#下やないけどシモの話

先輩の乳首を開発し始めて、早いもんでもう一週間や。
毎日おれんちに先輩が来て、人にはとても言われへんようなことをして、おんなじベッドで狭い狭い言いながら一緒に寝る。それがここ最近のおれの生活。

≫乳首二倍Day

先輩のかぁいらしい乳首に軟膏塗らせて貰いよる途中でおれが半分もう意識飛ばしかけとった時のこと。
その日は確か、狙撃手訓練の後もなんや落ち着かんくて暫く残って的撃ちしたんやっけ。換装のお陰で肉体の疲労はあらへんはずやのに、訓練の後はやたらと身体が怠くなる。戦闘の時と違って、頭ん中のアドレナリンが仕事してへんからなんやろか。
意外にも先輩は人の乳首弄りながら寝るな言うて怒ったりはせんくて、ちょっと硬なっとる乳首を捏ねながら寝たないとぐずるおれをちゃんと寝かしつけようとする。

「分かった、明日二倍弄くり回してええから、な？ねんねし、隠岐。」

途端にぽやぽやしとった筈の頭のスイッチがばちんと入って脳内カレンダーに明日は乳首二倍Dayとしっかり刻み込んだ。なんや、アドレナリン戦闘時以外でも仕事出来るやん。

≫乳首スタンプカード

翌日。
寝ても当然二倍デーを忘れてへんかったおれと、しらばっくれようとする先輩とで軽い押し問答をした。せやけど、それも今思えば先輩の仕込みやってんやろなあ。ほんま素直やない人。自分で自分の首締めてまうこと言うて、そんなとこもいじらしくて可愛らしい。
せやけど、幾ら何でも自分の乳首弄られて貯まるポイントカードを自分で作って来るって、そんなことある？しかもポイント貯まったら自分で乳首触っとるとこ見せたるって…いや、おれが駄々捏ねたからとは言え、あんまりにもチョロ過ぎひん？大丈夫？いや絶対あかん。先輩普段は頭ええし割りかししっかりしとるのに、偶にこうやって脇が甘いっちゅうか隙があるっちゅうか…！
おれがしっかり先輩を守ったらなと、改めて決意した夜やった。

#0419
くだらない会話が一番好き。
と言うか、私たち雑談があちこちに飛び過ぎて最終的にシステムに折り畳まれるほど長くなり過ぎるのウケるね。それだけ悟と話したいことが沢山あるってことなんだけどさ。
面白過ぎるから何処かに悟の迷言を残していかないと駄目な気がしてきた。

#0420.0930
少し微睡んでは嫌な夢を見て飛び起きるのを夜中からもう２回も繰り返してる。
流石に３回目ともなればいい加減寝る気も失せた。心臓は煩いくらいバクバク言ってるし、背中は嫌な汗でびっしょりだ。気分転換がてらシャワーでも浴びてこようかな。
折角悟との二度寝だったのに、最悪だ。

#1250
飼い猫に頬を噛まれました。

#2300
君が求める通りの反応が出来る私なら、良かったのにね。

#0421.0100
目が滑る。
悟が私のために紡いでくれた文字列を読んでも、とんと頭に入って来なかった。
どう返そうか、早く返さないとって考えていたのに、気付いたら驚くぐらいの時間が経っていた。
君の望む答えが自動的に生成される機械でもあれば良かったのにね。
私にはどうも、それは上手く出来そうもない。

#0115
自分の至らなさで息が詰まる。
そう言えば全部置いて逃げ出したくなるのは、こういう時だったな。
明日は多めに任務を入れてもらおう。その方が余計なことを考えなくて済む。
三日坊主にすらならなかった日課を思い出したけど、もういいか。ひとやすみひとやすみ、焦らない焦らない。

#0240
ごめんね、大丈夫だよ。
それが許容じゃなくて拒絶だと、悟が気付かない訳がないのにね。お守り代わりにしてきた言葉がナイフになって彼を傷付けた。そうまでして何を守ろうとしているんだろうな、私は。何処までも利己的で嫌になる。
今更素直になろうにも、本音と建前、何処からがそうなのかお守りに頼りきった頭じゃもう判断することも儘ならない。
ひどく疲れた夜だった。

#0416
久々に一人寝の夜だ。
普段隣で五月蝿いぐらいに騒ぎ立てる馬鹿は今日は居ない。
フン、お陰でベッドは広々と使えるし、夜中に鼾に悩まされることも、クソ悪い寝相で蹴り落とされる心配もない。
快適だ、素晴らしい！
毎日こうあって欲しいと切に願う。

心からそう思っている筈なのに、どうしてこんな時間まで寝付けずにいるんだろうな、僕は。

#0413
悟に抱かれる夢を見た。
抱く夢ではなく、抱かれる夢。
単なる夢の筈が妙に感覚が残った所為で、起きてからも暫く顔を合わせづらい一日だった。


#0414
枕を変えたら違う夢を見た。
やっぱり枕が悪かったのか？