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477.【妄想の】二つ名キャラで小説を書こうぜ【暴走】
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77 :◆Nq5PNg/rCw
投稿日:11/03/02 05:04:09 TsTNbbBIO
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どちらが先か──と思っていたのだが、深淵検死官が目覚める方が早かった。
「………………ん」
むくり、と深淵検死官が、身体を起こす。そのまま座り込んで一息ついた彼の顔は、まだ少し青ざめていた。その顔のまま、俺を見る。
「……おはようございます」
「ん? ああ、おはようさん」
……なんだこの間抜けな会話は。
あの男、寝起き……いや、死起き? のせいか、まだ頭が機能していないのだろうか。思わず挨拶を返してしまった俺も俺だが。
深淵検死官は、辺りをきょろきょろと眺め、状況を再確認したかのように頷いた。
「えーっと、確か死んでいたんですね。私は」
「まあな」
甦りおめでとう。ついでに人格も更生されてりゃいいんだが。
「死んだ気分は、どうだった?」
先程回答が得られなかった質問を、微妙に言い換えて再び訊く。しかし、さっきの訊き方だと嗜虐殺人鬼の香りがするのに、今度の訊き方だと「はい今おまえは生まれ変わった! 一から人生やり直せるだろ!?」みたいな、熱血爽やかな印象を受けるのは何故だろうか。
深淵検死官は、何故かとてもいい笑顔で答えた。
「ええ、最悪の気分ですね。ですが、服毒死だけでもこれだけつらいのですから、他の死に方では一層つらいでしょうね。俄然、これからの仕事が楽しみになってきました」
…………………………。
やる気、というか、殺る気にさせてしまった……。
……うん、こいつとはもう、関わらないでおこう。
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