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┗3223.死ぬなら遠いどこかの海で(11-20/44)
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20 :
shu3
2023/03/07(火) 22:21
衝動は針で喉を刺された時のような痛みのことをいう。今んとこ刺されたことはないすけど。想像の話です。人のふりをして、頭の中にある街で、暮らしているので。
人生の意味は安寧の中にしかない。くだらないことを言っていると思う。涙が見たい、だとか。
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19 :
hacchi
2023/03/07(火) 12:50
海
幸福についての話をしようと思う。
飯。物を食うと血糖値が上がって、それが身体の中でなんやらかんやら作用して、気持ちが落ち着く。…理系だったとは思えねえ馬鹿発言しちまったけど、要するになんか食ってると不幸が有耶無耶になる訳で、それはまあなんてお手軽な幸せであることでしょう。人より食わない方だとは思うけど、何も食べずに生きてはいけないし、好きなものもそれなりにある。偏食だとはよく言われる。一つ好きなものができると、そればかり口にしてしまう。自分のこういうところが、とても好きじゃない。
海を見ることも、性行為も喧嘩も創作も、音楽を聴くことも夜の街をあなたと歩くことも、大きな括りで見れば快楽に過ぎない。抑圧された、ありきたりな、くだらない日常の中に、目の前が点滅するような、鮮烈な赤色が過ぎる。追いかけて掴もうとしてそれが光であることを知る。眩しさに慣れないまま、焼き殺してもらえるのなら、そうやって死んでしまいたい、と思う。
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18 :
蘭たん
2023/02/21(火) 20:44
不変であるものは恐ろしい。それなのに永遠にかわんないもんを探してみたりしてる。バンプみたいなこと言うじゃん。しゃーねーだろ世代なんだから。こんなもんはしゃーないんですよ。子守唄よりバンプ聴いて育ってんのこっちは。
変わらないで居てくれと願いながら、変わらない気持ちが本当にそこにあるんだとしたら怖くなる。怖くなって噛んだり引っ掻いたりしてしまって、いつまでも壊れないで欲しいのにどうせ壊れるなら早く壊れてしまえと思ってしまう。孤独に慣れたい。
早朝の空気を吸って肺が薄青色になる。右手を繋いで左手で朝食を食べる。食いづらくてあんまり味がしない。喉が焼けるような自己陶酔の中で、どうせ死ぬんだからってこれは諦観でも厭世でもなくて事実なんだけど、事実って本当につまらない。でもつまらない話をしてる時の、お前の顔は可愛い。
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17 :
hacchi
2023/02/21(火) 20:43
しあわせごっこ
花屋の店先にある白い薔薇を一本、手折った俺に気が付いても、花よりも、店の人よりも、周りの目よりも、何よりもまず俺の指先の怪我の有無を心配するような人だった。くしゃくしゃのハンカチで傷口を止血して、薔薇の花を折ったことを謝ると、いつもみたいに笑って、また俺をゆるして、自分が店主に謝りに行ってくれるような、そういう人だった。
あなたが許してくれた俺が眠って見た夢の中で、息を続けている。白いハンカチと花弁が汚れて、結局指先に絆創膏を貼らなかった。血の赤は、この世にあるすべてのものの中で、一番綺麗な赤色をしていると思う。
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16 :
hacchi
2023/02/18(土) 09:59
37.4℃
目が覚めて声を想う。頬を撫でる。俺より小さな身体の底にある、一番温度の高い部分に指を当てる。どうか、何も気付かないで、何も与えないで、何も知らせないで。
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15 :
shu3
2023/02/13(月) 13:03
死にたい夜にかぎって
気が触れそうな程の熱量が欲しい。肺の奥に指先を捩じ込んで、心臓を掌の中で握ってみる。握り潰さないように注意しながら、何度か握力を強めて、血液と体温と脈動が其処にあることを確かめる。俺にとっての倒錯の定義は目眩むような高揚より、そういう動作を淡々と繰り返すことに近い。むざむざと自覚がある。言い訳ばっか上手くなる。これの何が最悪って、自分自身で本心だと錯覚してる嘘なところ。最悪すぎるから誰も気づかんまま死んでいってほしい。
俺は俺みたいな奴とは死んでも付き合いたくないから俺の大事な人も恋人にしたくない。クソだもん。俺友達から俺みたいなやつと付き合ってる話聞いたらコンマの間も置かずに「殺せ」「別れろ」「記憶から消せ」って言いますね。いや、クソだもん、だって。
隠して暈すのクセんなってんな…ダメだなこれ一回やるとちょっと…、クセになってますね。でもさぁ…こんだけ隠してるとこまで態々読むってことはもう…それは絶対…読みたいヤツじゃん。俺の恥部見てえヤツじゃん、それは。そのくらいのね…気概のある人だけね。読んでもらえればいいんで。篩に掛けてます。散らしてるんで、君らを。変人奇人物好き煮詰めた精鋭だけ残したろうと思ってね…でもクセんなってんだろ?お前も…開いた上で暈されてんのが、サ…。あ…違う。違う、か…ハイ。そうすか…。
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14 :
shu3
2023/02/12(日) 01:29
不可侵領域
過不足はない。何も。
冬の朝の冷たさのような、やさしい笑い方をする。足りないものはなにもなくて、充満する幸福が肺に満ちる。足りないものはなにもなくて、他人の指は塩の味がする。脳にある歯車が、視認できない程度に動きを鈍らせる。深く、暗く、冷たい夜の中でしか上手く呼吸ができない。線を撫でる。線を撫でる。線を撫でる。自分の首に巻かれたピアノ線を。あなたの心臓にはないこの線を。
頭の中の街を歩く。喉を引っ掻いたって血は出ない。俺の中にある街は、なぜかいつも冬の様相を呈している。
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13 :
hacchi
2023/02/11(土) 16:22
ロマネ
お前が居なくても世界は回るし俺が居なくても隕石は降らない事に感慨を抱くには生きすぎている、筈なのに、未だ新鮮にそんなくだらない世の理が悲しかったりする。
幸せですか。お元気ですか。俺は今日も、今朝食べたパン屋のパンが冷めてても美味しかった程度のことで死ぬのをやめたりしています。
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12 :
shu3
2023/02/10(金) 18:19
幸福論
「この人と幸せになりたい」という気持ちより「この人となら不幸でも構わない」という気持ちこそが愛だ、みたいなのあるじゃないですか。細部は覚えてませんけどなんかこんな感じの…あるでしょ。それって本当なんかな〜と思うんですよね。だって後者は相手が一緒にいても結局その状況を「不幸」だと思ってる事に変わりない訳で…一緒にいて不幸だなと思う人とそれでも共に過ごすのだって愛かもしんないすけど、どっちかっつーと情じゃない?それは…まあ情はめちゃくちゃ強い感情ですからそんだけつえー気持ちを抱ける人と居るんなら確かにええなあとも思いますが、でも「この人と幸せになりたい」より良いかっつーとウン〜…?てなるじゃない…ならん?なるんですよ俺は…「この人と幸せになりたい」には責任が伴うでしょ。相手が幸せであることに尽力する責任とか、自分が相手と幸せになることに努力する責任とかさ〜…そういうのが。幸せになりたいっていうのは人生においてめちゃくちゃ大事な願いなんだから、自分の幸せの定義の中にその人が居てほしいだとか、幸福を共有したいだとかって思える人と居るべきなんじゃないの〜…?とかね、思うわけですよ、俺なんかはね…。幸せでいてほしいじゃないですか。愛する人には。俺と不幸でいてほしい、なんて思えないですね。笑っててほしいです。恋はこの限りではないですけど。いやなんか真面目な話しちまったな〜…ア〜…上がっちまうかこれ、好感度…。
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11 :
蘭たん
2023/02/09(木) 02:22
それでもいいよと言って
救われていることをお前は知らない。知らないだろうから伝えてみたら、嬉しそうに笑ってくれた。一拍のあと俺も笑い返してみる。俺とお前の一生交わらない部分を思った。どうかそのことに気づかないでほしい。
心臓の奥にある、細く硬質な線を撫でる。表面が少し切れて血が滲んだから、片手の中で指腹を擦り合わせて乾かした。可愛いね。可愛いよ。
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