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┗1396.禎祥と警鐘【保存】(44-48/73)

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48 :イ_デ_ア・シ_ュ_ラ_ウ_ド(t_w_s_t)
2021/03/01(月) 22:55




ただひたすら、同じことを繰り返していた。枠に沿ってピースを並べて、余った最後の一つを眺めてはまた周りのピースを移動させて……結局正しく完成させられたのは、今の所一度だけ。説明書を読むと、どうやら完成形は数千通りあるらしい。これだけあれば適当に嵌めても完成しそうだと思わない?なのにそうはいかなくて、このパズルをやり始めると気付いたら時間が経ってる。ネトゲもいいけどこういうゲームも悪くないですな。パズル一つで味わえるシンプルな楽しみ。今度アズール氏にも渡してみるつもり。


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47 :イ_デ_ア・シ_ュ_ラ_ウ_ド(t_w_s_t)
2021/02/24(水) 18:26




幸せな日だと思った。僕の幸せなんて自室にひきこもって新作のゲームに没頭して追っている漫画の最新刊を買って、オルトと話すことくらいだった。他人と話すことなんて大嫌いで、タブレット越しの会話でさえ苦痛。でも君と出会ってからは幸せだと思う時間が増えたんだ、アズール氏。部室で落ち合ってゲームをする時間、些細なメッセージのやり取り、渋々出た補習の帰りに出くわしてお互いに叩く軽口。大袈裟ですね、って笑うかもしれないけど僕の毎日が一変した。
その中でも、この日は特別。君の誕生日。その前日の夜は、ベッドの中でお互いに「そろそろ眠いのでは?」「いや、イデアさんこそ眠そうに見えますが」なんて言い合いながらうつらうつらしている内に寝落ちして、朝起きてからすぐに「おめでとう」って伝えた。その瞬間の嬉しそうな顔を見た時、幸せだな、って実感したんだよね。
……僕は上手く物事を伝えることも出来ないし、君を前にすると今でも「は〜〜〜拙者の恋人天才か?性格も良い上に可愛すぎるんだが……」って感動してフリーズしたりもともと無い語彙力が更に消えて「アズール氏……」とだけ呼んでしまったりするんだけど、こうして誕生日を祝えることがとにかく嬉しくて幸せ。大好きだよ。君を大事にしたいって伝えられる毎日が、本当に大切。
アズール氏、大好き。これからもずっと誕生日をお祝いさせて。愛されてるな、この人何年経っても僕しか見えてないんだな、って隣で得意気に笑ってくだされ。

──

拙者の言う「君だけだよ」はつまり「友達?いやそんな存在いませんが……拙者は世間で言う、友達と共有するであろうことも全部アズール氏に伝えている身ゆえ登録している連絡先は君だけだよ」の略であり、それを知ってもドン引きせずに僕の重すぎる愛情を受け止めつつアズール氏からもたくさんの愛情をくれるんだから、やっぱりこの子は慈悲深いとかそういうレベルではないのでは……?


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46 :イ_デ_ア・シ_ュ_ラ_ウ_ド(t_w_s_t)
2021/02/10(水) 08:00




オタクの部屋って大体汚いと思うんだよね。ただそれは厳密に言うと単に汚いのではなく、この体勢でゲームをするからここにコントローラーを、寝る直前まで好きな漫画の余韻に浸りたいから枕元にコミックを、って感じで考えているからこその配置というか……つまり僕の部屋は色々なものがあちこちに置かれている。アズール氏はそんな僕の部屋を見ても何も言わない。いや、たまに「何というか、あなたらしい部屋ですね」と言うことはあるけど、それが呆れとか軽蔑じゃないことはコミュニケーション力ゼロどころかマイナスの僕でも分かる。だってアズール氏からもらったものを飾っている場所を見て、嬉しそうに笑ってるし。
彼、アズール・アーシェングロットは僕の可愛い後輩であり、大切な恋人。口の悪い人はアズール氏を「守銭奴」とか言うみたいだけど、はいはい能力のない人間の嫉妬乙って感じ。僕にとって彼の『対価を要求する』というのは正当な行為であり咎められるようなものではないし(第一自分が欲しいものをただで得ようという考えがそもそもおかしいのでは)、運任せであるはずのゲームで勝利を収めようとする努力家な面も、ゲーム中に僕が煽ったら悔しそうに言い返してくるところも、全部すごいし可愛いと思ってる。──こんな努力家な子を、僕は他に知らない。今だってあのオシャレなカフェについて新メニューを考えつつ毎日の勉強も頑張っていて、僕にも毎日会いに来てくれる。だからアズール氏、僕の前ではリラックスして過ごして。君が頑張っていることは僕が一番よく知ってる。世間一般で言うような、綺麗に整理されたオシャレで居心地の良い部屋には出来ないけど、出迎えて「君本当に努力家だよね」って頭を撫でて抱き締めることは出来るから……だからこれからも僕のところに帰ってきてよ。アズール氏が思っている以上に、僕は君のことが好きだから。


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45 :イ_デ_ア・シ_ュ_ラ_ウ_ド(t_w_s_t)
2021/01/13(水) 08:40




ベッドの上に置いたファンブック、手元に並べた好きな駄菓子と飲み物。そんな最高の状態に保った自室でヘッドホンをつけながら一人でゲームに没頭し、たまに入る呼び出しに溜息を吐いて、これだからリアルは、と。そう漏らすことが少なくなったのはいつからか、なんて分かりきったこと。アズール氏と出会ってから。
アズール氏からの連絡が入るとファンブックをどけて二人分のスペースを空けて、駄菓子は食べない彼に飲み物を渡す。ヘッドホンを外して僕とは違って滑らかに話す彼の声に耳を澄ませ、うん、とか君はすごいね、と本心から相槌を打つ。
今だってもちろんリアルなんて好きじゃない。寮長として会議への出席を強要されることも飛行術の補習も、対面での授業も嫌だ。でも、彼の顔を見たらそれらが些細なことに思える。僕が頭を撫でると擽ったそうに笑う顔とか、それを見てるとリアルも悪くないなって。……ごめん、ちょっと気取って格好付けようとした。陰キャの悪い癖ですな。悪くないどころか最高でござる。朝起きて真っ先に見るのも眠る直前に見るのもアズール氏であること、僕の部屋に君の存在を示すものが増えていくこと。全部大切で失いたくないもの。
2年と3ヶ月、ありがとう。これからもこうして毎月アズール氏がそばにいてくれる嬉しさを長々と伝え続けるから、この人は本当に僕のことが好きなんだなって笑ってくだされ。


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44 :イ_デ_ア・シ_ュ_ラ_ウ_ド(t_w_s_t)
2021/01/11(月) 16:26



好きな漫画や小説は何度も読むし、ゲームも繰り返しプレイする上気に入った場面も覚えてる。読み返す度に何かが変わる訳でもないのに変だ、そう笑う人はきっといるだろうね。けど、そんなことは関係ない。だって読む度に自分の受け取り方が変わるから。何ていうか、拙者のような陰キャは別に外による変化を求めてないので……要は自分との対話ですな。あの時はハッピーエンドだと思ったのに、今読むと悲しい結末に思える。その逆もある。
ただ、変わらないものもあるんだ。それがアズール氏のくれた言葉。日記も僕に宛てて送ってくれたメッセージも、どれも優しくてあたたかい。彼の言葉を読んで悲しい思いをしたことがないし、何度読んでも擽ったくて幸せになる。

──

アズール氏の日記を繰りながら少しだけ眠ろうかな。


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