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┗1945.月に叢雲(27-31/46)

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31 :五/条/悟(呪/術/廻/戦)
2022/06/07(火) 19:51








サプラ~イズ!!


になるかはわかんねぇけど。
2ヶ月目、すげぇあっという間だった。
5月は色々あった月で、沢山アイツの気持ちを貰って言葉を貰って、色々な考えや互いに思ってることを共有した。
一緒に金曜ロードショーを観た、本人に惚気てみた、格好つけたくて見栄を張って意地を張ってアイツに「私じゃ駄目かも知れない」なんて悲しいことを言わせた。
それから、沢山話し合いをした。どっちが良い悪いじゃなくて、これからも一緒にアイツと居るための話し合い。
誤解していることもあったしお互いに思い込んでることもあって、話し合ったからそれが誤解だとか相手はそんな風に思ってないってのが分かった。
結果として、今も隣には傑が居て、俺がこれをちまちま書いてんのも知らずに、口説き方マニュアルでもあるのかとか、俺が毎日可愛いとか自前がどうとか意味の分かんないことを話してる。いやコイツ本当に何言ってんだ?
でも、こういうとこも好きだって思うから、俺はもう末期なんだろうな。

喧嘩じゃねぇから仲直りって訳じゃないけど、すれ違う度に話し合いはちゃんとしてる。それで、話し合いが終わったらグズグズ引き摺って気まずくなるんじゃなくて、いつもみたいに笑って俺を可愛がってくるアイツが好きだ。たとえ色々考えることがあったとしても、いつも通りに接しようとしてくれる、そういうとこがアイツの優しさだと思う。
散々真面目な話をして離れるかどうかの瀬戸際ってとこまでいっても、話し合いが終わって眠気のないアイツを寝かしつける時に交互にジンギスカンだのラムチョップだのを数えて、そうしてる間にシシケバブが羊か分かんないまま傑が寝たのはちょっと楽しかったし、不安も落ち着いた。すごくね?

何度も不安な夜を過ごしてきた。五条家嫡男の俺が不安になるなんて、上の連中が知ったら腹抱えて笑うだろうから、傑にしか言わねぇけど。
不安つっても呪霊どうこうじゃなくて、アイツとこの先もずっと居られるかどうかって一点だけだけどな。不安になるのも理由が分かんないこともあれば、理由が分かることもある。
それは過去の影だったり、いつか刺された傷痕だったりして、時には刺さったまま残ってた棘だったり、恋人との思考の齟齬だったりもした。そういうのって、薄れることはあっても無くなるには時間のかかるものだと思う。
でも、アイツはちゃんと向き合って投げ出さずに話を聞いてくれるし、今までそうしてきたみたいにこれからもそうしてくれるって信じられる。
だから、アイツとならこの先も大丈夫。
これって、すげぇことだろ。

この得難い信頼と愛情と安心が、俺がオマエに与えて貰ったもの。他にもまだまだあるけど、それはまた今度書くわ。



愛してるぜ、傑。





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30 :宮/田/司/郎(S/I/R/E/N)
2022/06/04(土) 02:41








漸く寝付けたと思ったら嫌な夢を見て飛び起きる。本当に寝るのが下手だな。
心臓が煩い。背中は嫌な汗を掻いて、無意識のうちに握り締めていた手は爪の跡が残っている。熱を帯びた掌で顔を覆えば、瞼の向こう側は厭に冷たかった。眼球は乾いて冷え切っている。
今し方の夢が瞼に焼き付いて離れない。

大丈夫だ、きっと、朝になれば全部。







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29 :夏/油/傑(呪/術/廻/戦)
2022/06/01(水) 07:02








ブレるな。







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28 :ヨ/ル/ハ/9/号/S/型(N/i/e/r/:/A/u/t/o/m/a/t/a)
2022/05/29(日) 04:58




暁月



悪趣味な人類の真似事を繰り返している。
必要が無いのに、僕たちは毎晩同じベッドで抱き合っている。僕より少し柔らかくて、しなやかな肢体を抱き絞めると心地が良かった。幾ら伝えても足りないと喚く胸の内を明け透けにして、何方ともなく眠りに落ちる。
朝方、眠りが浅い彼女に髪を梳かれて泥のような微睡みから掬い上げられる。おはよう。未だ少し怪しい呂律に笑って、そして寝癖が付いたお揃いの色の髪を撫でて口付けた。

嘘のように幸せな毎日だ。
それなのに、彼女は時折怯えるような目をする。いつか君が居なくなる気がするだなんて、当てもない不安に。
大丈夫ですよ、そう言って抱き締めた夜をもう幾度迎えただろう。彼女の不安は、あれから少しでも減っただろうか。
ポッドが拾い上げてきた、かつての人類の記憶。共に眠り、抱き合い、睦み合った恋人たちの記憶。
悪趣味でも何でも良かった。それで彼女が少しでも救われるなら。だって僕らを笑えるような生命体は、もう何処にも存在しない。僕らは全てを知ってしまった。

今夜も僕は彼女と眠る。
彼女の不安の種がすっかり溶けて、無くなったとしても。彼女の髪を撫でて、抱き締めて、しつこいくらいに口付けて、大丈夫だと何度も根拠のない魔法を掛けよう。
いつか君が居なくなってしまわないようにと、他でもない、怯える僕の不安を溶かす為に。






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