眠。(了) - 覚書帳

綴一覧
┗1582.眠。(了)(111-115/119)

111 :阿散井恋次
2010/02/10（水）17:25:01

『変わらない物は何も無い』

っつう事を痛感する毎日。
最初にアンタがくれた髪紐は色褪せた。
目覚めて真っ先に隣に手を伸ばす癖も直った。
アンタが居ない事も声が聞こえない事にも慣れて、いつか今の生活を当たり前の事だと認識するようになるんだろう。
どのくらい先の事かは知る由もねえが、確実にその日は来る。

好きで好きで仕方なくて、遣り場の無い感情を暴走させてたのも変わった…筈。
アンタを好きだと思う気持ちには変わりはねえが、心穏やかに幸せを願えるようになったのは、やっぱ直接言葉を交わす事が出来たからなんだろう。

思い返してみりゃ、ずっとそうだったんだよなァ。
付き合い始めたばっかの頃、この付き合いがずっと続くようにと一人で考え込んで空回ってた俺に、ただ隣に座ってるだけで充分過ぎる程幸せなんだ。それなのに不安になる必要がどこに有るんだと教えてくれたのは間違いなくアンタで。
共に過ごす月日が過ぎれば過ぎる程、飽きられやしねえかと臆病になる俺に変わる事も変わらねえ事も、幸せの中に在ると教えてくれたのもアンタだった。

海燕さん。アンタを好きになれて良かった。心底そう思う。
アンタにとって、俺はどうだったんだろう。今となっちゃ知る術はねえが、少し気になった。

こうして綴り続けるのはアンタにとって迷惑なんじゃと思わないでもない。…ま、止めろと言われりゃ止めますから。
ごめん。

[返信][削除][編集]

112 :阿散井恋次
2010/03/04（木）23:12:58

春が近付いて来たら、冬眠を理由怠ける訳にもいかなくなっちまうなァ。
ンな事を考えてたら、アンタと交わした他愛無い会話を思い出した。

冬は寒ィから布団から出たくなくて、グダグダしてる内に眠くなるとかなんとか。春夏秋冬、各々に眠くなる理由を探しだしてどんだけ寝るんだと笑いあったよな。

秋はなんつってたか。
思い出せなくなっちまってる事が寂しい。
こんな些細な会話でも覚えて居てェとは思うが、実際は忘れたっつう事さえ忘れちまってる事だらけなんだろう。

アンタと離れてから、俺の周りだけ時の流れが遅いような気がしてた。
気がするだけで、当然月日は暦の分だけ流れてたんだな。

―――――――

有り難う。
おかげでコレは覚えてられそうだ。

やっぱアンタが好きだ。
直接伝えはしねえが言わずにはいられねえから、此処に。

[返信][削除][編集]

113 :阿散井恋次
2010/03/14（日）09:01:22

貰った物の三倍返しっつうのが通説らしいこの日。
去年、アンタがくれた喜びを三倍にして返すにはどうしたら良いか、凄ェ悩んだ。

一昨年俺が贈った物に見劣りしねえ物。
アンタがくれた物に見劣りしねえ物。

そうやって悩んで、一つの『形』を思い付いたんだが…『コレ』をアンタが喜んでくれんのか、いまいち自信と確信とが持てなかったんだよなぁ。
直前まで考えて考えて、結局『ソレ』は箪笥にしまう事にした。

また来年。
来年には自信持って渡せるだろ。

そう思いながら襷を手に取ったのが去年の事。
思い出と言うには未だ鮮明な、記憶。

[返信][削除][編集]

114 :阿散井恋次
2010/03/24（水）20:40:19

例えば、
どうも調子が上がらねえ日。
体もダルい、思考回路も分断状態。
そういう日にある、ちょっとした偶然。

そういやアイツ元気にやってんのか？と思ってたダチから言葉が届いたり。
無くしてたと思ってた大事な物が突然出てきたり。
偶然手にしたたい焼きに餡子がぎっちり詰まってたり。

そんな『些細な事』がなんかのスイッチだったみてえに、急に調子が良くなる事がある。

なぁ、海燕さん。
俺はこうして綴り続けて良いもんか、凄ェ迷ってた。

アンタは俺が幸せにしたかったんだ。
それが叶わねえ今は、せめて俺の所為で心乱されるようにはなって欲しくねえ。

俺はアンタが凄ェ好きだから、どっかでアンタ好みの可愛い子ちゃんと笑ってりゃあ良いと思う。同時にアンタが凄ェ好きだから、アンタの気持ちも都合も考えずに今すぐ抱き締めに行きたくなっちまう。
その両天秤が今日はこっち、明日はこっちってな具合にぐらぐら傾いてるような状態だ。
弱さに負けて吐いたつまらねえ泣き言で、アンタを不快にさせたくない。

でもな、アンタの言葉は俺にとっちゃ『スイッチ』なんだ。
最後の最後に残してくれた上邪に代わるあの言葉と、またいつかっつうあの言葉。…まぁ、俺が言わせたんだがそれはさておき。

それに、救われてる。助けられてる。

だから俺が元気にしてますと残すこの言葉も、いつかアンタにとって何かのきっかけになれば、それに勝る喜びは無ェ。

それから、もう一個。
この間は教えてくれてありがとう。
アンタが元気そうで良かった。驚いたなんてもんじゃねえ、凄ェ焦ってめちゃくちゃ慌てたけど、本当に嬉しかったんスよ。本当に。

[返信][削除][編集]

115 :阿散井恋次
2010/04/06（火）21:07:42

陽射しが暖かい。もうすっかり春なんだな。

こんな陽気じゃあ、アンタは眠くて仕方なくなってんだろう。船漕いでる姿が想像に容易いのは俺も同じだからか。

冬眠に代わる理由は『昼寝日和だから』で充分。
あー…、凄ェ眠い。起きてられねえ。
枕が見当たらねえが、一先ずおやすみなさいっつう事で。

[返信][削除][編集]

▲|前|次|1-|新|検|書|リロ

[戻る][設定][支配人の部屋]