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┗"tussie mussies"(91-95/237)

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95 :
01/20-18:21

雄の熱によって目覚めた眠り姫は倖せだったのか、そんな話を昔した事が有る。何も知らず、眠り続けた方が倖せだったんじゃねえかと。
今でこそ元弟にベッドを占拠される日々が続いちゃいるが、時を止めた冷たい部屋で独り眠る夜が不幸だったかと聞かれれば、そうでもなかった。
凍て付く世界は心動く事も無かったし、映る景色に大した変化も無い。
血脈の様に放流する熱に苦しむ事も、誰かを想って涙零す事も、傷付く事も歓び合う事も、何も無い。

だけど唯一無二の倖せを守る為になら、今まで築き上げた自尊心や価値観さえ金繰り捨てられる――そんな存在と出逢えた事は、幸福以外の何物でもないんじゃねえか。お前と出逢えてなければ俺は変われやしなかった。相変わらず変われない処も有りはするけど、



――…なあ、尽くして尽くして、全てを尽くしても。俺と云う存在でお前を埋め尽くして遣りたい。

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94 :
01/19-17:27

人が煩わしいのに人膚恋しい。
永久の愛なんか知り得もしねえ癖に、稀に囁きたくなる。
突き飛ばしたい衝動に駆られた儘、抱き締めたい。
吹き溜まる虚無と悲哀を全て吐き出させてくれ。逃げど払えど触れてくる、その崇高な掌へと。



(お前を穢せる訳など有りゃしねぇのに、)

[][][]

93 :Alice Kirkland
01/18-17:15

>"愛"され少女の"幸"福論

「自分の方が、愛されてた」 
「自分の方が、愛してた」 
いつだったか彼女は私にそう言ってたけど
私の方が彼を好きだとか、私の方が彼に愛されてるとか 
私には、管轄外なお話。 

愛って、比べられないでしょ? 
仮に愛情を量る機械が有ったとしても、それを信じる人は居るのかしら。 
だって自分が相手を深く多く愛した時に相手もそうではなかったと、不満を抱くのは悲しいもの。 
そんな事は知らない方が善い。そんな事は争いを生むだけじゃない。 

だから私は彼女に、こう言ったわ。 

「彼が過去に誰を愛したとしても、 
 彼を抱く人が、どれ程居たとしても、それは構わない。 
 彼の抱いた人が、どれ程居たとしても、それももう、どうでもいい事。 
 だけど彼は今、私を倖せにしてる。 
 彼がくれたもので、此処まで倖せを感じる人間は居ないと想うの。 
 彼が今こんなにも誰かを倖せに出来る事も、きっと無いと想う。 
 彼のくれたものが、私の特別で在ればいい。 
 彼が、私の特別で在ればいいわ。 
 だってそれが私にとって、彼が注いでくれる愛への、最上級の評価だから。 
 ただ、それだけなの。」 

彼女は寂しかったのかも知れないし、女として競いたかったのかも知れないけれど。
愛を競うだなんて馬鹿げてる。だって愛に1番や2位は有るの? 
過去の愛を懐かしむのも、今在る愛から逃げている証に過ぎないんじゃないかしら。 
若しも彼が貴女を愛してるなら、とてもとても哀しむでしょうね。 
彼の愛が貴女を幸福に出来なかった事に深い哀しみを抱くだなんて、ヒロインの貴女には考えも及ばない? 
愛を確かめる方法が有るとすれば、相手の愛情に幸福を感じられるか如何かだと、私は想うの。 
愛が実るのは、相手に倖せを与え与えられた、その瞬間だけだから。



――…ねえ私。貴方が大嫌いだけど、今最高に倖せよ。

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92 :
01/18-14:38

とある本によれば、水に『有り難う』と書いた紙を貼ると結晶が綺麗に為るらしく、おいおい水に言葉が理解出来んのかよと疑心しちまう内容だが、理解出来ない言語圏の人間と接触した時に何を言ってるのか解からなくとも、向こうが怒ってるだの馬鹿にされてるだのは判った、…なんて経験は無いか?人ってのは、コイツは喜んでるとか嘆いてるとか、相手の感情を声のトーンで認識すんだと。母親のヒステリックに子供が過敏に反応するのも、メールやネットはツールとして確かに便利じゃあるが気持ちの擦れ違いが度々生じるなんてのも、其の所為だ。

そんな理論で言えば、水の分子に穏やかな声の波動を聴かせる事で他の影響を受け易い水の分子が形を変形させるっつうのは、あながち有りうる様な気もしてくる。クラシックを聴いた苺が甘く育つだとか、植物が成長し易くなるなんてのも波動の影響ってのを受けたんじゃねえかと。

若し其れが本当なら今日からでも試してみようか――慈しみや感謝の言葉を降り注いだ水と怒りや嫌悪の言葉を叩き付けた水とじゃあ、一体どっちが甘い水を作るのかを。



>そして其々の節目を迎えたお前等にも、お望みな方の水を。
>Good for you――100頁、ならびに(カリペドは前祝いになっちまうけど)200頁の到達、おめでとう。


 * * * * *

俺、人名って余程じゃなきゃ呼ばねぇし呼ばせもしないんだが
#『アントーニョ・ショ_タナンデス・カリペド』
となら彼奴を呼んでみてもいいんじゃねえかと想ってんだ。嗚呼、勿論親愛の情を込めてんだぜ?
今ちょっと暇出来ちまったから公開処刑とやらで遊んで遣ろうかだなんて決して企んじゃ居ねぇよ。俺は紳士だしさ。
でも仮にこれが公開処刑でも、彼奴ドMそうだから歓ぶんじゃねえかな。涎でも涙でも垂らして、歓べばいいんじゃねえかな。

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91 :
01/18-00:29

俺はいつでも贋物だ。掌に持ってる色鉛筆は誰かが決めた"理想的"な色じゃねえから、誰かが決めた"理想的"な色に見せなければと必死に塗り固めてさ。
もう本来の色にさえ戻れない程変色させちまってる事にも気付けずに、それでも未だ如何にかしようと色を塗り続けてくんだ。
俺はいつでも贋物だった。俺だけの色なんて誰も知りやしない。そもそも"理想的"な色なんてのも誰が決めたんだっけかな。――…嗚呼、俺か。

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