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┗189.刃生行路(〆)(25-29/78)

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29 :三/日/月/宗/近(刀/剣/乱/舞)
2019/05/01(水) 13:49

#大事なものの話

月が変わり、時代も変わったな。
新たな時代に切り替わって最初の一頁は、俺の番った刀について、だ。

俺とあれは恋い慕い合う仲だが、常から色のある話や雰囲気ばかりかというとそうでもなく、友や仲間とするような悪ふざけなどもよく行う。
先日(と言ってもじき二ヶ月程が経つか)、どちらが先に本丸へ帰城するかを競い、負けた方は勝った方のお願いを何でも聞くとしよう、という話になった。結果としては接戦で俺が負け、勝者となったあれはこの帳面に惚気を溢して欲しいと強請ってきた。早速惚気る、お強請りの内容が可愛すぎんか。特に躊躇いも動揺もなく構わんぞ、などと頷いて返した気がするが、心臓を掴まれた心地であった事をここに明かしておく。
また、あれは渋られると思っていたそうで俺の承諾に喜んでおり、それがまた可愛かったと同時に俺がお前の願い事やお強請りを断った事があったか?と問いたい気持ちでいっぱいであった事も記しておこう。否、あるんだがな、断った事も。それはさておき、己の事を惚気て欲しいと可愛がっている恋仲に強請られ、断るおのこなぞ居るのだろうか。程度はどうあれ、叶えてやろうと思うのが普通であろうよ。

と、ここまで綴っただけでも多少は惚気になっているだろうと思う。がしかし、実行までに時間を掛けてしまった為もう少しばかり記しておきたい。
以前あれに関して綴った時にも触れたのだが、俺は俺しか知らん事柄については基本的に伏せておきたいと思っている。あれが如何に良き刀であり良きおのこであり良き伴侶であるかを広くに知らしめたい一方で、己だけのものとして秘めておきたい、独占したい訳だ。何ともまぁ、面倒くさい刀よな。
そんな面倒くさい俺がどこまで具体的に記すものかとその塩梅に悩んでいたのと同じ頃、あれはいつ惚気の綴られた頁が増えるのだろうかと毎日のようにここへ足を運んでいたらしい。ように、ではないか。毎日か。可愛すぎだな。待たせていた事を申し訳なく思いつつも、俺の惚気を落ち着きなく待ち続けていた事実にやはり心臓を掴まれた心地であった。
中々帳面に記せなかった理由…言い訳だな、内容について悩んでいた事を正直に話した際は、当の本刃に惚気る事となりあれを大いに照れさせてしまった。が、それもまた可愛かった為その点に関しては一切反省していない。
そも具体的にあれこれを話した訳ではなく、俺の伴侶が如何に良い刀であるかを自慢したいが秘めておきたい、知らしめたいが隠しておきたいのだ、という複雑面倒で我儘な男心について語っただけであるので、実際悪い事はしていないし反省の必要もなかろう。

結局思い付くままに纏まりのない内容を綴ってしまったが、俺が伴侶を可愛く思っている事は分かるだろうと思うので一旦締めとする。ちゃんと惚気になっているかは、あれの反応で見るとしよう。
今月の末には二周年を迎えるから、もしかすると次も惚気話になるやもしれんな。

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28 :三/日/月/宗/近(刀/剣/乱/舞)
2019/03/26(火) 11:06

#鍋と氷菓とえとせとら

最後に筆を取ってから三月以上も空いてしまった。
あれを書こう、これを書こうと思い付きはするものの、頁を埋める事なくずるずると今日に至る。
今日まで俺は元気に戦場へ繰り出していたし、本丸の者達も健やかに日々を送っている。

などと生存報告だけでは詰まらんので、怠けていた間に起きた事を簡単に綴っておこう。

まずは鍋合戦の話。
この冬は様々な種類の鍋が食卓に上がったのだが、よくある好みの話から舌に合う合わない、王道邪道の言い合いを経て本丸内で派閥が組上がった。新しいもの好きや進んだ昨今の味の展開に慣れ親しんだ者は、トマト鍋やらカレー鍋やらエスニック鍋といった味を推し、昔ながらの味付けや長く続く伝統を好むものは寄せ鍋や水炊きを推す。また、所縁ある地の味、所謂ご当地鍋を推す者もいれば、ぼたん鍋やもつ鍋を推す者もあったし、馴染みと特別感の同居するすき焼きやしゃぶしゃぶを推す者もいた。
それぞれが己の推す鍋が如何に素晴らしく美味しいのか、具材の話や〆の話まで出して戦っていたのだが、鍋とはこの本丸の皆のようだな、と巴形が口にした事で全ては終結に向かった。本刃は困惑していたが、良き納め方であったと思う。
我らは皆、具材も味付けも異なる鍋。生まれた地も作り方も違うし合う〆もそれぞれ…と。俺は何だろうか、大包平などはすき焼きが似合いそうだ。

冬には鍋も良いが、アイスも美味いな。特に炬燵の中で食べるアイスだ、あれは最高の贅沢だと思うのだがどうだろう。
夏のアイスも勿論美味いのだが、冬に食べるアイスは何となく出来立てを頂いている気持ちにもなる。濃厚な味が増える所為もありそうだな。
濃厚と言えばチョコレートだ、冬はチョコレートも美味い。季節限定のものが増えるので万屋へ立ち寄る機会がある度に眺めてしまうのだが、大概その時の相方に引っ張られて帰る事となる。今を逃せばもう出会えないかもしれない、と言う必死の訴えも中々効かず、俺は悲しい。
そう言えば一度、アイスやチョコレートの季節限定品ばかりを保存する冷凍庫があると良いのではと思い初期刀殿に相談したが、自分で金子を貯めて買うよう返されてしまった。因みに今俺の自室には小型の冷凍庫がある。


しまった、久々だと言うのに食べ物の話ばかりではないか。

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27 :三/日/月/宗/近(刀/剣/乱/舞)
2018/12/05(水) 23:23

#

先日、あれの手を取ってから一年半を迎えた。
付き合い始めの頃より変わった事もあれば変わらぬ事もあり、元から似通っていた俺とあれは益々似た者同士となりながら互いに労り慈しみ合う日々を送っている。
主を選ぶ事も出来ぬ鋼の身でありながら、これと決めた者を番とし共に歩める日が来るとは思わなんだ。
長く在ると本当に何が起こるか分からぬものだなぁ。

特に綴りたい事があった訳ではないのだが、俺だけが筆を握るこの帳面にも何か残しておきたかった為こうして記しておく。
また気が向いたなら、ふんわりとあれの事を綴りたいと思う。

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26 :三/日/月/宗/近(刀/剣/乱/舞)
2018/11/23(金) 23:45

#第何回目かのなぜなぜ大会

またも庭掃除が発端になったのだが、今回の疑問は秋になると葉が色付くのは何故か。また、緑から変わるのに赤もあれば黄色もあるのは何故か。
各々の考えを披露し合う中、現在最も多くの支持を集めているのは【夕焼けの色を集めておいて日が短い時期にもお天道様の温もりを感じられるようにする為(意訳)】という明石の説だ。葉の散った冬はどうなのか、との突っ込みは入ったものの、これが一等賑わう回答であったな。
他にも、冬は色味が少ないから最後に派手にぶち上げている説、木の実がなる時期だから周りに合わせている説等々、様々な話が聞けた。因みに俺は、寒いと頬や指先が赤くなるのと同じでは、と思っている。

実際のところは調べればすぐ分かる事だが、どうしてだろうとの誰かの言葉に始まり、皆で答えを探す時間というのが俺にはとても楽しい。
疑問とは、何かを受けねば生まれぬものだ。肉の器を得て初めて受けた刺激が疑問を生み、知る事から識る事へと変わり、そうして俺達は温もりまで生みながら日々を過ごしている。
面白い刃生だ、ひとつとて同じ日のない、新しいばかりの刃生だ。

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25 :三/日/月/宗/近(刀/剣/乱/舞)
2018/11/05(月) 11:05

#巣箱と南瓜と感謝の話

また随分と長らく筆を取っておらなんだな。
じじいは元気に出陣し、鍬を振るい、焼き芋を齧ったり梨を齧ったり秋刀魚の骨を喉に引っ掻けたりなどしている。

実はだいぶ前になるが、門に取り付けてあった投函箱を撤去した。別に鯰尾が本当に馬糞を詰めただの、よく迷い文が入っていただの、近隣の童らの悪戯を受けただのという事はなく、いつの間にか小さく可愛らしい者の住み処となっていたからだ。そのままにしておけば、それこそ馬糞や迷い文や悪戯の影響を受けるかも分からん。ゆえに門からは取り外し安全な場所へ巣箱として置く事となった。
安全無事に子育てが出来たなら嬉しいな、投函箱自体はまた機を見て設置するやもしれん。

去った神無月の末、現世と同様に我が本丸も収穫と魔除けの催しを行った。所謂ハロウィーン、だ。
主によれば既に収穫を祝ったり魔除けを行ったりとの意味合いは薄まっているとの話であったが、石切丸に頼んでこの秋に実った野菜や果物を供え、悪しきものの訪れがないよう祈祷もして貰った。感謝を形にするのは大事だからなぁ。
その後、希望する者達は仮装を行い他は菓子を用意し、と一般的なハロウィーンの宴が始まったのだが、幼い見目の子らの仮装はとても可愛らしいものであった。粟田口は、狼と赤ずきんと三匹の子豚と七匹の子山羊。小夜と今剣は揃って包帯で身を包み、愛染と蛍丸は狼男と南瓜…男?不動と太鼓鐘は黒猫と吸血鬼か。狼役の薬研は頭だけ本物そっくりの狼であったが、愛染は耳と尾っぽ、手足の先が狼となっており、ちゃんと異なるよう用意したのだなぁと感心した。それぞれの兄や保護者は撮影に忙しそうで、何とも平和な光景であった。
短刀ら以外も仮装を楽しんでいたが、全員分を綴ると長くなりそうなので一旦終いとする。因みに俺も仮装はした。


>半年を迎えたこの機に
以前から綴りたいと思っていたのだが、日頃この帳面に目を通してくれているお主へと宛てる。
いつも貴重な時間を割いて頁を捲ってくれている事、感謝しているぞ。自由気儘過ぎてろくに頁も増えんが、今後も暇潰しとして楽しんでくれたなら嬉しく思う。
また、書棚へ並べてくれているお主へは重ねて感謝を、置き場所を貰えるとは本当に有難い事だ。今は既に帳面を閉じてしまったお主、もっと早くに礼を言えず申し訳ない。いつかの日は有難う、また遊びにおいで。


さて、次は何の話が出来るだろうかな。

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