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┗2746.Oscuridad(130-134/174)

|||1-||||リロ
130 :ウルキオラ・シファー
2012/02/22(水)20:02:54






此処一年程か。



本当に、試練続きだと思う。

其れで弱音を零す気など更々無いが、お前には度々心配を掛けたな。
寝床に戻れぬ夜もあった。




困難、危機、災厄。
呼び名など視点次第で如何とでも変わる物。





だが、直面する度、乗り越える度。



お前の存在の大きさを、改めて俺は知る。







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少し私信を。





人間の女。


無論、俺もお前を友人だと認識している。
人見知りな性情故に、此方から進んで繋がりを持つのが不得手な俺にとっては貴重な存在だ。

現世は今日「猫の日」だと聞いていた。
奴を揶揄…祝いを設ける良い案を、時間があれば是非訊ねたかったが。

今度はゆっくり話せたら良い。






散乱の二名。


憶えの在る懐かしい霊圧だな。

随分後ろの頁になってしまったが、筒を一つ指名で残してある。
お前達も多忙と見受けられる、気が向いたら受け取ってくれ。






剃刀の上官。


ずっと声を掛けたいと思いながら、此れ程迄に遅れた事に詫びを。

息災でいらっしゃるだろうか。

貴方ともまた、ゆっくり話をしたいものだ。

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131 :ウルキオラ・シファー
2012/02/22(水)20:46:17






久しく負った其の、既に治り掛けている傷口を故意に裂いてみる。



見る間に血管が張り巡らされ、神経と筋が奔り、新たな皮膚に覆われていく。






俺が持ち得る最たるもの。

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132 :ウルキオラ・シファー
2012/02/25(土)19:57:11






ヒトの姿を保つ常。

本来の獣性は器物として傍らに。





其れでも。

妙な話だが、肩甲骨の横から生じる二枚が。
喰らい喰らわれ血肉となった憎悪と無念の成れの果てである其れが、己の歩調に合わせて重たげに揺れる様を感じ取る。





会議室。

手元の書類を淡々と読み上げ終え、文字の羅列から上げた視軸は白亜の壁、灯りと共に揺れる己の影へ。








俺の本性が、映っていた。








息を、呑んだ。
思わず声も上げた。





己の声で、眼が醒めた。












お前の腕の中。

両の腕で抱き込み返すだけでは、足りないと思う。



……抱き潰してやろうか。

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133 :ウルキオラ・シファー
2012/03/03(土)22:52:15






梅の花は母性と自己犠牲の象徴だと、随分前に聞いた事がある。




自らの身を擦り減らし、命を削って年に一度と花開く。

其の所為で幹は罅が刻まれ、干からびた枯れ木の様になってしまうのだ。







其処迄して次の命を繋ぐ意味は、何処に在るのか。

意味など存在するのか。






俺には解らない。







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憶えの在る霊圧の幾つか。


ガラスの同胞。
鉱石の死神。…否、今は同胞と呼ぶべきか?





久方振りに眼にした綴りには、温かな気持ちにさせられる。


何れ、ゆっくり言葉を交わす時間が出来れば良い。

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134 :ウルキオラ・シファー
2012/03/14(水)21:21:03






お前は直情的で俺は理知的。



外観は無論の事、表立った性情も正反対と言ってもいいだろう。

深い処は驚く程似通っているが。





其れでも、時折お前が垣間見せる俺も及ばぬ様な冷静な視点や鋭い指摘に度々思う。



野性と理性。
沈着と激情。


深淵を司っている性情は、互いに表立っている其れの真逆ではないのかと。






>赤い林檎と黒い羽根。

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|||1-||||リロ

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