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綴一覧
┗2641.初(1-5/142)

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1 :朽木白哉・阿散井恋次
2010/03/01(月)00:01:38

>原点回帰、



『はじめ』。

『ハジメ』。


初‐ソメ‐に 謳わば


_____。




___ 
 ̄ ̄ ̄
> 綴り手
・朽木白哉
・阿散井恋次
(場合により他姿有)

> 綴内容
・日常/胸中/想/逢瀬
・二人の軌跡

>諸注意
・此の帳面の閲覧は自己責任でお願いします。
・此の帳面は二人の軌跡を記す場となっていますので、乱入はご遠慮下さい。
・此の帳面の本棚入庫・愛読表記、大変嬉しく思っています。有難う御座います。
・但し、表題の文字の性質上検索を掛けられ無い為、私信を含め気付くのが遅れたり最悪気付かない場合もあります。申し訳ありません。

六番隊隊長 朽木白哉・副隊長 阿散井恋次
___
 ̄ ̄ ̄

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2 :阿散井恋次
2010/03/01(月)00:03:38

今日から新たな始まり。
朽木隊長と俺の、大切な日々の始まりを此処に綴ろう。

『原点回帰』

初心に戻ると云う意味で付けた題目、『初(はじめ)』。
決して無に還ると云う意味では無く、朽木隊長を唯々想い、キラキラと輝いてる恋をしていたあの頃の様に。
出逢った頃の新鮮な気持ちと、そして今迄培って来た愛情や信頼を此の帳面を通してアンタと共有して行けたら。



一緒に綴ろうと誘った時、断られたら如何しようかとドキドキしていました。
実際、三日間位丸々悩んでいたのも事実。
でも、そんな迷いを吹き飛ばせたのはアンタへの想いが強かったから。其れ以外の何物でも無ェ。
此の想いを、二人の大切な宝物にする為に同じ帳面にゆっくりと書き記す事でより強い絆になれば良い。
俺は、そう思っています。

朽木隊長はどんな想いで此れから此の帳面に文字を残してくれるんだろう?
俺の事思い浮かべ乍ら、普段は無表情な顔を一寸崩して筆を走らせてくれるんだろうか。
其れとも、『面倒臭い事を押し付けるな。』なんて眉間に皺を寄せつつも優しい言葉を残してくれるんだろうか。
…考えるだけでも嬉しくて、楽しみで、希望に満ち溢れて来る。

きっと、良い事ばかりを書ける訳じゃ無ェと思う。
時には苦しい胸の内や、辛くて哀しい出来事も綴る事になるだろう。
でも、其れを二人一緒に乗り越える為の手段の一つとして此の帳面のアンタの一文字一文字を、大切にしてェと思っています。
餓鬼みてェに聞かん坊な俺だけど、アンタと一緒に歩んで行きたい。そう願っています。



其れから、俺の初頁に書きたかった事。
随分遅くなっちまったけど、誕生日おめでとう御座います。
未だちゃんと言えて無かったし、出来れば此の帳面に残る様に伝えたかったんです。

月並みな言葉ですが、生まれて来てくれて有難う御座います。
俺と出逢ってくれて有難う御座います。
…俺を好きになってくれて有難う御座います。

今年は何も贈り物も渡せなかったけど、俺の有りっ丈の愛、受け取って下さいね?…なァんて。

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3 :朽木白哉
2010/03/05(金)01:11:16

名も無き場所に、新たに刻んだ私達の軌跡。

楽しみにしていたお前の言葉は私が想像していたより遥かに温かくて、純粋で、優しかった。



お前と離れてからずっと、ぽっかり空いた黒い孔。虚な孔は深く深く、私の心臓に、咽元に、其の切っ先を向けていた。


何をしても満たされない隙間。


何度も失い、何度も繰り返す事でしか気付けない私の自我は、お前を幾度傷付けただろう。
お前に幾度、この虚無を刻んだのだろう。

臆病な私は己と向き合う事を恐れて逃げた、お前の心が離れていくのを受け入れられずに。お前に縋る事しか出来ずに、情けない様を晒してお前を困らせて、悲しませて。

自分が寂しく無いように、自分の為に。自分の為だけに。

追い縋れば何時の間にかお前を追い越し見失った、目先にあるのは我欲のみ。
…これではお前に偉そうな事など、言えたものではないな。


『お前の倖せが私の倖せ』

言葉に嘘は無かった。

心からそう思えたのは、やはりお前がくれた覚悟のお陰なのだろう。



一度切れた糸では綻びが。
ならば、もう一度始めよう。

新たに紡ぐ此の糸が、太く太く育ちますように。

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4 :朽木白哉
2010/03/06(土)02:56:13


私の早とちりで恥ずかしい事になった此処を、今日の少し嬉しかった事を綴って埋めようと思う。


…恋次が以前より、優しくなった気がする。

もとより気の優しい男であったが最近は私の心情を察するのに長けたというか、とても私を気に掛けてくれる。
欲しい言葉をくれる。

私を包み込むお前の愛情が、私の大好きなお前の背中が、以前より少し大きくみえた。

お前の変化が日に日に解るような気がして、恋次と過ごす時間の笑顔が自然と増えていく。

嗚呼。
やはり私は、お前と居るべくして出逢ったのだと。日毎に増す愛しさを抱いて眠る。



…私も、
変われているのだろうか。

少し臆病。
其のくらいがきっと、
丁度良い。

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5 :阿散井恋次
2010/03/08(月)20:19:53

『初心に帰り、もう一度共に歩んで行こう。』


そう二人で誓い合った日、朽木隊長が言った言葉。

>落花流水、そんな関係になれれば良い。

無知な俺は『落花流水』と云う言葉の意味を知らず、一寸恥ずかしかったが其の意味を聞いてみた。
そしたら博識な隊長の答えは『互いに慕い合う気持ちがある、と云う意味だ。綺麗な言葉だな』。
俺も綺麗な言葉だなァって思った、まァ、そんな綺麗な言葉を紡いだ朽木隊長の方が綺麗だとは思うけど。…なァんて。

隊長と出逢ってから丸二年の刻が経つ。
此の二年間、ちょくちょく喧嘩もしたけどほぼ毎日の様に隊長の声を聞き、触れ、傍に居る事が当たり前になっていた。
嫌な事があれば優しく聞いてくれるし、愉しい事は二人で分け合った。
そんな風に俺を大切にしてくれている朽木隊長の俺への気持ちや、俺自身の朽木隊長への想いを、『当たり前』だと感じ何時しかぞんざいに扱って仕舞っていた。…本当は、当たり前なんかじゃ無ェのに。
互いを慕い合うのは当たり前の事なんかじゃねェ、出逢った二人が愛し合う事は奇跡に等しいんだ。
だからこそ、俺は互いの気持ちを大切にしなきゃいけなかったんだ。

だから、朽木隊長から教えて貰った『落花流水』と云う言葉は俺の胸を打った。
俺に必要なモノ、其れは『慕う心』だって事に気が付いたんだ。


其の晩、自室の本棚から院生時代に使っていた辞書を引っ張り出してみた。
もう何年も棚から出して無かったから背表紙が埃塗れで焦っちまったが(笑)、『ら』の頁を開き探してみる。


>『落花流水』


>落ちた花びらは流水に浮かびたい。

>流水は花びらを浮かべて流れたいという気持ちがある。

>すなわち男女が互いに慕い合うこと。

>相思相愛。


俺達は男同士だけど、此の言葉の意味の様に互いに慕い合って行きてェ。
貴方は俺に寄り添って、俺は寄り添った貴方を支えて歩んで行きたい。…逆もまた然り。
寄り添い支え合い、常に想いを胸に。



…って、何か凄ェ気障な事書いちまった。朽木隊長に笑われねェ事を祈るっ。

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