なあ、なあ！アレンの昔の話聞いたからかな、僕もちょっと思い出したよ。まあ思い出したからってなんてことないんだけどさ。ほら、アレンは気にしてたじゃん。僕が覚えてないって言ったの。
って言っても、チェルシーのことくらいしか思い出せなかったんだけど。
………。
もっと他のことを思い出そうとすると、なんだか頭痛くなってさ。

……冗談だよ、冗談！

◆

よし、そんなことよりさ、遊ぼうぜ、アレン！
明日はなにして遊ぶ？明後日は？
すごろくもあるし、ボール遊びもできるよ。もっと色んなゲームもあるんだ！アレンの知らない遊びなら僕が教えてあげるから、だからさ。……だから、その先は見なくていいよな？
あのドアの先には行かせたくない。……そうしたら、アレンは他のユメに行っちゃうんだし。
先に進んで、怖いメに合うくらいなら、メなんて塞げばいいんだ。アレンも。僕も。

心配事があれば多少強引にでも伝えにかかるのは、果たして成長なのか退化なのか。
どちらにしろ確実にお前の影響だ、付き合えるところまでは付き合ってもらうぜ、……なんてな。

◆

一向に進まない言葉遊びゲームの盤面を眺めていたところに丁度アリスが来た。そしていつの間にか協力プレイになっていた。そういう遊びじゃないんだが。
まあ、お陰でちょっと進んだからよしとしてやろう。

◆

治った……のか？

◆

しかし、まあ。
正直そっちのほうが面白そうだよな。

あーあ。やぁっとあの凍り付け女を完全にこてんぱんにしてやったわ。かったるいのよねぇ、アイツ。

◆

取り返しのつかないものなんてないし、掛け替えのないものだってない。そして、代わりのいない人もまた存在しない。誰にも。あたしにも。……もちろん、あんたにもね。ドクター。
本人が死なない限り、望むと望まざるとに関わらず、そいつは失くしたものを失くしたままで生き続けることになるんだから。
……ねえ、ドクター？それがどんな気持ちなのかあんたにわかる？この人しかいないと感じた、この人がいればいいって思えた。その人を無残に喪って、それでもずっと生き続けている——その気持ちが。
わからない？そうでしょうね、フフッ。以前のあんたにそんな経験があったにしろなかったにしろ、いまはすべて忘れてるんだものね？
ああ、楽しみだわ。あんたが全部を取り戻したその瞬間の表情！

◆

ああもう。本当に眠くないんだけど。遊び歩いてやろうかしら。
なにをして、って？こんな夜中にできる遊びなんて限られてるじゃない？もちろん、火遊びよ。素敵な"プレゼント"を配って回って……夜明け前には一斉に、ばあん！フフ、ッアハハハハ！

——はいはい、勝手な真似するな……でしょ？わかってるわよ。つまんないわねぇ、ロドスって。

デート楽しかった、ありがとうって内容の手紙に師匠が浮気する夢を見たって返すのは流石によくなかったなーって思う！ごめんね、師匠。ストーリーが面白くて、ついそれだけでも伝えたくなっちゃったんだ。師匠はあまり面白がってくれなかったけどさっ。
最初は此処に覚えてる限りの内容を書いとこうと思ったんだけど、だいたい師匠に話しちゃったからやめておこうかな？私の夢の話とは言え、師匠のイメージがまた酷くなっちゃうかも知れないし！