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609.暇だから小説でも書いてみる
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15 :nipper774さん
投稿日:11/12/22 13:40:17 eGtn8WfIO
「どうしたの?」
彼女も俺の方をむいた。
「俺が好きだって言ったのは、ケーキのことじゃない」
「なに?」
「キミのことだよ」
と俺はいった。
「付き合ってほしい」
そう言って、頭をさげた。
コンクリートの地面を眺めながら、彼女の答えを待つ。
長い時間に感じた。
でも、本当は10秒ていどの時間だったかもしれない。
地面に降りては溶ける雪の粒を眺めながら、彼女の答えを待った。
やがて、彼女の言葉が聞こえてきた。
彼女はこういった。
「こちらこそ、付き合ってください」
そして、さらに、
「お願いします」
と彼女はいった。
俺は頭をあげた。
彼女が微笑んでいた。
俺も、顔の筋肉が緩むの感じた。
雪が、ふっている。
どこからか、ジングルベルの曲が聞こえてきた。
俺は、彼女と手をつないで、また歩きはじめた。友だち同士としてではなく、恋人同士として……。
風は冷たかった。
でも、彼女とつないだ手は、とても温かかった。
――fin
(111.86.143.15)
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