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┗2746.Oscuridad(76-80/174)

|||1-||||リロ
76 :ウルキオラ・シファー
2011/03/05(土)12:36:43






…今、帰還した。



俺の寝顔を可愛げがあるなどと評するのは、相変わらず気に喰わんが。

お前の寝顔も、俺を和ませる。





──…ゆっくり休め。





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お前に対してだけは何処迄も貪欲だという事は、既に充分過ぎる程自覚している筈だったが。



…自分が此れ程迄に強欲で、貪欲だとはな。






識らぬ己に気付かされる。



(3/6 13:34)

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77 :ウルキオラ・シファー
2011/03/08(火)20:47:43






偶然とは言え、今度は俺が気付いて後を追う形になったな。





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何時もの如く視る、翔ぶ夢。



全速力で海面近くを滑空し、波濤を躱し、
山肌に添って一気に上昇し、
速度を緩める事無く翼を畳み障害物を潜り抜け、
幾度も急旋回を繰り返した。

何かに追われ、或いは追っている感覚が常に在った。





此処数日の任務の忙しなさ其のものであり、少なからず其の投影である事は間違い無いだろう。



やれやれ。









お前と一緒なら、
出来るだけゆっくり翔びたい。


お前が振り落とされぬ様に。
同じ景色を視る事が出来る様に。





喩えば、薄紅色に染まる現世の山里が、
月光に照らされる様を。

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78 :ウルキオラ・シファー
2011/03/12(土)21:10:06







> 無音の慟哭が聴こえる。







俺も奴も、無事に帰還した。

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79 :ウルキオラ・シファー
2011/03/13(日)20:26:50






『心静かに祈りましょう。
そうすれば神は必ずお救い下さいます』






──…大嘘だ。






駆ける足を止め、天を仰げば助かるのか。

舵を切る手を止め揩を投げ出し、瞼を閉じれば帰れるのか。






“神”とやらこそ、無力の最たるもの。

其の虚像にさえ縋らずに居られぬ、人間の脆弱さ。










> 反転。
(事象の表と裏)





人間程、強かな存在は無い。

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80 :ウルキオラ・シファー
2011/03/19(土)19:45:43






満開の紅梅を

揺れるイヌノフグリの花を

水仙の香りを

拭えなかった涙を







此の先も、ずっと憶えている。








> 朧/月/夜

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|||1-||||リロ

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