お姉ちゃんにアイされてみたかったな。

えー？面白ーい。
響くんありがとねー、お薦めしてくれて。あ、ここで言ってもわかんないかー。そのうち会えたらいいね？ふふふ。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

最近ね、私もこーゆーの観るコツがわかってきたんだー。気ー抜いてえ、ゆるーく観るの。

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アンチがさあ、もー毎回同じポーズ決めんのがさあ！ふふふっ！ちょーウケるんですけど！

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

響くん、今日こなかったなー。……あーあ。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

あれ？お薦めしてくれたの響くんだよね？
……んー、んん。忘れちゃった。まいっか。たぶん響くんだし。

「世界終末時計があったとして、お姉様のそれは今どのくらい？」
「前提から覆して悪いんだけどそんなもんは私の中にはないね」
「仮定形なんだから少しは歩み寄ってくれない？ディスコミュニケーションここに極まれりだよ？そんなだから妹が引き籠りになるんだよ？」
「自虐を攻撃手段にするの根暗が過ぎるからやめてくれない？」
「で、冒頭の話なんだけどさ」
「ああはいはい。あんたに自然な会話の流れなど求めませんとも」
「時計があったとして、私の終末時計はとっくに終わりを迎えてるんだと思うわ」
「そりゃあそうでしょう。お前は終わってるさ、フランドール」
「うん。そうだろうね」
「じゃあ判るだろう？私に何故時計がないのか。もしもそんなものがあったとしたら、お前が終わるのと一緒に派手な爆発でもして終わったに決まってる」
「なあに、デレてるつもり？」
「誰がお前みたいな終わったやつにデレるもんか」
「でもその理屈だとお姉様も終わってるんでしょう？」
「仮定形ではね」
「そうだね。なにもかもがもしもの話。じゃ、私が終わるのもまだあと五百年はかかるかしら？」
「ふん。千年ぽっちで壊れるなんてくだらん運命、お前の姉が許すと思うなよ」

もう全部壊してしまおうか。
無意味な恋なんて終わりにしようか。
そうやってまた苦しいだけの腕の中から逃げ出そうか。
そうしたら、今度こそお姉様は私を忘れてくれるかな。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

——冗談。そんな勇気ないわ、私には。
どうしたって私はお姉様を忘れられないし。
もしも私がいなくなればそのときにはきっと、……だから、大丈夫。私がどうしようが変わらないわ。