因果応報に委ねて翳す落首の花(凍結)

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80 :黒崎一護
2009/03/14（土）22:45:59

※半ナリ私生活

犬を飼うって言い出したのは俺。
周りも賛成。
なんつーの？
新しい家族が欲しいっつう感覚、なのか。

名前も決まって、新しく迎えるソイツの姿も決まって浮き足立ってる。
そりゃ忙しいし、昼間に構ってやれねぇケド…躾だけはちゃんとするつもり。
あと、限られた時間の中でも愛情をたっぷりと注いでやるつもり。

取り敢えず、新しい家族は女の子。
ちょっと臆病かもしれねーってさ。
でも、大人しくて良い子ってお墨付き。

ソイツと直接対面出来るのは木曜の夜。
何もかもすっ飛ばして早く木曜になれば良いのにな。
ちょこちょこ歩く姿が眼に浮かぶ。

いつもなら、休みの日が心地良いし時間が止まれって思うのに今は逆。
早く休みが過ぎ去って月曜も火曜も水曜も、一気に流れて行って…木曜に「今晩は」って言いてェよ。

あー…駄目だ、決まってるのにまだ実感が湧かねェ。
多分、手にして初めてその命と温もりを実感するんだと思うぜ。
それにしても、初めて飼う種類だから上手く接する事出来っかな…それが一番心配。
つうか、何より心配なのは俺に懐いてくれンのかって事。
だって俺、つうか俺の背後の奴、凄ェ気紛れって自他共に認められてる奴だし一族の中で表すなら破面寄りの性格してっから。
下手したら　猫VS犬　状態に陥るかも。

――…って、そりゃ駄目だろ！！
先ずは新しい家族を迎える為に部屋の大掃除だ！！

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81 :グリムジョー
2009/03/14（土）23:24:21

任務が休みで確かに今日は暇を持て余しちゃいたが、出る気は無かったんだがよォ。

名を呼ばれて彼処に行く羽目になった。
……、タイミングが良いっつうか俺が暇してる時に限って名を呼ばれる。
ある意味タイミングは最悪だがな。
折角ダラダラしようと思ってたんだからよ。

…で、行った先で＿＿の大好きな駆け引き。
だから、戻る気はねぇっつってんのに聞き分けがねぇ。

市丸は不在だったが、代わりに餓鬼が居やがった。

面倒臭ェ匂いがプンプンしやがる。
駆け引きが取り引きに擦り変わる。

慣れねえ任務で疲れが溜まってンのに、＿＿は容赦ねぇ。

さァ、どうするよ俺。
究極の選択肢。

相変わらず手段を選ばねえ奴。
──…あ？手段を選ばねえのは俺も同じだ？

ウルセーよ、クソが。
取り敢えず今日は寝る！

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82 :グリムジョー
2009/03/17（火）20:00:32

嫌な夢を見た。

胸クソ悪ィ夢だ。
跳ね起きた体は汗に濡れて、痛む掌に視軸を合わせる。
爪の痕が残ってるっつう事は、無意識に拳を握ってたんだろう。

釈然としねぇまま今日の任務をこなす。

合間合間の休憩で、夢の内容を思い出しては舌打ち。

…焦ってやがる。

焦燥、枯渇、憎悪、愛情、後悔、疑念…全てがそれぞれを主張しやがるから脳味噌が頭蓋ごとぶっ飛んじまいそうだ。

──…クソが。

風呂に入って頭ン中に整理をつける。

誰か「心配無い」と言ってくれや。

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83 :グリムジョー
2009/03/18（水）21:01:57

誰だ、俺に悪夢見せる薬盛った野郎は！

二日連続で胸くそ悪ィ夢を見て上手く寝れてねぇんだよ。

お蔭で頭は痛ェわ体はダリィわ…任務にデケェ支障きたすじゃねぇか！
八つ当たり出来るモンがモノしかねーから、足やら手の甲やら…痣が出来たじゃねぇかよ！！

薬盛った野郎、見付け次第穴アキにしてやる。

心配無ェって言葉も貰ったのに、このザマだ。

脳味噌が取り外し可能だったらラク…っつうのを任務中に考えたが、取り外す度に痛みが生じたら最悪だって思い直した。

痛ェのは好きじゃねえから止めだ、止め。

牛乳温めて飲んだら落ち着いて寝れんのか？
ガセネタだったら容赦しねぇぞ…。

こうやって書いてる暇が有るンなら色んな野郎に返事返せって話だが、イライラしてっと喧嘩ふっかけてるみてぇになるから自重しなきゃならねぇ。

──…あァ、面倒くせぇな畜生！！

心配無ェ、心配無えって手前自身にも言い聞かせちゃみるが…手前自身に言うのは余計に腹が立つ。

山に雪が積もった景色を初めてちゃんと見たから、これを眺めながら一夜を過ごすか。
…今日は寝ねえぞ、三日連続で悪夢を見た日にゃ任務に行く気すら殺がれちまう。

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84 :グリムジョー
2009/03/24（火）23:14:46

――…チッ、やっちまった。
不要だと思うモンは直ぐに切り捨てちまう俺の悪ィ癖が出た。
任務先に対して、ズバッと。
仕方ねェだろ？気に食わなかったンだからよ。
新しい任務の為に色々と勉強してきたが、使う間も無く不要に終わった。
怒鳴り散らかすだけ散らかして、背を向けた本日。
後悔なんざしてねえよ。

相変わらず、この精々しいまでの潔さだけは周りの連中に褒められる。

これでちったァ考える時間が出来たんだ、今の俺にとって二つの大問題を考える為に時間を費やす事にする。

んで、久し振りに昼間の散歩にでも出掛けるか。
昔なつかし、昼間の公然羞恥プレイってやつ。

……あ、ヤベェ。
任務先で喧嘩売った事、人生の師匠に報告しねえと逆に怒鳴りつけられる。
潔く背を向けた事自体は褒められるンだろうが、報告怠ったらウルセーんだよ。
ま、死神で云う所の「蝶」を使っての報告じゃねえし、その「蝶」ってやつで一言「連絡しろ」って言えば連絡返してくるからラクっちゃラクだ。

しっかし、清々したぜ。
手前を囲っていた柵取っ払った開放感は嫌いじゃねえ。

あー、柵取っ払ったら本能が今日はだ。
血雨浴びたくて仕方ねえ。
死神狩りでもおっ始めるか…なァ？

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