男の一日が始まるようです

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┗744.男の一日が始まるようです

1 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/12 14:11:14 MFvAMwY+0

ｼﾞﾘﾘﾘﾘ

男「おお……朝か。起きないとな」ｺﾞｿｺﾞｿ
男「さて……起きたはいいが、今日一日なにしようか」

>>2 今日は何をする？

(49.98.55.140)
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14 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/14 21:07:55 ry+c6ekH0

少女「そこに山があったから」
男「うん？」
少女「下水道から出たら……山が見えて……」
男「確かにこの街からは、おおよそどこでも近くの山が見えるけど……って、下水道？」
少女「うん」
男「下水道？地下水路通ってこの街まで来たの？」
少女「うん」
男「なんでまた……」
少女「…………」
男「……あんまり、言いたくない感じかな」
少女「…………」こくこく
男「じゃ、まあ訊かないけど……で、山が苦手なの？」
少女「うん……」
男「そうか……」
男「(となると、外に出しづらいなぁ……目隠しして歩かせるわけにもいかんし)」

ﾌﾟﾙﾙﾙ、ﾌﾟﾙﾙﾙ

男「ん？電話か。ちょっと待ってね」ﾎﾟﾁｯ
男「はいもしもしー」
友『やっほい』
男「おお、久しぶり。どうしたの急に」
友『おう、突然で悪いがな。おまえに伝えることができて電話したんだ』
男「伝えること？」

>>15 友が伝えてきたこととは？

(49.98.55.140)
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15 :nipper774さん
投稿日：14/05/15 00:09:36 jTw+3ko4O

俺の左腕が覚醒したんだ

(202.229.176.40)
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16 :nipper774さん
投稿日：14/05/15 00:25:59 nXxSx7J90

このスレ楽しみ。1さん乙乙

(222.151.14.196)
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17 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/15 14:15:42 LMlqNnuW0

>>16 楽しみにしてもらってありがたいです！(*ﾟ∀ﾟ)

友『俺の左腕が覚醒したんだ』
男「おお、やっと？長かったな」
友『そう言うなよ、火星まで行くのも大変だったんだからな』
男「ＮＡＳＡに就職したんだっけ」
友『おう。まあ当初の目的は達成できたから、もう辞めてもいいんだけどな』
男「もったいないよ。それで、どんなふうに覚醒したの？」
友『どこでも好きなとこに天からビームを落とせるようになった』
男「すげえ」
友『まあ、ちょっと窓の外を見てろよ』
男「？」

ﾋｭﾙﾙﾙﾙﾄﾞｺﾞﾝｯ

男「うおっ！？」
少女「じ、地震！？」
友『どーよ』
男「どーよってあれ……落ちたの廃神社の方なんだけど……」
友『およ、ちょっと位置がずれたか。広場に落ちたと思ったんだが』
男「あーあ、風穴開いちゃうじゃん。良くないものわさーってくるよどうすんの」
友『……がんば！！』ﾌﾟﾁｯ
男「あっ逃げやがった」

男「…………」

>>18 どんな良くないものがくる？

(49.98.55.140)
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18 :nipper774さん
投稿日：14/05/15 15:35:51 T+vXLODRO

お釈迦様

(111.86.142.136)
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19 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/15 18:03:18 LMlqNnuW0

ﾄﾞﾙﾙﾙﾙ、ﾄﾞﾙﾙﾙﾙ
男「うお、この着信音はお釈迦様」ﾋﾟｯ
男「はいもしもし。わざわざかけてくるなんて珍しいですね」
お釈迦様『そりゃ風穴開いちゃったからね。なにやってんの君の友達』
男「さすが耳が早い」
お釈迦様『まあお釈迦様全知全能だし？そんでね、風穴開いちゃったからダークお釈迦様が出るのお知らせしとこうと』
男「ダークお釈迦様？」
お釈迦様『うん。ちょっと窓の外見てみ』
男「外……？」ｶﾞﾗﾘ
男「うお、黒い煙みたいなお釈迦様が飛び回ってる」
お釈迦様『うんそれダークお釈迦様。めっちゃ瘴気出してるから近づかない方がいいよ、死んじゃうから」
男「なんなんですかダークお釈迦様って……」
お釈迦様『元々神社の守護に当ててたんだけどね、風穴開いちゃったから暴走したの』
男「お釈迦様が神社の守護していいんですか？」
お釈迦様『ほんとはだめだけど、廃神社になっちゃった時にあそこの神様もいなくなっちゃったし、そこの良くないもの鎮められるのお釈迦様しかいないじゃん？まあご近所付き合いの一環みたいなもんだよ、急死したお隣さんが飼ってた毒蛇を、仕方ないから番犬寄越して見張らせてた感じ』
男「ずいぶんとフランクな関係ですね……」
お釈迦様『日本だからねー。寺と神社と教会がほのぼのご近所付き合いできる国よ？変な侵攻や因縁でもない限り、神様同士でもそんな仲悪くないし。ただね、』
男「ただ？」

(49.98.55.140)
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20 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/15 18:15:41 LMlqNnuW0

お釈迦様『今はその番犬から首輪が外れちゃって、狂犬と化してる、みたいな感じかなー』
男「おおう……」
お釈迦様『元々守護っていうか、良くないもの同士争わせることで現世への被害をなくしてたんだよ。風穴で閉じられてる限られた空間にね。それが風穴開いちゃったから、今両方とも枷なくしちゃって飛び出しちゃってる』
男「じゃあ、ダークお釈迦様以外の良くないものも……？」
お釈迦様『なんだけど、そっちはダークお釈迦様にだいぶ力を削られてたから、すぐには動けないかな。当面はダークお釈迦様の対処に専念した方がいいよ、あれは片手間でどうにかなるもんじゃないし』
男「お釈迦様自身はなんとかできないんですか？全知全能でしょ」
お釈迦様『全知全能だけど、なにかできるからってそれが即時使用できるわけじゃないのよ。例えば君、核爆弾のスイッチ持ってて、それを押したら地球滅ぼせるけど、さくっと気軽にスイッチ押しちゃう？』
男「……なるほど」
お釈迦様『そういうこと。使用にも適宜ＴＰＯを弁えなくちゃだめなんだよ。そして今回、お釈迦様は動けない。寺の防護に当たってるからね』
男「……じゃ、どうすれば？」
お釈迦様『ちょっとね、この街のとある場所に向かってほしいんだ』
男「ある場所……ですか」

>>21 お釈迦様の向かってほしい、この街のとある場所とは？

(49.98.55.140)
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21 :nipper774さん
投稿日：14/05/15 20:37:56 T+vXLODRO

給食センター

(111.86.142.134)
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22 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/15 21:33:05 LMlqNnuW0

お釈迦様『給食センターにね、向かってほしいんだよ』
男「給食センター？なんでまた」
お釈迦様『あそこにね、冷凍した桃が残ってるのよ。昔給食で出してた。冷凍庫の電源もこういう時のために残しといたし』
男「そんな話今聞きましたけど」
お釈迦様『ぶっちゃけ冷凍してるとはいえ消費期限やばいから、君に食べさせるわけにはいかないしね。とにかく桃があるの』
男「はあ」
お釈迦様『んでその桃を寺まで持ってきてくれたら、ちゃんと清めて対ダークお釈迦様用の武器にできる。それで撃退しちゃって』
男「そんなんで撃退できるんですか？ていうか、そもそもどうやって給食センターに行ったら……」
お釈迦様『今面倒見てる子、下水道通ってきたこの街に来たんでしょ。その子に案内してもらって。地下までは瘴気届かないし』
男「えっ」
お釈迦様『大丈夫大丈夫、道間違わなかったらいけるよ。じゃ』ﾌﾟﾁｯ

男「ええー……」

男「……というわけでかくかくしかじかなんだけど、給食センターまでいけそう……？」
少女「地図さえもらえれば」
男「地上のしかないけど……」
少女「それでいけるよ」
男「まじか」
少女「あ、そうだ。一個お願いを聞いてほしいんだけど」
男「お願い？」

>>23 少女のお願いとは？

(49.98.55.140)
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23 :nipper774さん
投稿日：14/05/15 21:36:17 T+vXLODRO

邪気眼覚醒

(111.86.142.137)
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24 :nipper774さん
投稿日：14/05/15 23:16:47 jTw+3ko4O

お釈迦様けっこういいやつｗ

(202.229.176.2)
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25 :nipper774さん
投稿日：14/05/16 00:22:19 vrXQF0slO

>>1さん乙です、楽しみにしてます

この話のお釈迦様は好きだなｗ

(123.108.237.122)
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26 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/16 16:45:03 53K0t6wv0

ククク……いつからお釈迦様がいい奴だと錯覚していた……？
>>25 乙と楽しみありがとうございますﾉｼ*´ω`)ﾉｼ

少女「私の邪気眼覚醒を手伝ってほしい」
男「邪気眼」
少女「うん」
男「なんでか訊いてもいい？」
少女「どうせ今飛び回ってるブツを倒したところで、まだ雑魚が残りよるだろ？そいつらを封じるためだな」
男「あれ、さっきの電話聞いてた？」
少女「電話というかありゃ念話だな。たぶん貴様が馴染みやすいよう電話に着信という形をとってるが、向こうは直接テレパシーを貴様の携帯にぶっこんでる。電話ほど範囲が限られてはいないから、この室内くらいならわかる奴にはわかるぞ」
男「あー、ヘッドホンのシャカシャカみたいな？」
少女「ヘッドホンのシャカシャカみたいな」
男「(というか、急に態度が尊大になったな)」
少女「で、手伝ってくれるのか？」
男「どうすればいいのかわかればね」
少女「ま、あの飛び回ってるのを私に合うよう変換して取り込めばいけるだろ。そのためにはあともう一つ、材料がいるが」
男「材料？」

>>27 ダークお釈迦様を取り込むための材料とは？

(49.98.55.140)
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27 :nipper774さん
投稿日：14/05/16 19:56:36 WvYFcJNtO

お釈迦様

(111.86.142.138)
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28 :nipper774さん
投稿日：14/05/18 01:05:24 v0i0ee8XO

…再安価かこれは…ｺﾞｸﾘ

(210.136.161.13)
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29 :nipper774さん
投稿日：14/05/19 04:00:09 /LdGBIA1O

お釈迦様どうなってしまうん…！？

(123.108.239.225)
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30 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/19 23:02:14 41tWWpbf0

ちょっと忙しかったので間が空いてしまって申し訳ないorz

少女「貴様がさっき電話してた相手だ」
男「……お釈迦様？」
少女「うむ」
男「なんでまた」
少女「正確にはあれまるごと、というより、あれの白毫が材料として必要になるな」
男「白毫？」
少女「デコボタンだ」
男「ああ額のぽっち」
ﾄﾞﾙﾙﾙﾙ、ﾄﾞﾙﾙﾙﾙ
男「噂をすればお釈迦様」ﾋﾟｯ
男「はいもしもし」
お釈迦様『噂をすればそりゃ電話かけてくるよ。全知全能だから音拾えるし』
男「あーそうでしたっけ」
お釈迦様『んで君挟んだらなかなか進まないから、こっから当人同士で話するよ』
男「ひでえ」
お釈迦様『電話は渡さなくていいからね、この距離だと彼女も聞こえてるし』
少女「うむ」
男「そっちで通じあえるなら、電話切った方がいいです？」
お釈迦様『や、別に聞かれて困ることじゃないし、どういう経緯で結論に至ったかあとから説明するのも面倒だしね。君はそのまま電話で聞いといて』
男「あいあいさ」

(49.98.130.245)
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31 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/19 23:41:09 41tWWpbf0

お釈迦様『で、よりにもよってお釈迦様の白毫デコボタンてどういうことよ』
少女「うん？わかると思ったのだがな。あれを利用すればエネルギーをまとめられるだろ」
お釈迦様『いやそうじゃなくて』
少女「救急措置とはいえ、元をただせばそちらのケツもちの事案だ。それを手助けしようというのだからデコボタンの一部くらい我慢しろ」
お釈迦様『いやだからそうじゃなくて……あと女の子がケツとか言っちゃいけません』
少女「天の一柱ともあろうものが見苦しい。このすせりを止められると思うなよ」
お釈迦様『いやだから……うん……もういいや……』
少女「わかれば良い」
お釈迦様『わかってないの君なんだけどね……』
少女「なにを言っているのだ。飛び回ってるブツをある程度浄化で弱体化させる。弱った所でブツのエネルギーをまとめにかかる。白毫で最小形へと収束、この体に取り込んで邪気眼を完成させる。そののち雑魚どもの掃除。これ以上になにを理解せよというのだ」
お釈迦様『ハイ、アッテマス』
少女「そうだろう。あと桃はいくつだ」
お釈迦様『十個くらいかなー』
少女「多い、浄気眼になってしまうわ。三個に納めい」
お釈迦様『減らすのはいいけど、そのぶん収束までの制御が難しくなるからね。そっちの彼にはあんま被害でないようよろしく』
少女「善処はしよう」
男「(あれこれ今死亡フラグ立ってる？)」

(49.98.130.245)
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32 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/20 00:00:47 CinVDs/X0

お釈迦様『で、白毫取りに来てから桃取りに行くの？桃取りに行ってから白毫取りに来るの？どっち？』
少女「進みつつ様子を見て考える。給食センターも寺も反対方向というわけではなかろう」
お釈迦様『まあね、いざという時は両方に一人ずつ分かれていけばいいし』
少女「それも目下検討中ではあるがな。いずれにせよ、早めに出た方がよかろう」
お釈迦様『うん、特に用事なかったらぱっぱと出ちゃって。じゃあよろしく』
少女「うむ」
ﾌﾟﾂｯ
男「お、電話切れた」
少女「やることはわかったか？」
男「まあ、これからの行動と、経緯については……ただ、桃とか白毫とか、正直よくわかってない点も」
少女「ふむ。まあ、道すがら説明しよう。とりあえずは出発するぞ」
男「うん……ってどこから？」
少女「無論、この家の前のマンホールからだ」
男「………………」

【下水道】
男「思ったより水が流れてないな……」
少女「貴様の生活用水程度しか利用されんだろうし、近頃雨が降ってもおらんだろ」
男「……なるほど」
少女「さて、まず始めになにが訊きたい？」

>>33 少女になにを訊く？

間が空いた上に長文になってしまってすまなんだ(´・ω・｀)

(49.98.130.245)
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33 :nipper774さん
投稿日：14/05/20 00:47:57 yril/es90

少女が何者なのか

>>1いつも乙です。むりせずゆっくり頑張ってください(｀・ω・)

(222.151.14.196)
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34 :nipper774さん
投稿日：14/05/20 09:31:18 afXQm2F+O

主さんお疲れさま～！( ^-^)_旦～

(202.229.176.30)
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35 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/20 14:36:17 4Fb7Gc3Q0

>>33 お気遣いありがとうございます！できるだけ続けるようにはしたいです(*｀・ω・)
>>34 お茶と乙ありがとうございますー！(*´ω`)旦~ｳﾏｳﾏ

男「まず……君の素性とか、訊いてもいいかな」
少女「私の素性か。まあ釈迦とじっこんの仲なら教えてもよかろう」
少女「……ふむ、名を教えるより先に一つの逸話を聞かせてやった方が良いな。説明がはかどる」
男「逸話？」
少女「イザナギノミコトは知っておるか」
男「うん……ってまさか」
少女「いや、イザナギノミコトが私という話ではない。だいたいイザナギノミコトは男神であらせられるしな」
男「う、うん」
少女「イザナミノミコトがお隠れされた後、イザナギノミコトが黄泉まで出向いた逸話は」
男「知ってるかって？えーっと、お隠れって亡くなるの方だよね。天の岩戸じゃなくて」
少女「うむ、そちらは天照大神だな。亡くなるの方だ」
男「嫁さんが亡くなったけど、会いたくなったから黄泉まで行ってきて会った。その時に『見るな』って言われたのに嫁さんの姿を見ちゃって、それがエグい姿になってたから逃げ帰ってきたって逸話で合ってる？」
少女「大雑把ではあるが、まあ間違ってはいないな。その時、イザナギノミコトは追ってくる黄泉津醜女……まあイザナミノミコトの部下のようなものだな。それを退けるために、いくつか道具を使った」
男「道具」
少女「うむ。髪飾りからうまれた葡萄、櫛から筍、そして黄泉の境界に生えていた桃だ」

(49.98.137.107)
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36 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/20 17:55:31 4Fb7Gc3Q0

男「……桃」
少女「うむ、桃を取りに行く理由が理解できたか？桃は邪気を払うものとして古来より認知されておる。桃の木から弓矢をつくり、退魔を行うことも多く、お伽噺では桃からうまれた男子が鬼を退治る話がある。それゆえ、今回暗黒釈迦を浄化するのにも桃を使おうということになったのだろうな」
男「(暗黒釈迦ってなんかすごい厨二っぽいフレーズだな)」
少女「釈迦は元来仏教のものだし、本来は聖なるものだから清めの桃は特に効果はないと思うのだが、暗黒釈迦は神社──神道の方の『良くないもの』と戦い続けた結果、相手に影響されて神道寄りの『良くないもの』になったのだろうな。だからおそらく清めの桃が効く。朱に交わればなんとやらというやつだ」
男「なるほど」
少女「さて、イザナギノミコトの話に戻ろう。黄泉から帰った後、イザナギノミコトは黄泉の穢れを祓うため、禊を行った。その時いくつか神がうまれたが、その中の一柱にスサノオノミコトがいる」
男「八岐大蛇を退治した？」
少女「うむ。で、そのスサノオの娘にあたるのが私、スセリビメだ」
男「おっ」
男「おおう」
少女「なんだ」
男「神様でしたか」
少女「知っておるか？」
男「いえ、どういった方までは……浅学なもので」
少女「まあ知らん者も多いかもしれんがな。他人の褌で相撲を取るようだが、親父殿であるスサノオに、因幡の白兎の逸話の残る旦那の大国主と、これでも有名所に囲まれてはおるのだぞ。旦那が親父殿の無理難題を退けて『大国主』としての地位を確立する際に、このスセリが一役買っておるのだが、自分で武勇伝を披露するのもなんだから詳しくはググれ」
男「その見た目で既婚者だったのか(失礼しました)」
少女「言葉と内心が逆になっておるぞ、どれだけ気が動転しとるんだ。この姿は仮の姿に決まっておろう、一般人の前に突然神降臨したら大騒動になるだろうが」
男「ネットではちょくちょく見かけるんですけどねー。あーそれで最初ただの行き倒れ系女子みたいな感じを醸し出してたわけですか」
少女「ふん。まあ自分の管轄外の地に行く時は、力の制御でコンパクトになるという事情もあるのだがな。フルパワーの私はそりゃもう超絶美人でキレキレのお姉さんだぞ」
男「自分で超絶美人って言っちゃうほどの」
少女「自分で超絶美人って言っちゃうほどのだ。……これでおおよそは貴様の問いに答えてやったな。私も一つ、貴様に質問がある」
男「なんでしょ」

>>37 少女からの問いとは？

(49.98.137.107)
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37 :nipper774さん
投稿日：14/05/20 18:24:59 jvUmvucMO

私のこと好き？

(111.86.142.133)
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38 :nipper774さん
投稿日：14/05/22 12:52:29 3vb3/tJxO

ワッフルでも食べながらマッタリ待ったり～
( ^-^)_旦～
囲囲囲囲囲囲囲囲

(210.136.161.7)
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39 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/22 18:15:31 ga6srlLP0

ちょくちょくお待たせして申し訳ない……

少女「私のことは好きか？」
男「正直お会いして数時間でそういうこと言われてもなんとも……」
少女「ふむ」
男「ロリコンじゃあないですし、仮にキレキレなおねーさんバージョン見てても神様な上大物の嫁さんに手ぇ出す気ないですよ」
少女「私とてそういう意味で言うほどビッチではないわ。しかし、ここから先は貴様もある程度危険な目に会うかもしれんからな。私のことを信頼していてくれんと困る」
男「ああ、そういう」
少女「一応、釈迦が最初に提案したよりも貴様にとっては危険な方法を使うからな。その代わり、後腐れの心配は少ない」
男「桃の数を減らす……ってくだりですか」
少女「うむ。釈迦には言ったが、桃が多すぎれば暗黒釈迦への対処は楽になるが、邪気眼が完成せず雑魚どもを一掃するのは困難だ。弱体化しているとはいえ、畏れられるだけの力を持ち、封じられていたモノたちだからな。逆に言えば、桃を減らせば減らすだけ暗黒釈迦への対処は難しくなるが、雑魚どもは一掃できる」
男「桃で雑魚を蹴散らすのは無理なんですか？」
少女「難しいだろうな。あそこの雑魚どもは『元来良くないモノ』だ。穢れを受けて良くないモノになったわけではない。これが神なら荒魂(あらみたま)から和魂(にぎみたま)に鎮めることはできようし、人間なら浄化することで、仏教的に言えば成仏させられる」
男「あ、だからダークお釈迦様は桃が効くんですね。元は尊いもの故に、今の状態から浄化ができるから」
少女「そういうことだ。ただ、元から良くないものは浄化のしようがない。給食予定だった、消費期限の過ぎた桃を使ったところで良くて怯む程度だろう。それでは根本的な解決にならない。そもそも浄化で済む話なら、わざわざ釈迦が暗黒釈迦を作り出して戦わせておかずとも良かったのだ。あれが直接、浄化させれば一発なのだからな」
男「あっ」
少女「だから今回も、邪気眼という邪悪アイテムで良くないモノどもを抑え込む。毒をもって毒を制すという奴だ」
男「ほほう。で、白毫は結局なんなんです？」
少女「あれは形状がデコボタンだから突起のように見えるが、実際は毛の一種でな。長い毛がぐるぐる巻かれてあの状態になっているものであり、伸ばすと4.5メートルはある」
男「そんなに」
少女「更に霊力も高いアイテムだ。端的に言うと、霊力の高い長い紐で、エネルギーをぐるぐる巻きに縛り上げて収束させる、と思えば良い」
男「なるほど……うん？」
少女「……ん、なんだあれは」

>>40 二人が地下水路で見かけたものとは？

(49.98.137.107)
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40 :nipper774さん
投稿日：14/05/23 02:34:15 AtrHYu4jO

大量の桃

主さんマイペースでどぞー
( ^-^)_旦～

(210.153.84.206)
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41 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/24 17:02:16 KH9FIHcF0

>>40 うおおどうもです……！

男「大量の……桃？」
少女「まあ、桃に見えるが……」
男「ここの桃……浄化用に使えますかね」ｶﾞｻｺﾞｿ
少女「待て、それから手を離せ！」
男「うおッ！？」ﾌﾞﾝｯ
ﾄﾞｫｫｫｫｫﾝ
男「…………爆発……だと…………」
少女「こんな所にいきなり置いてある桃が作為的でないわけなかろう！」
ｺﾛｺﾛｺﾛ……
男「勝手に転がってきた！？」
少女「逃げるぞ！」
ﾄﾞｫｫｫｫｫﾝ
男「ななななんなんすかあれ時限爆弾！？」
少女「くそ、走ってもまだ転がってきおる！追尾機能付きか！」
男「神様パワーでなんとかなりません！？」
少女「チッ、調子の良い事を……」ｸﾞｲｯ
男「くくく首絞まるッ」
少女「加速だけするぞ！戦闘用の力は温存しておきたい」ｸﾞｫﾝ
男「はははいッ」
少女「しかし、我々の手が読まれていた……それはわざわざ『読んだ』相手がいる、ということだ。少なくとも廃神社の良くないモノや暗黒釈迦ではあるまい。あやつらは自分に正面から敵対してきたものは廃するが、まだ辿り着かんうちから罠を仕掛けるなど器用なことはできんからな」
男「は、はあ」
少女「ところで、次の曲がり角で給食センターの真下だ。とっととのぼってモノホンの桃見つけてこい」ﾎﾟｲｯ
男「はいッ！？」ｽﾞｼｬｱｱ
少女「早くのぼらんと爆殺されるぞぉーーー」
男「………………」
男「……姫様どっかいっちゃった」
男「囮になって逃がしてくれたとかそんなところかな……とりあえずマンホールまでよじのぼるか……」

【給食センター】
男「さて、着いたはいいものの……桃どこにあるんだこれ？冷凍してあるってことは、冷凍庫が置いてそうな場所なんだろうけど」
男「ん、あれは……だれだろ」

>>42 どんな人を見つけた？

(49.98.137.107)
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42 :nipper774さん
投稿日：14/05/24 18:59:54 p8Dqwa33O

江頭2:50

(111.86.142.140)
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43 :nipper774さん
投稿日：14/05/25 21:47:00 vfgeT5etO

えがちゃんかよｗｗｗｗｗｗ

(123.108.239.231)
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44 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/26 16:32:22 qFJy5biH0

男「上半身裸にタイツ……まさかEGAさん！？いったいなぜここに……」
男「！！あれは大型トラック！しかもなんか注連縄っぽいのがかかってる……ダークお釈迦様対策の結界か？あ、荷台の扉が開いていく……」
男「な、中に移動型業務用冷凍庫！まさか給食センターから運び出してくれたのか！？」
EGAさん「(サムズアップ)」
男「寺まで乗せてってくれるんですか！ありがとうございます！！」
ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ……

【寺】
男「着いた着いた……EGAさんありがとうございました！」
EGAさん「(サムズアップ)」
ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ……
男「行ってしまわれた……」
お釈迦様「お、着いたの。ほいお疲れ」
少女「遅かったのう」
男「姫様早ッ」
少女「まあ神を侮るでないぞ。私単独ならあれを振り切るなど朝飯前だ」
男「(つまり俺が足手まといだったと)」
お釈迦様「じゃ、桃浄化するね。溶けて腐る前にダークお釈迦様浄化に行くんだよ」
男「ていうかちょっと思ったんですけど」
お釈迦様「何かな？」
男「EGAさんいるんだったら、地下水道通らなくても良かったんじゃ……というか俺が桃を取りに行く必要もなかったんじゃ」
お釈迦様「彼はさっきこの街についた所なんだよ、それもだいぶ急いでもらってね。それに別の用事も頼んでたから、桃持ち出しに間に合うかどうかわからなかったし。君の所に間に合ったのは僥幸なんだから、あまり人ばかりあてにしちゃだめだよ」
男「そうなんですか……別の用事って？」
お釈迦様「桃とは別に、ちょっと物を運んでくれるよう頼んでたんだよね」

>>45 お釈迦様が頼んでいた物とは？

(49.98.137.107)
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45 :nipper774さん
投稿日：14/05/27 00:07:55 B/ANTAuRO

エロ画像

(111.86.142.141)
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46 :nipper774さん
投稿日：14/05/27 01:50:45 ByP2E7RhO

これはｗｗｗ生臭さ坊主の体をなすお釈迦様を想像して思わず吹いた

(202.229.176.26)
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47 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/27 18:29:52 xnsPKave0

男「なにを頼んでたんです？」
お釈迦様「エロ画像」
男「ぱーどぅん？」
お釈迦様「エロ画像」
男「……………………」
お釈迦様「安心しなよ、君が考えてるみたいな俗物的なことはやんないから」
男「……えーっ、と、なんでそんなもの頼んだか、訊いてもいいですかね……」
お釈迦様「幽霊にはびっくりするほどユートピアが効くって知ってる？」
男「……あー、オカルト話でそんなの聞いた気が……」
お釈迦様「幽霊にはエロが効くって話だね。あとファブリーズ？とりあえず、これ使っとけばわざわざ浄化の力消費しなくても除霊できるから。エコだよエコ」
男「エロでエコって……なんだかなぁ……ほんとに自分用とかじゃないです？」
お釈迦様「お釈迦様何だと思ってんの、煩悩にまみれてたら解脱できてないしお釈迦様になってないよ」
男「それもそうか……ていうか、神社の良くないモノに効くんですか？」
お釈迦様「良くないモノには効かないよ、幽霊だよ幽霊。人間の。ダークお釈迦様や良くないモノどもの騒ぎにつられて起きて、取り込まれたりしないように、対幽霊限定エコ結界を置いとくんだよ」
男「なるほど、だいたいわかりました……しかしエロ画像……」
少女「雑談している場合ではなかろう。とっとと桃浄化して暗黒釈迦封じに行かせい」
お釈迦様「はいはい」ｽﾞｫｫｫｫｷｭﾋﾟｰﾝ
お釈迦様「さ、できたよ。これは君が持ってて」
男「はいよ」
お釈迦様「姫様白毫ちゃんと持った？」
少女「当然だ」
お釈迦様「じゃ、行ってらっしゃい。気をつけてね」

【寺の外】
男「さて、ダークお釈迦様今どこかな……」
少女「……ふむ、今はあの場所にいるようだな」

>>48 ダークお釈迦様がいる場所とは？

(49.98.137.107)
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48 :nipper774さん
投稿日：14/05/28 17:01:07 MysYVAS3O

ガスト

(111.86.142.134)
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49 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/30 14:01:41 UuBcu//j0

男「どこらへんです？」
少女「ガスト」
男「ガストはどっちだっけ……っと、向こうか。お、いたいた」
少女「急ぐぞ、さっさと浄化するに限る」

【ガスト】
ダークお釈迦様【ﾄﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛｫ】
男「あれに桃投げつければ……！？」
少女「避けろ、瘴気を吐いてくるぞ！」
ダークお釈迦様【ﾄﾞﾙﾙﾙﾙﾙｧ！！】ﾌﾞｫｫｫｫｫ
男「うお！？」
少女「あれに当たったら貴様のような人間はひとたまりもないからな、気をつけろ」
男「桃は当たっても大丈夫ですかこれ……？」
少女「うむ、浄化されておるからな。火炎放射器に消火器ぶっぱなすようなもんだ」
男「なるほど」
少女「では投げるぞ。せいっ」ﾋﾟｭﾝｯ
男「そいやっ」ﾋﾟｭﾝｯ
ダークお釈迦様【ﾄﾞﾗﾗﾛﾛｧ！】ｼｭｺﾞｫｫｫ
男「うわ桃が一瞬で黒ずんで消えた」
少女「なん……だと……」
男「桃は浄化されてるから大丈夫じゃなかったんですか……」
少女「……まずい、ガストまでわざわざ来たのは食に関する負の念をかき集めるためか！」
男「はいぃ！？」
少女「廃棄された食材の声なき怨嗟、嫌いなものを食べさせられる怨恨……一つ一つは限りなく微少で、普段はほぼ影響を及ぼさんが、降り積もったものたちがああやって取り込まれ、昇華されるとああやって全ての食物に酷く有効化する特製瘴気になるのさ。浄化されている桃であってもなかなか力が及ばん」
男「じゃ、どうすれば……！？」
少女「幸いにも桃は予備がある……特製瘴気を当てられないよう、かいくぐって投げるしかないだろうな」
男「そんなアクロバティックな」
少女「私はそっちに回る、十字砲火式で行くぞ」
男「うっす」
少女「では二回目、行くぞ！とうっ」ﾋﾟｭﾝｯ
男「せいやっ」ﾋﾟｭﾝｯ

(49.98.174.132)
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50 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：14/05/30 14:07:11 UuBcu//j0

ダークお釈迦様【ﾄﾞﾗﾗﾛﾛｧ！】ｼｭｺﾞｫｫｫ
男「うおっ」ﾋｮｲｯ
男「桃の残機が減った……」
少女「こっちは命中したぞ。見ろ」
ダークお釈迦様【ｵｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｧ！】ｼﾞﾀﾊﾞﾀ
男「おお……ダークお釈迦様が荒ぶっておられる……」
少女「つべこべ言わず次投げるぞ。ほれっ」ﾋﾟｭﾝｯ
男「ていやっ」ﾋﾟｭﾝｯ
ダークお釈迦様【ｺﾞﾛﾛﾛﾛﾛｧ】ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
男「おおう当たった」
少女「私のは打ち消されたようだがの。まああと一個だ」
ﾄﾞｫｫｫｫｫﾝ！！
男「！？」
少女「なんだ、爆発か！？」

>>51 急に起きた爆発の理由は？

(49.98.174.132)
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51 :nipper774さん
投稿日：14/05/31 06:04:05 Nj3U+9txO

エガちゃんの乗ったトラックが壁に激突した

(202.229.176.14)
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52 :nipper774さん
投稿日：14/05/31 21:06:50 42zdrTzCO

「どーーーーーーーん！」

(111.86.142.133)
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53 :nipper774さん
投稿日：14/06/07 10:50:47 1YFv5eVGO

えがちゃーーーーん！！！！

(123.108.237.122)
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54 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：15/10/31 02:30:24 E5WyTddl0

|ω・`)ﾉｼ

男｢あれは……EGAさんの！？　EGAさん！！｣
少女｢まずい、暗黒釈迦がいるこんなところで爆発など！！｣
男｢えっ！？｣
ﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾟｷｯｸﾞﾜｧｧｰｰｰｰｰｰﾝﾝﾝ

男｢おあああああああ！！？？｣

男｢………………｣
男｢んん…………｣ﾊﾟﾁｯ
男｢えーっと……ここは……俺の家……！？｣ｷｮﾛｷｮﾛ
男｢……布団が……あったかい……まさか、今までのことは全部夢オチ……！？｣
ｶﾞｻｯ
男｢おっと。……これは、ナンバープレート……EGAさんの……｣
男｢……夢じゃ、ない。じゃあ、今はどういう状況なんだ……｣
男｢……とりあえず、町に出るか｣

(49.104.15.67)
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55 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：15/10/31 02:40:28 E5WyTddl0

男｢……これは、｣
男｢寂れ具合が、一層酷くなってる……ダークお釈迦様の影響か？｣
男｢………………｣
男｢……神の存在を感じない、か。お釈迦様も姫様も、ダークお釈迦様すらも……｣
男｢俺が気を失っている間に、ここは神のいなくなってしまった町になってしまったんだな……｣
男｢……いったい、あの爆発から後に、なにがあったっていうんだ……｣
男｢………………｣
男｢……、今、なにかの気配を……？｣
男｢行ってみよう｣

男｢……あれは……？｣

>>56 男が見つけた気配の主とは？

(49.104.15.67)
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56 :nipper774さん
投稿日：15/10/31 10:30:26 uo9M5OcaO

江頭2:50

(111.86.142.139)
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57 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：15/10/31 10:55:12 E5WyTddl0

男｢EGAさん！！EGAさんじゃないですか！！｣
EGAさん｢(サムズアップ)｣
男｢教えてください！！町は……みんなはどうなったんですか！？｣
EGAさん｢(壊れた時計を指さし、そのまま人さし指をチッチッと横に振る)｣
男｢……？｣
EGAさん｢(ムーンウォーク)｣
男｢過去に戻った……？｣
EGAさん｢(しかめ面)｣
男｢逆か、未来に来た……いや、俺が知らないうちに時が経過していた……？｣
EGAさん｢(サムズアップ)｣
男｢いったいどれくらいの月日が！？｣
EGAさん｢(人さし指を立てる)｣
男｢一ヶ月……？｣
EGAさん｢(しかめ面)｣
男｢まさか、一年！？｣
EGAさん｢(サムズアップ)｣
男｢なんてこった……そりゃ一年も経てば、廃墟化も進むな……｣
男｢というか、なんで俺は一年も寝ていたんだろう……｣
男｢……EGAさん、知ってます？　EGAさんのトラックが爆発してから俺、まったく記憶がないんですが……｣
EGAさん｢(しかめ面)｣
男｢……答えられないか、EGAさんも知らないのか……｣
男｢……とりあえず、どうしよう……｣
EGAさん｢(なにかを指さす)｣

>>58 EGAさんが指さした先は？

(49.104.15.67)
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58 :nipper774さん
投稿日：15/10/31 11:11:45 uo9M5OcaO

あたしンち

(111.86.142.133)
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59 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：15/10/31 13:20:23 0YOfW4HE0

男｢EGAさん、あの家になにか……？｣
ｶﾞﾗｯ
友女｢あたしンちだ｣
男｢おまえは！｣
友女｢やあ男。十年ぶりか｣
男｢転校して離れた町に行ったはずのおまえが、何故ここに！｣
友女｢あンたが寝込んでる間に呼び戻されたのさ。EGAさン、案内ありがとう。あとは任せて｣
EGAさん｢(サムズアップ)｣
男｢待て待て、どういうことだ……呼び戻された？｣
友女｢まあ、入りなよ。積もる話もあることだし｣
男｢お、おう……｣

友女｢たいしたもンはないけど、お茶でも飲ンで｣
男｢ありがとう……茶葉を売ってる所があるのか？｣
友女｢EGAさンに配達してもらってンのさ、週一でね。そいつはペットボトルのお茶だよ。とはいえ、水は裏庭に井戸を掘ってあるし、電気はある程度なら自家発電できるよう、設備してある｣
男｢そうなのか……｣
友女｢で、本題。まずはこれを見てほしい｣ﾌﾞｩﾝ
男｢タブレットなのにﾌﾞｩﾝって起動するのか……こ、これは……！？｣

>>60 男が見せられた映像とは？

(49.98.152.221)
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60 :nipper774さん
投稿日：15/11/02 19:44:21 5+NZrVJz0

わくわく。

倒れてる少女の姿の映像

(121.119.126.142)
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61 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：15/11/03 13:30:24 pwh1jz1u0

男｢これは……倒れてる姫様！？いったい姫様になにが！？｣
男｢…………！？｣
男｢このどす黒いのは……ダークお釈迦様！？　禍々しい犬の化け物みたみたいな容貌だが……｣
男｢！！｣
男｢姫様が……呑まれた……！？　友女……！！｣
友女｢落ち着け、こいつは一年前の画像だよ。今なンの用意もなくジタバタしたってなにも始まらない｣
男｢…………｣
友女｢順を追って話そう。EGAさンのトラックが突っ込ンできた時、ヒビが入ったのは壁だけじゃあない。注連縄、かかってたろ。その神通力がダークお釈迦様の暗黒パワーと化学反応起こしちまって、次元にまでヒビが入っちまったのさ｣
男｢次元……｣
友女｢まあ聖や邪の力を化学に当てはめられるかは謎だが、そンな感じだと思ってほしい。で、次元にヒビが入った結果、別世界の良くないモノまで、わっさーと流れ込ンできちまった。その瘴気にあてられて、あンたは気を失った｣
男｢そうか……それで……｣
友女｢流石の姫様も、数が多すぎて手に負えなくなってしまってな。ブッ倒れた結果、ああなった｣
男｢…………｣
友女｢お釈迦様も、ことここに至れば寺の防備まで余力を裂けなくなだちまってな。寺は放棄して、あンた一人を助けるのがせいいっぱいだったのさ｣
男｢…………｣
友女｢シケたツラすンじゃないよ。まさか誰も、トラックが突っ込ンでくるなんて思わなかったンだ。あの状況じゃあ、あンたになにかやれっつー方が酷だった｣

(49.98.145.223)
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62 :◆hAtIhr0FmQ
投稿日：15/11/03 13:43:56 pwh1jz1u0

男｢……でも、姫様が……｣
友女｢仮にも八百万の一柱だ、無傷たァ言わないがあれで死ぬことはない。むしろ大変なのはお釈迦様だな、姫様の抜けた穴を補填しに出張に行きなさったンだからな｣
男｢出張｣
友女｢姫様も姫様で防護する地域はある。今回は一時的にこちらに来る予定で、その期間は防護を抜けてもいいようシフトを組んでたンだが、呑まれっちまった以上、誰かが姫様の代行を行わねばならない｣
男｢で、お釈迦様が｣
友女｢そう。まあここの廃神社統治してた経験もあるし、問題なかったンだろう｣
男｢……それで、もうこの町の寺にも神社にも、神の気配がなかったんだな……｣
友女｢そういうこと。まあ姫様もお釈迦様も、愛想尽かして出てったンじゃない。そこは安心していい。ただ、廃神社に封じられていた良くないモノは、相変わらず魑魅魍魎として跳梁跋扈している。今はまだいいけど、夜間は特にね。だからあたしが遣わされてきた｣
男｢はぁ｣
友女｢わかってないような顔してるけど、これでも町を出てから結構修行した身でなー。低級妖怪なら爆散させられるぞ｣
男｢爆散｣
友女｢とはいえ、一人じゃ大変なのも事実だ。そこであンたの出番なンだが｣
男｢ほえっ？｣
友女｢お釈迦様が、他の作業に打ち込めるようあンたのことは休眠状態にしておいたンだけどさ。この町でやることが終わったあと、あたしを呼ンで『君がこの町で活動する準備が整ったら、自動的に起きるようセッティングしといたから』って伝えてくれたのさ。で、その後お釈迦様は姫様代行業に行ったわけだけど｣
男｢……で、俺が今日目覚めた、と……｣
友女｢うン。なにか質問ある？｣
男｢一個だけ｣

>>63 男が質問したいこととは？

(49.98.145.223)
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