) 15:07
お前がつけてくれた左目の傷だけが、僕を僕たらしめてくれる。この痛みが、この苦しみが、その先に確かにあるはずの希望が、僕が僕であるための真実となる。僕は、ここにいる。ここにいることを選んだ。──僕だけじゃない。お前もここにいる。お前を待ってくれているみんなのもとに、帰ってくる。そうだろう、一騎。
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7 :ア/ス/ラ/ン・ザ/ラ
2025/02/22(土) 15:28
取り急ぎ拵えた質素な日記の存在にシンが気付くかどうかについて、正直期待していなかった。それはシンの能力を過小評価しているがゆえの結論、じゃあない。確かにあいつには思い込みやその場限りの感情で突っ走る節があるし、組織として動く上であの態度は正直どうかと思うが、あいつからすればそもそも俺の言葉に触れること自体が久し振りだろうから、俺の文章の癖や雰囲気なんて覚えてないと思ったんだ。だから、そう。お前に見つけてもらえて嬉しかったんだよ、俺も。
俺たちは、こんなところでまで生き急ぐ必要はないだろう。お前の好きなタイミングで、好きなようにやればいいんじゃないか。もちろん俺も、お前を観察しながら好きにさせてもらう。
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