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┗823.男「どちらにしようかな」
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1 :◆CphnEaVqbc
投稿日:17/02/01 15:30:54 xZgs+O8g0
男「てんのかみさまのいうとおり、っと」
ピーンッ クルクルパタッ
男「お、表だ。今日は地下鉄で帰ろう」
友「おまえ、ほんとなんでもコインで決めるよな……」
男「神様の指図に間違いはないさ。何があっても思し召しって奴だよ」
友「…………」
男「おまえは神様、信じてないもんなぁ」
友「まあね。いるかどうかわからないものを信じても仕方ないし。おまえこそ、よくそこまで徹底して信じられるよな」
男「信じて損があるわけじゃないしな」
友「電車代……頑張れば徒歩で行ける距離……」
男「JRのがまだ安い、とかならともかく、地下鉄で三駅を歩いて行ける距離とか言うのは、ケチってるだけだからな」
友「チッ」
男「まあまあ。……確か電車来るまでもうちょいあるし、寒いし、駅前のコンビニでなんか買ってく?」
友「あー、そうだな。俺カフェオレ買おう」
男「俺は……うーん、コンポタとココアで迷うな。さて、どーちーらーにー」
友「…………」
友「(その歌、コイン投げる奴じゃなくて、指さしながら歌う奴じゃないかなぁ……)」
(180.4.80.253)
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2 :◆CphnEaVqbc
投稿日:17/02/01 16:30:54 xZgs+O8g0
────────
男「……あ、」
友「うん?」
男「家の前まで戻ってきてなんですが、そういや食材足りてない。晩飯が食えない」
友「なん……だと……」
男「うーん、仕方ない。ちょっとスーパー行ってくる。先アパート帰ってていいよ」
友「おーけー。じゃあ風呂担当はまかせろー」
男「浴槽がバリバリになってたらとてもかなしい。いってきます」
友「いってらっしゃい」
友「……さてと、鍵、……鍵……」
ゴソゴソ
友「お、あったあった」
ガチャ
少女「おかえりなさい」
友「うん、ただいま」
友「…………」
友「……いや誰!?」
少女「お邪魔しておりますー」ズズズ
友「あっいつの間にお茶を……いやほんとどこの子!? 家出!?」
少女「……申し遅れました」ペコリ
少女「私、一介の神です」
友「いっかいのかみ」
友「……ああ……一階の加美さん……? いたっけ……」
少女「違います。八百万の神、その一柱です。お気軽に神様とお呼びください」
友「おきがるとは」
少女「つまらないものですがこちらをどうぞ」ススス
友「あっこれはどうも……」
少女「代わりにお饅頭などはありますでしょうか? お茶を苦く淹れてしまって」
友「…………」
少女「…………」
友「(……まあいっか)」
(180.4.80.253)
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3 :◆CphnEaVqbc
投稿日:17/02/01 16:41:15 xZgs+O8g0
友「はい、お饅頭」
少女「ありがとうございます」パクパク
少女「とても美味です。良い品です」
友「……で、結局きみ、どこの子?」
少女「ですから神です。と言っても、貴方は神仏を信じない御方でしたか」
友「なんでそれを……」
少女「神様ですからね。信じられずとも構いませんが、しばしこちらにお世話になることに致しましたので、不束者ですがよろしくお願いします」ペコリ
友「えっいやそんなこと言われても……というか同居人がいるし、食費とか困るし……」
少女「あっ食費に関してはご心配なさらずとも大丈夫です。神なのでそんなに餓えませんし。そして同居人の方には私は見えないので、そちらもノープロブレムです」
友「ええ……」
少女「早い話が、貴方にだけ見える妖精さんと思ってください」
友「神……妖精……」
友「……疲れてんのかな……」
少女「幻覚じゃないですよー」ズズズ
(180.4.80.253)
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4 :nipper774さん
投稿日:17/02/01 21:52:12 eXtgZTmg0
見てる!
(220.109.109.105)
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5 :◆CphnEaVqbc
投稿日:17/02/02 03:34:34 ZhUJEDQi0
>>4 ありがとう!!
────────
男「ただいまー」
友「うおお帰り!?」
男「えっえっなんでそんなに驚いてるの」
友「いや………なんでもない……」チラッ
少女「(ズズズ)」
友「(こんなに目の前で茶ァ飲んでるのに、ほんとに見えてないんだなぁ……)」
男「じゃ、飯にしようぜ。メインは決まってるとして、汁物は味噌汁かお吸い物か……」
友「(お決まりのコインだな……)」
少女「(ジッ)」
友「(なんかめっちゃ見てる……?)」
男「決まった、味噌汁だ。しじみもいれよう、今日は上物のポン酒が入ったからな」
友「お、呑む? 呑んじゃう? ぐいっといきますか」
少女「(キラーン)」
(180.4.80.253)
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6 :◆CphnEaVqbc
投稿日:17/02/02 23:00:46 ZhUJEDQi0
男「ごちそうさま」
友「ごちそうさま」
男「浴槽バキバキになってない?」
友「なってないなってない。存分に温まってこい」
男「はいよ。じゃあお先」ガラガラ
友「おー」
友「……さて」
友「結構酒呑んだのに全然酔わなかったんだが、その件について何か」
少女「ぷはー。たいへんよいお酒でした」
友「やっぱおまえか!!」
少女「とは言っても、貴方を通じて摂取してたのは酒精だけですよ。肝臓に思いやりのある神様と褒めてくださって結構です」
友「未成年が酒呑んじゃだめだろ。めっ」
少女「いえ未成年も何も、神なので……お供え物として清酒は一般的ですし。それに、これからお風呂に入ろうという時に、アルコール呑むのは良くないですよ」
友「あー、もしかしてあいつからアルコール取らなかったの、そもそもあいつがそんなに呑んでなかったからか……?」
少女「いえ、単純にパス繋げてないので」
友「パス? そんなもの、俺といつ繋げたっけ」
少女「……ほら、お饅頭頂いたじゃないですか」
友「……うん」
少女「あれで、私を信仰の対象として供え物を捧げた信徒、ということにして、ちょっと簡易契約をば」
友「………………」
友「詐欺だー!!!」
少女「まままま、特になんのデメリットもありませんから。今後ともよしなに」
友「まっ魔法少女にされるー!! 助けて女神様!!」
少女「あいにくですが私が女神様です。魔法おっさんに用はありません」
友「おっさ……失敬な! 俺はまだ21だ!」
少女「知ってますよ。でもほら、魔法少年という年でもないですから」
友「……『青年』という単語があってだね?」
少女「わかりました。そこまでお望みなら魔法青年にしましょう」
友「イヤァァァァァ!!!」
友「……と、茶番はさておき」
友「無理矢理契約させて何が目的だ? 場合によってはクーリングオフを要求するからな」
少女「今すぐではない所に優しみを感じますね。……いえ、神など信じていないが故に力もない、との見解ですか」
友「俺が酔わなかったのはたまたまかもしれないし、あいつにおまえが見えなかったのも、俺が単に幻覚を見てるだけだからなのかもしれない。まあ、そうなると俺が滑稽な阿呆になるわけだが……」
友「……仮におまえが人知の外にいる何かしらだとしても、『神』と決まったわけじゃないしな。狐や狸、妖怪変化の類いかもしれない」
少女「疑いますねえ。まあ、だからこそ貴方を選んだわけですが?」
友「なに……?」
少女「普段、神など信じていない人が、急に『神はいる。俺は見た』なんて言い出しても説得力ないでしょう? それに……」
友「……それに?」
少女「あの人を監視するためには、身近な人間と契約していた方が都合がいいんですよ」
友「あの人……まさか、おまえは」
少女「はい」
少女「私の役目は、あの『神任せ』であれこれと決める人の、監視──です」
(180.4.80.253)
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7 :
nipper774さん
投稿日:17/02/03 20:29:54 ???
わくてか。どうなるんだ
(220.109.109.105)
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8 :nipper774さん
投稿日:22/07/20 23:53:50 pWEq+U3b0
続きを待ってるぜ!
(106.155.10.181)
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