一覧
┗アルブレヒト
▼|
前|次|
1-|
新|
検|
書込
1 :
普
11/18-09:27
深い森の中。聞こえるリズムは不気味な手拍子。その瞳に写るは滑稽な踊りか。
>>>3870
[
返][
一括削][
編]
14 :
普
02/14-00:53
ひんやりとした風が唯一露出した頬を撫でる。特有の澄んだ空気は嫌いじゃねえ。途中、立ち寄った店で摂取した酒で火照った身体を冷やすには丁度良いくらいだ。首にしっかりと巻きつけたマフラーの先が風に攫われる事なく温もりを感じさせた。
石畳の道にはぽつぽつと幾らかの街灯が設置されている。周囲の家の静まり返った様子から、殆どの者はとっくに夢の中である事が窺えた。
黒の皮手袋越しに抱えた、赤とピンク色で構成された薔薇に視線を落とす。やはり俺様が抱えていると妙に違和感のある色だな、と自然に口角が上がる。
コツコツ。一定のリズムで緩い坂道を上る。目的地はもう目と鼻の先だ。足音を忍ばせ、彼奴が毎日丹念に手入れをしている庭を通り過ぎ、その扉に握り拳を近づけた。
------
「Alles Gute zum Valentinstag.」
------
祝い事に便乗する形になったが、この日記を開いている物好きが居るようだな。……あー、なんだ、以前から気付いちゃ居たが、こういった事に不慣れ故に礼が遅れちまった。貴殿らの些細な暇潰し程度にでも役立てれば、と思う。貴重な本棚に、この日記を加えてくれた事に感謝と敬意を。
[
返][
削][
編]
13 :
普
01/31-09:15
終わった事だ。このまま沈んで、そして消えてしまうとばかり思っていた。燃やして送り出す勇気など持ち合わせていなかった。結局のところ臆病者なのかもしれねえ。掛けられた言葉に裏があるのか、はたまた真実なのか。きっと、どちらでも無いのだろう。
ーーーーーー
洋紙と万年筆を取り出して文字を綴り出す。よお、クソ野郎。過去の亡霊に何の用だ?
[
返][
削][
編]
12 :
普
12/26-15:51
愛しの我が弟が、その小さな手で一通の手紙を運んで来た。絹の如く柔らかな金を乱さぬ程度に撫で、何処までも澄んだスカイブルーに対して口元を緩める。机上に残っている途中の書類など、後回しだ。其の身軽な身体を両手でしっかりと抱きあげ、陶磁器を思わせる肌へ口付けを。
ーーーーーー
乳母の迎えで書斎から去った弟を見送り、何処ぞの奴が寄越した、分厚く重量感のある封筒を手に取る。差出人の名は無い。が、裏返し蝋を確認すれば一目で判断する事が出来た。椅子に深く腰掛け、机の引き出しから腕利きの銀細工職人が造り上げた、一本のペーパーナイフを取り出す。けして派手では無い彫刻細工は俺様の好みとは言い難いが、此れを送り付けた人物の趣味は大層反映させている。
そっと、流れる様にナイフを動かせば音も無く封が開いた。指を伸ばし、掴んだ洋紙を外へ。沈み行く日が部屋を照らす中、その紙はよく窺えた。少し癖のある、けれども馴染み深いインクの色。霞など全く無い、流れる様な文字の配列を一通り読む。仄かに香るは、送り主自慢の薔薇園の物だろうか。
[
返][
削][
編]
11 :
普
12/23-17:36
よお、久し振りじゃねえか。俺様にも一杯くれよ。…ん、Danke.…っかー、やっぱ最初の一杯が一番美味えぜ! お前もそう思うだろ? …あん? あー…これか? どうしても欲しいって言った奴が居てな。あんまりにもしつけえから、切り落としちまったよ。
[
返][
削][
編]
▲|
前|次|
1-|
新|
検|
書込
[
戻][
設定][
管理]