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┗2856.どーしてこうなった。(35-39/53)

|||1-||||リロ
35 :石田雨竜
2011/02/22(火)00:37:16

>頭では分かっているけど
…なんて言ったところで行動に移せなければ意味が無い。
僕はどうも『考えるだけ考えて、ついには考え疲れて放り出す』か『考えて、自分の中で結論が出たらそれだけで満足してしまう』かの2パターンになる事が多いようだ。

放り出してしまえば、結局は燻ったまま。いつまでも整理出来ないファイルが頭の中に増えていく。
結論を出しただけで満足してしまえば、相手には何一つ伝わらないまま、独り善がりの自己完結。
どちらにせよあまり良い事ではないんだ。頭では分かっているんだけど…はい、振り出しに戻る。


>後ろ向き
人間どうしたって前向きになれない時もある。

未だ起こってもいない事態を恐れてみたり、アレもコレも裏目に出るような気がしたり。

しかし不思議なもので、後ろ向きもとことんまで突き進めば最早開き直りの境地というのか、妙に達観した穏やかな気分にまでなってくるものだ。
『後ろ向きに前進すれば前向き』ってこう言う事を指しているのかも知れないな。


>熱中している事
例え元々は同じたった一つのものだとしても、考え方を変えれば幾通りにも解釈の幅は広がるものだ。

スペードを『剣』に置き換えたり、ハートを『心臓』に置き換えたり、そういった言葉遊び一つで気付けば全くの別物。

少々やり過ぎた感もあるけど、これはこれで全く新しい解釈の一つじゃないだろうか。
ギャンブルを『ハッタリ』に置き換えたり、或いはパーマネントを『道理を捻じ曲げる』に置き換えたり…僕の好む遊びの一つだ。勿論、とても楽しいよ。

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36 :石田雨竜
2011/02/24(木)00:16:02

僕が唯一誇れる事。


君を護った事だ。
僕らしくない真似をしたと思ってる。しかし、考えるより先に体が動いていた。
僕が勝手にやった事。君からすれば大きなお世話かも知れない。
君の性格上、僕のした事を知ったなら『手出しをするな!』と怒ったかも知れない。けど、君の危機的状況を静観出来る僕じゃなかった。


去年の秋頃。君の預かり知らぬ所で密かに、君の為、駈けずり回っていた男がいた事をここに記す。


僕の尽力など、君はこれっぽっちも知りやしないだろう。
たまに叫びたくなるんだ、『僕が君を護った!なのに人の気も知らないで!』と。
しかしそれを君にも誰にも言うわけにはいかない。密かにやった事の意味が、言ってしまえば台無しになるじゃないか。

じゃあこんな所に書くなよ、って?ご尤も。
だが君はきっとこれにも気付かない。護られた事すら、そもそも自分が危機に陥っていた事すら気付いていないだろうから。


たまに叫びたくなるんだ、『僕が君を護った!なのに人の気も知らないで!』と。

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37 :浦原喜助
2011/02/25(金)00:05:55

驚きましたねェ。あんなモノが…例え欠片でも未だ残っていたなんて。
まるで時間が止まったかのような錯覚すら覚えますよ。

いや、実際止まっているのかも知れない。
置いてけぼりにしてきた『あの頃のボク』や、置き去りにされた『あの頃の彼ら』がまだそこには居て、もう十分時間は流れたんだって事にも気付かず戯れ続けている。


>あんなモノを残して置いてくれて有り難う。
>あそこで止まったままの時間に漂うキミの事なんて、ついぞ思い出す事が無かったアタシを許して下さい。
>キミは元気にしているの?
>アタシはここにいる。


ボクらを繋いでいた細い糸はとうに千切れてしまったけれど、その切れ端はあちこちに残されていて、ふと目にする度に酷く胸が痛むんですよ。

しかし、それは同時に甘美でもある。
過去を懐かしむなんて、随分余裕が出来たもんじゃァないですか。それだけの時間が流れたって事っスね。




さて、過去を振り返るのはここまで。
キミ達がそれぞれ今を生きている事を祈りつつ、アタシは先へ進まなくちゃならない。

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38 :黒崎一心
2011/02/26(土)23:34:21

俺が一護よりもまだガキだった頃から行ってた商店がある。今でもよく行ってんだけどな。
そこに、俺がガキだった頃からずーっと働いてるおばちゃん(最初っからおばちゃんだったし、今でもおばちゃんのまんまだ。不思議と変わんねぇ)がいてな、

そのおばちゃん見ててふと思ったんだよ。


このおばちゃんは俺が学ラン着て学校帰りにダチと漫画立ち読みしてた頃も、制服がブレザーになって毎朝パン買ってってた頃も、
制服を着なくなったついでに粋がってキンキンの頭にしてた頃も、生まれて初めてスーツを着た時も、煙草を吸い始めた事も、
時々銘柄が変わる事も、酒を飲み始めた事も、いつも歩いて行ってた店に車で行くようになった事も、全部知ってんだよなぁ。

今まで付き合った女も連れて一緒に買い物してっから、おばちゃんは俺の女も大抵知ってやがる。
真咲と付き合い始めたばっかで手も繋げなかった頃も、揃いの指輪を嵌め始めた事も、真咲の腹がでかくなった時も、
一護を抱いていっちょまえに父親面した俺も、全部知ってやがるんだ。

よくよく考えて見りゃすごい事じゃねぇか。
おばちゃんの口からは『いらっしゃいませ』『ありがとうございました』…せいぜい『お弁当温めますか』くらいしか聞いた事はねぇってのに、おばちゃんは俺の半生を知ってやがる。
俺が知ってんのはおばちゃんの苗字、シフトの時間、従業員の中で一番レジ打ちが早いって事くらいだってのに。


不思議なモンじゃねぇか。
小遣い貰って菓子買いに行ってた俺が、今じゃ小遣いやる側で。
もうチャリンコにも乗ってねぇし、野球は見る専門になっちまったし、嫁さんももういなくなっちまった。
ガキ共はすくすく大きくなりやがるし、俺は今じゃヒゲ面のオッサンになっちまったし。


…昔っから変わらねぇおばちゃんだと言ったが、よく見りゃアンタもちっと白髪が増えたんじゃねぇか。なぁ。
このン十年の間、俺には色んな事があったが、アンタにはどんな事があったんだろうな。
俺にゃ俺の人生、おばちゃんにゃおばちゃんの人生。ほんの顔見知り程度で世間話もろくにした事のねぇ、店以外じゃ顔も合わせた事がねぇ俺達だが、思えば長い付き合いじゃねぇか。


おもしろいじゃねぇか。なぁ。


おばちゃん、アンタが婆さんになるまであの店で働いてりゃぁ、その頃には俺も立派な爺さんだ。
その頃には遊子も夏梨も彼氏なんぞ作りやがって、俺には構ってもくれなくなってんだろうよ。
仕方ねぇ、そうなったら花束の一つでも持ってアンタをナンパしに行ってやるよ。それまで元気に頑張っててくれよ、おばちゃん。

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39 :石田雨竜
2011/02/27(日)22:50:14

>ちょっとした遊びと勝負。
結果は敗北。
君の初手、『山よりも大きな女が海から這い上がって来る』。それに対する僕の反撃『彼女は滝のような涙を流し、歩く度に地震が起こる』、
すると君はこう言う『残念、彼女の体は大きすぎて、陸に上がった途端自らの重みに潰されて死んでしまうよ』………。

オーケイ、認めるよ。僕の負けだ。
君の勝ちだよ、狼さん。


>『大切な存在』
そう認識した時から、途端に失う事が怖くなる。
身動き一つとれず、何気ない些細な言葉を掛ける事すら躊躇われ、この上なく居心地が悪い。
大切な存在になればなるほど、一緒にいて居心地の悪い思いをする事になるなんて。それでいて尚近づきたいと願ってしまう。

何て事は無い普通の人と思っていたけど、思っていた以上に大切な存在みたいだよ、君は。
喜ぶべきか否かは、別として。


>ついに恐れていた事態が。
しかしよくよく考えてみるに、今までと何が変わったというんだ?大して変わっちゃいないじゃないか。
変わった事はただ一つ。見知らぬ彼と、知っている彼。

見知らぬ相手を憎むという事は、どこか非現実的で空想の域を出ない。
顔のわかる相手の方が、容易に憎む事が出来る。それだけだ。

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