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┗2847.ハチ、ハチ、ハチ(25-29/34)
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25 :
阿近
2011/02/10(木)23:57:08
更に居座る。
いい加減腹が立つ。
竹輪尽くしのツマミは嫌がらせの意味をなさなかったらしい。
締まりのない笑顔の野郎と尾を振る仔犬。
腹が立つ。
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26 :
阿近
2011/02/18(金)01:39:40
漸く帰る。
夕飯時、野郎は唐突に一言帰ると溢す。
仔犬の頭を撫でてから物言いたげに俺を見た。
結局何も言わなかったが野郎が言いたかったのは、あの日の魔女と同じだったのかもしれない。
後ろ姿を見ながら零れかける溜め息を飲み込む。
安堵など、している訳がない。
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27 :
阿近
2011/04/15(金)13:34:45
筆を置いてから二ヶ月程。
食っては寝てを繰り返す元仔犬。
怠け者の皮被った仕事中毒野郎。
臆病風に吹かれた傍若無人魔女。
奴らに引っ掻き回される日々は変わらず。
今後もこれが続いていくと、錯覚を覚える程に生温い毎日。
近頃溜め息の数が減りましたねと言われた。
次いで舌打ちは増えたけど、と笑われる。
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28 :
阿近
2011/05/18(水)01:17:07
最近、帰り際に良く会うでかい野良犬。
俺の姿を見る度に千切れんばかりに尾を揺らす。
擦り寄る犬は俺に何を求めているのやら。
俺がそいつに差し出せる物等、何一つ思い浮かばねえ。
剥き出しの好意に怯み、家で待つ犬の仏頂面に安堵する日々。
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29 :
阿近
2011/05/27(金)20:25:51
帰宅した我が家に仔犬の姿は見えない。
何時もと同じ部屋だ。
何時もと同じ明るさだ。
見え方が変わらない事に安堵する。
酒でも飲むかと座り込んだ畳には盛大な引っ掻き傷。
その流れを追って見た戸棚の向こうに側に頭隠して尾を隠さねえ間抜け犬の姿。
…竹輪は一週間抜きにする。
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