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823.男「どちらにしようかな」
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6 :◆CphnEaVqbc
投稿日:17/02/02 23:00:46 ZhUJEDQi0

男「ごちそうさま」

友「ごちそうさま」

男「浴槽バキバキになってない?」

友「なってないなってない。存分に温まってこい」

男「はいよ。じゃあお先」ガラガラ

友「おー」



友「……さて」

友「結構酒呑んだのに全然酔わなかったんだが、その件について何か」

少女「ぷはー。たいへんよいお酒でした」

友「やっぱおまえか!!」

少女「とは言っても、貴方を通じて摂取してたのは酒精だけですよ。肝臓に思いやりのある神様と褒めてくださって結構です」 

友「未成年が酒呑んじゃだめだろ。めっ」

少女「いえ未成年も何も、神なので……お供え物として清酒は一般的ですし。それに、これからお風呂に入ろうという時に、アルコール呑むのは良くないですよ」
  
友「あー、もしかしてあいつからアルコール取らなかったの、そもそもあいつがそんなに呑んでなかったからか……?」

少女「いえ、単純にパス繋げてないので」

友「パス? そんなもの、俺といつ繋げたっけ」

少女「……ほら、お饅頭頂いたじゃないですか」 

友「……うん」

少女「あれで、私を信仰の対象として供え物を捧げた信徒、ということにして、ちょっと簡易契約をば」

友「………………」

友「詐欺だー!!!」

少女「まままま、特になんのデメリットもありませんから。今後ともよしなに」

友「まっ魔法少女にされるー!! 助けて女神様!!」

少女「あいにくですが私が女神様です。魔法おっさんに用はありません」

友「おっさ……失敬な! 俺はまだ21だ!」

少女「知ってますよ。でもほら、魔法少年という年でもないですから」

友「……『青年』という単語があってだね?」

少女「わかりました。そこまでお望みなら魔法青年にしましょう」

友「イヤァァァァァ!!!」

友「……と、茶番はさておき」

友「無理矢理契約させて何が目的だ? 場合によってはクーリングオフを要求するからな」

少女「今すぐではない所に優しみを感じますね。……いえ、神など信じていないが故に力もない、との見解ですか」

友「俺が酔わなかったのはたまたまかもしれないし、あいつにおまえが見えなかったのも、俺が単に幻覚を見てるだけだからなのかもしれない。まあ、そうなると俺が滑稽な阿呆になるわけだが……」

友「……仮におまえが人知の外にいる何かしらだとしても、『神』と決まったわけじゃないしな。狐や狸、妖怪変化の類いかもしれない」 

少女「疑いますねえ。まあ、だからこそ貴方を選んだわけですが?」

友「なに……?」

少女「普段、神など信じていない人が、急に『神はいる。俺は見た』なんて言い出しても説得力ないでしょう? それに……」

友「……それに?」

少女「あの人を監視するためには、身近な人間と契約していた方が都合がいいんですよ」

友「あの人……まさか、おまえは」

少女「はい」



少女「私の役目は、あの『神任せ』であれこれと決める人の、監視──です」

(180.4.80.253)
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