日記一覧
┗11.泡沫の烏と青葉(155-164/223)

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164 :及川徹
2019/03/01 20:52

2018/01/16 13:33


01 / 16 昼休み


あーもうっ!
何だよ、ウチの子可愛いよ!
どうなってんの最近!ホント可愛い!!
…って、ちょっとベッドでジタバタした。
最近、ホントにたくさん「好き」って言ってくれる。
前から言って来る子だったけど、最近は特にそう。
それを「甘えただね」って言うと、お前は「甘えたじゃなくて甘やかしです」って言うけど。
まあ、それもあながち間違ってはいないと思う。
きっかけがないと「好き」が言えない俺を、
お前がたくさん「好き」って言って甘やかしてるんだよね。
ホントは分かってるよ。
言わないけどね。

寝る時間すら惜しいって言うお前が可愛い。
いっぱい抱き締めて来るのも、好きって言うのも可愛い。
抱き締めて来る腕が愛おしい。
バカみたいに絡み合ってる時間も愛おしい。
(遣り過ぎて萎えさせたのは悪いと思って…ない。軟弱なのが悪い。)
お前は朝からシたいって話をしてて、俺がそれを朝だからって遮ったけど、
俺だってホントは同じ気持ちだよ。
一日一回が今の俺の精一杯だけど、好きって言いたい。
内から溢れるくらい、たくさんの好きをお前から聞きたい。
今も、耳がお前の声を探してる。


アイツが、来月中旬から下旬に合宿に出る。
それが終われば、本格的に試合に出始める事になる。
プレーオフ出場有力チーム所属だから、5月くらいまでは忙しくなるんだろうか。
初めての事、初めてのチーム、まだ慣れぬ見知らぬ地。
色々あるけれど、それでも俺はお前となら頑張ろうって思うよ。
待つも支えるも、する覚悟で一緒に来たんだから。
それより早く、お前が試合する姿を見たい。
その為なら、俺はどんな事だってするし我慢もするよ。
ちゃんと待ってるから、思い切りやっておいで。


会社でアイツの取材の話を聞いた時、取材に立ち会った会社の人に
「お前のパートナーはいつも眉間に皺浮かべてんの?」って言われて笑った。
って言うか、それより「パートナー」の部分を否定し損ねたと後になって気付いた。
しまった…。



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163 :及川徹
2019/03/01 20:52

2018/01/09 20:43

01 / 09 帰宅

週末は、たくさんキスをしてたくさん「好き」を聞いた。
お風呂を沸かしてる間にもキスをして、お風呂が沸いて促せば
それにすら邪魔が入ったと拗ねるアイツが可愛かった。
俺との時間を邪魔するものは、お風呂だろうとご飯だろうと邪魔もの扱いらしい。
何なのお前、言う事可愛すぎじゃない?

一緒のものを観たり一緒に遊んだりして、楽しいを共有して。
時々来る、理由のはっきりしない不安な気持ちも、全部それごと抱き締めてくれる。
未だに俺の気持ち汲み取れない事も、見当違いな事をやらかす時もあるけど、
随分といい男に育った、ウチの子は。
自慢半分、戸惑い半分。
まあでも、前みたいに「普通の幸せをあげられない」って不安は減った気がする。
こんだけ好かれてるなら、もうどうにでもなるだろって諦め半分。
残りの半分は…まあ、ね。アレだよ、アレ。

お前となら、海外だって、田舎の一軒家の縁側だって楽しいよ、って話だよ。


が。
ちょっと可笑しな嗜好に目覚め始めてるのが、どうにも厄介だ。
何だよ、胸って。胸好きって何だ。いきなりどうした。
しかも揉む、じゃないから厄介過ぎる。
どんな罰ゲーム状態だ、俺。
欲求不満だとは思う、少し前にそんな話したし。
でも、ピンポイント過ぎやしないか?
ちょっと可笑しい方向に及川さんマニアっぷりを発揮して、及川さんは若干困惑気味です。
だからって、巨乳美女と浮気したらぶん殴る、バレー出来ないようにしてやるからな。



「好きでいられるの幸せです。」
そうやって笑うお前が、何よりも愛しくて堪らない。
マズいね、お前から離れられる気がしないよ、俺は。



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162 :及川徹
2019/03/01 20:51

2018/01/05 13:36

01 / 05 昼休み

何処で過ごしても、ずっと一緒いる事に変わりがない年末年始。
お雑煮作って食べたり、テレビだらだら観たりしながら自堕落な生活送って、
あっと言う間のお正月休みだった。
俺は今日から仕事始め、アイツは練習始め。
これからリーグが始まって、アイツはきっと忙しくなる。
バレー漬けになって俺に構えなくなるかもしれない事をアイツは怖がってたけど、
俺はそんな事で離れたりしないよ。
お前がバレーバカなのは分かってるし。
だから安心して全力の試合をしておいで、俺はちゃんと見守ってるから。
って言うか、試合する姿が早く観たい。楽しみだ。

今年も宜しくね。


クリスマス、アイツから時計を貰った。
スーツに良く似合う、シルバーとブルーのカラーのシンプルな腕時計。
ありがと、仕事の間もお前からの物を身に付けられる事が嬉しい。
毎日一緒に居られる事が幸せだと思っているよ。




>>ただし、ウチの子は誰よりも可愛くて、誰よりも怖い。
軽いホラー映画なら撮れると思う、我が家で。



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161 :及川徹
2019/03/01 20:49

2017/12/25 20:56

12 /25 帰宅

拠点が変わっても、俺達の生活には殆ど変化がなかった。
そりゃあモチロン、言葉が通じにくいとか食材が違うとか色々あるけど、
ふたりで起きて、食事して、ゲームして、それぞれ仕事したり練習行ったりして、
帰って来てまたふたりで抱き合って眠る。
ただ、それだけのいつもの日常が重ねられていくだけ。
これからアイツが本格的に試合に出るようになったりしたら、
またきっと少しは変化もあるんだろうけれど。
それでも、いつもと変わらぬ日常はふたりで続いていくだけ。
ずっと、ね。


まあ、そんなワケで拠点が国外に移ったワケだけど。
発つ当日、また一揉めした。
「エコノミーじゃ行かないからね」「言うと思って、ちゃんと用意しました」
と、ドヤ顔で航空券を見せたアイツは出発当日も早朝から日課のロードワークに行き、
置いてきぼりでぐっすりの及川さんは目覚めたら家出発予定時刻の30分前。
「何で起こしてくれないの!?」
「俺だって走りに行ってたんです!っつか、準備なんて30分ありゃ十分だろ!」
「お前と違って俺は色々あんの!」「女子かよ!!」「イケメンは大変なの!!」
と喧々囂々の喧嘩を繰り広げながら慌てて支度をし、家の中をチェックし、
家の受け渡しのお願いをしたマッキーと国見ちゃんとの感動の別れもそこそこに
(いや、むしろそんな感動は何処にもなかった。慌て過ぎて。事務連絡しか出来なかった。)
寝癖の直らない頭の間で空港へ。
そこのカウンターでも一揉めしてから(あのバカが預けた荷物に旅券入れちゃった。ほんっとバカ!)
無事に飛行機へ乗り込み13時間弱のフライト。
そわそわするアイツと、朝から疲労困憊の俺で何だかもう結局全然実感湧かなくて、
食事したり爆睡したり小学生みたいにウロウロしてるアイツを注意したりしている内に、
あっと言う間に、感傷とかに浸る間もなくホントにあっという間に目的地へ到着。
異国の筈なのに「あれ、俺地元に帰って来たのかな」ってくらいの実感のなさ。
何これ、拍子抜けもいいとこだ。

まあ、そんなこんなで始まった新天地でのふたり暮らし。
顔を出させてもらった会社は、今まで勤めていた会社の関連企業だからか、
気負いもせず歓迎してもらえて嬉しかった。
…が、早速アレに遭遇。
そりゃあコッチのチーム所属だしね、会うとは思ってたけど早速かよクソ。
嬉しそうな顔してんじゃねーよ。
俺はお前にトス上げに来たワケでも、お前のマネージメントやりに来たワケでもないからな。
あーもー、会社の出だしは最悪だ。生活はいい滑り出しだったのに。
結局、何処にいようと代わり映えのしない日常。


誕生日に王様が「今日から来月末まで、一日一回、好きって言ってください。」とか言う
無茶ぶり無理難題を突然言い出した。
チョーシ乗んな、バーーーカッ!!!
逆らえない俺も俺だけどね!!



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160 :及川徹
2019/03/01 20:48

2017/12/22 02:17

12 / 22

#アイツの誕生日

俺は普段、アイツに「好き」を言わない。
昔は、アイツの為に逃げ道を作りたいからとか色々俺自身にもアイツにも言い訳をしていたけど、
正直、単純に恥ずかしいから言えないって言うのもあるって最近気付いた。
アイツは毎日俺に好きだって普通に言うし、言いまくる。
よく言えるなって正直思う。
何にも考えない直情型バカだから言えるんだろう。
普段言わない俺に、昔は「好きって言ってください」みたいに求めてきたけど、
最近はそれが「好き?って訊いてください」に変わった。
俺は前から、自分が言わないクセにアイツには「俺の事好き?」って訊いて来たから。
それが、アイツにだけ求める言葉なんだと最近ようやく気付いたらしい。
だから俺はいつも、寝る前の抱き合う時間によく、訊く。
「俺のこと、好き?」って。
そして返る言葉と、抱き締めて来る腕の中で眠るのが、今の俺の幸せだ。


けれど、この日だけは特別。
前から、俺の誕生日の時から約束して来た言葉があったから。
「ずっと」と「好き」の言葉を、午前0時に伝えた。
お前は覚えていないかもしれないけど、
俺の誕生日の時に「今日からの一年も宜しく。」と言った俺に
お前が「一年って限定しないで、ずっとって言ってください」って言ったから、
俺はこの5ヶ月、お前の誕生日の為にその言葉を覚えていたよ。
ちゃんと言えて良かった。ちゃんと祝えて良かった。
好きだよ、飛雄。これからも、ずっと宜しくね。
俺が「好き?」って訊くのは、お前だけだよ。言葉が欲しいのは、お前だけ。
だから、足りない真っ直ぐな言葉で、お前らしい言葉で、これからも「好き」って伝えて欲しい。

さて。
「今日は俺が王様です!」って宣言したお前が、今夜はどんな事を言い出すか楽しみだ。



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159 :及川徹
2019/03/01 20:46

2017/12/18 19:45

12 / 18 帰宅前

最近、年末なのもあってちょっと忙しい。
そう言えば去年も年末はバタバタして、あんまりアイツとも話せなかったなって思い出したから、
今年はアイツといる時間を減らしたくなくて、なかなか日記を書く暇がなくなってる。
それでもたまに書きたいと思う事が浮かぶから、合間を見て書く事にしようとは思う。
この忙しさを越えれば、年越しの時は一緒にいられるし。
もう少しだけ、頑張ろう。

って言うか、今頃になってアイツが「23日に向こうに行きます。」と言い出した。
先月引っ越したばかりの我が家はまだ開けてない段ボールだらけで、
だからまあ荷造りはそう難しい事じゃない。
荷 物 は 、 だ。
人間はそうも行かないんだよ、バーーーーーーーカッ!!!!!
幾ら荷物もそうないって言っても、会社が殆ど手続きだの何だのしてくれるって言っても、
自分でやんなきゃなんない準備があんの!色々!!
ホンットーに!アイツはそういうところが抜けてる!バカだバカ!!
「ついに海外かあ…」とか感傷に浸る余裕もないのかよ!
どうなってんの、あのバレーバカの頭の中は!!
「言ったつもりでした」は、言ってないんだよ結局!!!!!
ホンットにバカ!!!
(殴り書きの字で勢いまかせに書いた痕跡)



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158 :及川徹
2019/03/01 20:46

2017/12/14 03:45

12 / 14 就寝直前

たくさんたくさん、好きって言わせた日。
俺は相変わらず言わないけど、アイツは俺のだって教え込んだ。
ウチの子はかわいい、愛しい。
お前が、お前だから、俺は好きなんだよ。

安心しておやすみ、毎日俺はここにいるよ。
お前の帰りを待ってる。



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157 :及川徹
2019/03/01 20:45

2017/11/27 21:08

11 / 27 帰宅後

目敏い。
それがアノヒトへの感想。
祝日明けの金曜に出社をしたら、ばったり廊下で会ったアノヒトが通りすがりに俺に声を掛けた。
「昨日は恋人君とずっと一緒?歩き方、ちょっと腰痛そうだけど。」なんて、
とんだセクハラ発言もいいところだ。
俺が女性社員だったら、その場でセクハラで訴えてるトコだと思う。
確かに前日の祝日は、結局家に一日ずっといた。
アイツとちょっとアレなセックスを丸一日し続けて、死ぬほど腰と言うか身体全部がダルくて。
でも、その日の夜から実家に帰る予定だったし、アイツに悟られんのも嫌で、
努めて普通に振舞えてたつもり、だったのに。
つい、驚いた顔をした俺にアノヒトは気付いた。
「何かあった?」って笑った顔が、何だかスゴくムカついた。

前日のエラい目に遭ったセックスの要因は、巡り巡ってアノヒトで。
直接的ではないにしろ、腰が痛いのも身体がダルいのも
元はと言えば目の前の相手のせいかと思ったら腹立たしくて、
ついぽろっと口にしてしまった「誰かさんがあんな変なもの持って来たから」の言葉。
呟いてしまってから、はっとした。
元々は、俺が(と言うよりアイツが)持ってる筈じゃなかったものだから。
アノヒトがマッキーにあげて、それを国見ちゃんからアイツに渡してきた物らしい。
だから、俺が使われたなんて思ってなかった筈なのに。
目の前で、人の口元が歪む瞬間を見た。

特に何をされたワケでもない。
けれど、あの笑顔が怖いと思う瞬間がある。
昔も、今も。
だから、あの笑顔で言われた何でもない言葉が怖く思える。
「俺も時々出張でアッチ行くからサ。そん時は仲良くしてネ、楽しみにしてる。」
そんな風に俺の首を撫でた指先が、心地よいほど温かかった。
それこそ、鳥肌が立つほどに。


海外に行けば、色んな事から解放されると思った。
アイツが不安がる事からも、俺が不満がる事からも。
でも、逃げ切る術なんてなかったんだと思い知る。
アイツの付けた痕をなぞったあの人の指に、捕まらないようにしなければ。
俺は、アイツを裏切りたいワケじゃない。



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156 :及川徹
2019/03/01 20:45

2017/11/27 20:49

11 / 27 帰省の話4

日曜。東京に帰る日。
朝早くに起きて、青城と烏野へ顔を出しに行く約束をしていた。
が。
「俺ん家からなんだから烏野に先に行く方が近いです」なアイツと、
「猛にも監督にも先に連絡したんだから青城に先に行く」な俺とで喧嘩勃発。
とは言えどっちに行ってもそう距離は変わらないワケで、
要はお互いの出身校贔屓同士の対立。
こんな些細な事でも、俺達は喧嘩をする。
結局、言い合いしている間に俺のスマホには猛から、
アイツのスマホには岩ちゃんから着信がほぼ同時にあって、
何故か俺が悪いって怒られて先に烏野に行く事になった。
解せぬ、理不尽極まりない。
自棄気味に「道場破りだ!」って行く道で言った俺に
「道場じゃなくて体育館です」って真顔でツッコんだ事、一生恨んでやるからな。

そんなワケでまずは烏野へ。
その学校出身の代表選手とだけあって有名なアイツは、
行った途端に男女関係なくバレー部員に囲まれてた。
けど、相変わらずそう言うのが苦手なアイツは早速俺に困ったみたいな視線投げて寄越して。
逆に俺はアウェイ感満載で居心地悪く、監督やコーチに挨拶だけして通巻きで眺めてた。
まあ、昔の青城を知らない子にとっては、俺はただの一般人だし。
…って思ってたらアイツが放った「及川さん」の一言で空気が一変。
「あの及川…?」って呼び捨てにしたの、しっかり聞いたからなクソガキ達め。
何処ぞの空気読まない代表選手達のせいで、相変わらず名前だけが一人歩きしてるよ、俺。
海外の行く先には、空気読まない代表みたいなヤツがいるからこれからがまた思いやられる。

で、いつものラーメン屋で、待っててくれた岩ちゃんと合流して、昼食取って今度は青城へ。
先輩の威厳を保てるチヤホヤを期待したのに、後輩達の注目はやっぱり代表選手が上。
ムカつく。
ムカつくから、これ見よがしにアイツの前でサーブを後輩に教えて来てやった。
これでまたひとりでも、今や強豪となった烏野の脅威になるサーバーが出ればいい。
未だに俺のサーブを見るアイツの目は、出逢った頃の幼い瞳になる。
その眼差しが、俺の俺たる自信になる事を、お前はきっと知らないだろうね。

そんなこんなでクタクタになって帰って来たお互いの帰省。
結局帰ってまでバレー三昧だった気がする。
けれど、俺達はまあ、こんなもんでしょ。
明日からまた日常に戻って、一ヶ月もしない内に俺達は海外に行く。
覚悟は、決まったよ。



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155 :及川徹
2019/03/01 20:44

2017/11/27 20:49

11 / 27 帰省の話3

土曜の夜は、アイツの家にお邪魔した。
可愛らしいアイツのお母ちゃんはやっぱり何処となくアイツに似てて、
あの仏頂面も笑うとこんな風に可愛いんだよねなんて思って見てたら、
勘違いしたらしいアイツが何か拗ねたような顔してた。
拗ねんの得意か、お前。

アイツがお風呂入ってる間に見せて貰った、アイツの昔からの写真を収めたアルバム。
俺の知ってるアイツ、知らないアイツ、たくさんの顔がそこにはあった。
あぁ、俺が知ってるのなんてほんの一部なんだなって思ったら、
少しだけ切なくて、でも知れる事が嬉しかった。
俺が一緒にいたらアイツに似た子供を抱かせてやる事も出来ない筈で、
決断した筈のこれからの事が少しだけ胸で揺らいだ。
でもやっぱりお母ちゃんって存在は強いもんで、
「バレーの事ばっかりで不器用な子だけど、これからも宜しくお願いします」なんて
俺に綺麗に笑って見せてくれたアイツのお母ちゃんも、
アイツを構成する大切な強さの一部なんだろうなって実感した。
迷わないワケはない。揺らぐのなんて多分当たり前。
でも、俺の肩を優しく撫でてくれたアイツのお母ちゃんにも、
俺の背中ばしっと叩いてくれた俺のお母ちゃんにも、
恥じないような生活だけは守らなきゃいけないって思った。
その為には、もっと俺も覚悟を決めてしっかりしなきゃね。

夜は客間に布団を敷いてくれたから、それぞれ別々で寝た。
アイツは不満そうに「俺の部屋に布団敷けばいいじゃないっすか」って拗ねてたけど、
わざわざ先に用意してもらえた布団を移動する理由が見当たらないって俺が拒否。
久々に別々に寝た距離は、隣にぬくもりがないって事実だけで何となく淋しくなった。
ひとりで眠るなんて、慣れてる筈なのにね。
こんなにもアイツのぬくもりに身体が慣れていたとは。
もう、普通の抱き枕じゃダメみたいだ。
こんな身体で、離れるなんて出来るワケなかったんだって改めて実感した夜。



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