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┗1977.こいこい。【保存】(55-59/68)

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59 :魘_夢(鬼_滅_の_刃)
2021/12/24(金) 00:00



最近嵌ってる遊びは、金叉の真似事。文字通り女を足蹴にするのは男の嗜みだよね。それはそうと、昨日行った銀座のあの店。〝はしり〟を自負するだけあって、確かにクリスマス飾りは上等だったけれど、並んでるのは洋酒洋食料品、それから進物用の舶来品。餌が餌に群がってたよ。年末の書き入れ時も鬼には少しも関係ないから、見て回っても退屈なだけだった。こんなことなら歩いて近くの呉服屋にでも行けばよかったね。骨を折ってまで興じた人間の真似事、君は楽しんだのかな。腹も減ったし景気づけに今夜は新鮮な奴、喰べようか。綺麗な女にリボンを掛けて、華やかに飾り付けてあげる。花がすぐ枯れる部屋で二人きり。思えば去年と何も変わらない、変わり映えがしないけど、その分居心地はいいものさ。



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58 :魘_夢(鬼_滅_の_刃)
2021/08/24(火) 00:00



確か季節は夏だった。偶々手にした新聞の連載小説に、そんな話が載ってたんだ。十夜ばかり夢を見る話。いや、女を待つ話だったかな。人間の考えた作り話らしいよね。百年なんて気づけば来るものだとか、驕りもいい所だ。手の届かないものに対する憧れかな、愚かだなぁ。──大事な彼是は君が書くだろうから、俺は好きに筆を走らせようってこと。本当は昨晩こっちへ着く汽車に乗るつもりだった所を俺の都合で待たせたから、君にとっては一日遅れ。うふふ。これみよがしに部屋に書き置きを残したでしょう、何時も遅れて来るのは君の方なのに。そもそも最初の待ち合わせにも君は遅れて来たんだよ、だから俺にとっては今日がその日。顔も知らない女を待って、丸一日待ち惚けを食らった思い出を反芻する日。定刻になれば汽車は発つし、いくら無期限有効だとしても切らなければ切符はただの紙切れ。気づかなければ夢は現実、識らなければ事実は事実たり得ない。古い頭の君にわかるかな。あれからとっくに年号は変わったんだよ。──ともすれば、最近では俺の方が強いんじゃないかと思いもする。体を細切れにされても前ほどの切れ味が感じられないから。ふふふっ。ちゃんと喰っているのかな。食われてばかりじゃそのうち歯が抜け落ちて、肉を噛めなくなるよ。飼い慣らされて家畜に堕ちた猪みたいにさ。本当にそうなったら引き取って、死ぬまで面倒を見てあげる。そんな風に期待しながら暫く経ったけれど、今か今かと待ったけれど……まだ六年。たった六年じゃ何も変わりようがないか。白い花弁の接吻も暁の星の瞬きもない味気ないものだけれど、今日がその六年目。惜しむらくは、過ぎた夏が今よりずっと暑かったこと。



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57 :メ_ロ_ン(B_E_A_S_T_A_R_S)
2021/05/09(日) 00:00





ババアになっても俺のこと愛して養い続けてね。大好きなママ♡





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56 :魘_夢(鬼_滅_の_刃)
2021/04/10(土) 23:00



おはよう、それからはじめまして。新しい装釘、素敵だね。深い海と遠い空はよく似ている。まるで夜明け前の白みゆく空、あるいは日暮れ後の夜の帳が下りゆく空のよう。俺は後者の方が好きさ。何て言ったっけ、そうだ〝愛ちやんの夢物語〟読んだことがあるよ。深い穴に落ちた娘の話。〝お前は骨牌の一組に過ぎないではないか〟って、印象に残ってるのはこのくだり。思えば題で話の結末を明かしているようなものだけれど、子供の読み物だし御愛嬌という奴なのかな。自治制と皆寄宿制を敷いていて洋学をやると言えば、このあたりじゃ一高くらいなものだから、君たちって最上流の精鋭なんだね。どうりで話が機知や教養に富んでいて面白いと思った。友人を伴って学業に励むのは楽しいでしょう、頑張ってね、これからもずっと。うふふ。ここを開いてくれて、読んでくれてありがとう。ところでその合言葉は、誰でも有効なものなのかな。少なくとも昨日までの日記は全て読んだよ、解錠を心待ちにもしてた。襟飾りの君たちへ。



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55 :メ_ロ_ン(B_E_A_S_T_A_R_S)
2021/04/06(火) 00:00



おやすみママ。俺は寝ないぜ、寝ないで朝までずっと起きてる。実はさ、まだ残ってるんだ、俺のホームタウン。地上げ騒動で元の土地から立ち退きにはなったけど、場所を移してひっそりと続いてるの、知ってたんだよね。猫も杓子も常に半分寝惚けてんじゃねぇのってくらい特有の浮遊感で、いつ見てもノスタルジーに浸れる不思議な箱庭みたいなもん。ママが一生懸命飾り立ててたお城と同じで甘い匂いがするんだ。皆が皆ママみたいな甘ったるい巻き舌の猫撫で声で、バカみてぇに呼び合ってんの。呼んでよ、俺のこともメロン♡♡♡ってさ。懐かしくって甘い響き。きらきらしててふわふわしてて三半規管がやられちまって、心地よさと目眩で軽い吐き気を催す感じ。空っぽの胃ぶくろがキリキリするこの感じ。これが郷愁って奴か?……だから分かるぜ、ふらっと遠出したくなるその気持ち。俺の場合はぬるま湯に浸かったままで居りゃ良かったって後悔付きだけど。たかが寂しさを紛らわすためだけにわざわざ余所行きの体裁を叩き込んで、アウェーに上手く溶け込めるよう非難されがちな癖を直してまで外に出て来たってのによ。──ハァこの感じ、何か久し振りだなー。俺ってこういう瞬間の満たされなさに耐えられなくて抜け出して来たんじゃん。俺、マジになってんじゃん今。随分長らく忘れてたぜ、一種のトラウマかも。女って何であんなにドライなの。割とビジネスライクだよね皆。男なんて用が済んだら即お払い箱ってか。大体いつも先に冷めてんのはテメェらの方じゃねぇかよ、あちこち食い散らかしやがって。あぁもうダルすぎ嫌なこと思い出した最悪。ねぇママは違うよね?俺をいじめる酷い女じゃないよねぇ?まぁ別にどっちだっていいんだけどね。行く先々で必ず雨に降られるから、冒頭には雨について一言添えて予防線を張るってのもその頃の名残だったんだ、それすら忘れてた。大した思い出でもねぇのに全部美化されてやがる。ママンを連れて帰郷、できるもんならしたいけどサ。できないならせめて世界がこの俺に歩み寄るべきじゃんねーアハハ!世の中みーんなの頭がおかしくなって、皆が俺に優しくしてくれますように♡



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