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┗2847.ハチ、ハチ、ハチ(6-10/34)
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6 :
阿近
2011/01/17(月)23:13:52
帰路にて黒い大型犬と目が合う。
仔犬とはまた違う、深い眼差しをした犬だった。
丁度持っていた仔犬の菓子を放ってみる。
胡乱な目で一瞥、酷く億劫そうにそれを食ってから、俺に濡れた鼻先を押し付け去っていく。
良い後ろ姿をしている、そう思った。
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7 :
阿近
2011/01/18(火)22:26:17
菓子の匂いはしても実がねえのは分かっているのか、仔犬は心なしか不機嫌なようだ。
犬の不機嫌面なんざ初めて見る。
影で吹き出した途端脛に走る痛み。
…仕方ねえから晩飯を多めにしてやった。
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8 :
阿近
2011/01/19(水)20:07:54
仔犬は一日の大半を寝て過ごしているようだ。
間抜けな洟提灯を晒すくらいには慣れたらしい。
だがなんとなく腹の立つ面だ。尻尾を軽く引っ張ってみる。
…それでも寝続けるのは慣れた所為か、図太いだけか。
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9 :
阿近
2011/01/20(木)20:06:32
野郎、再来。
食い頃かと訊きながら、やはり仔犬を構い倒す。
性根の捩じ曲がった野郎だと吐き捨てれば、仔犬と視線がかち合った。
そりゃアンタの方だ。野郎が仔犬の代弁をしているようで腹立たしい。
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10 :
阿近
2011/01/21(金)19:38:49
魔女、到来。
どこから聞き付けてきたのか仔犬を見に魔女、もとい昔馴染みが来る。
俺と仔犬とを見比べ散々笑い倒した後、土産と宣い首輪を放る。
必要ねえと告げる間もなく帰る魔女。
仔犬も心なしか遠い目をしているのは、きっと見間違いじゃねえ筈だ。
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