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┗ultimatum.(6-10/138)
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10 :
Kiku.H
08/21-07:35
空っぽなんだ。横になった彼がぽちくんを抱いたままぽつりと呟く。背中を向けている所為で、此方から彼の表情は窺う事は出来ない。空っぽなんだ。どうしてですか?あの人が居ないんだ。どれだけ呼び掛けても気付いたら居なくなっていて。だけど不意に、気付いたら傍に居てくれて。愛しい。愛してる。だから、空っぽ。力なく紡がれる言葉は、未だに彼の気力が回復していないその印。静かに茶を啜る私を待つように、彼の言葉が途切れた。ねぇ、どうしたら塞がる?何なら埋められる?さぁ…どうでしょう。苦しい、寂しい、痛い。彼がこれ等を口にしなかっただけ良かったでしょう。これだけで潰れられては皆立場がありませんよ。焦がれぬには、必死に目を背けること。気持ちから、面影から。そして、押さえるしかないでしょう。
待てば来てくださるのですから、それだけマシではありませんか。私が口に出来たのは、その一言のみ。
>私はいつから“空っぽ”でしょうか。
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9 :
Matthew.W
08/21-07:34
どうしよう、どうしよう。最近は珍しくもなくなった兄弟の動揺加減を見れば少し違った何かが起こったのだと。どうしたんだい?そっと髪を撫でて問うと、ゆっくりと静かに返された答えに思わず僕も顔をしかめてしまった。あぁ、これは非常に、宜しくない。
どうしよう、マシュー、。大丈夫、今は様子を見よう。大丈夫。
>さぁ、如何しようか。
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8 :
Arthur・K
08/21-06:40
遠い昔のアルバムが出てきたんだ。俺はある人と幸せで幸せで、他に何も要らなかった。そりゃあちょっと遊び心に揺られてふらついたりもしたが、その度に前を向かせてくれる、とてもいい人だった。捲っている内にその人の良さがじわじわ滲んできて。その人の紡ぐ言葉は凄く凄く綺麗で、綺麗で。厳しさの中に、ちゃんと優しさも暖かさも含まれていて。そんな人、きっともう出逢えないと思う。
姿を消したのはあの人。執務に執着し始めた俺に嫌気がさしたから。寂しさに耐えられなかったから、その人はそう言って、笑って、姿を消した。
それからは話す人話す人に魅力は感じても、そこまで惹かれない日々が続いて。今?さぁな、どうだか。現状に満足?してたら欲なんて生まれないだろ。さて、どうしたものか。
>結局、俺も変わらない。
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7 :
Kiku.H
08/20-15:22
菊。ねぇ、菊。愛せないと分かっていて傍に居ることは、罪だろうか。珍しくやる気も抑揚もない声で大国である彼が呟く。よろしくは、ないでしょうね。…そうだよね。人の家に転がり込んできたかと思えばごろごろと。ぽちくん、そんな人の側に居ては惰性が移ってしまいますよ。
彼は嫌いじゃない。好きだ。でも俺には愛してる人が居る。彼女じゃないよ。彼は彼女みたく固執もしない、縛らない。多少はあるかもしれないけど…彼は彼女みたいな、そんなことしない。彼は幼い、故に純粋で。俺はそれが凄く怖い。怖いんだ。何があっても好きだと言う彼が…俺はあの人にしかそんな気持ちを持てない。同じだけを返せない。彼はそれでもいいと言う。
ねぇ菊。俺はなんて面倒なんだろう。あの人を残して全て捨てるべきなのかな。さぁ、どうでしょう。その代償がいかほどであるのか、私には想像しかねます。俺にも分からないよ。
>答えは暫く出ないでしょうね。
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6 :
Matthew.W
08/19-01:39
暫く居てもいいかい?そう言って彼が転がり込んだのが三日前。食欲もみられない。聞いてた話ではあるけど天変地異が起きないか不安になる。外を眺めてたかと思えばいきなり立ち上がって部屋をうろうろしたり、ソファーに横になって動かなくなったりそのままテレビを見たり。無駄に落ち着きがない。ねぇ兄弟。声を掛けてソファーに居る彼の隣へ座れば静かに視線を向けられた後にそっと抱き締められた。小さく息を吐いて僕は彼の背中を擦る。慣れた光景。彼は気落ちするとたまにこうやってきたりする。
疲れたんだ。見てれば分かるよ。どうしたらいい?君らしくないな、即決したらいい。また何かあったら、怖いじゃないか。それはやってみなくちゃ分からない。マシュー。なんだい?俺と交代しない?悪いけど遠慮するよ。そう。
彼の指先に、背中で力が込められるのが分かった。
>僕が非情なのか。彼が甘いのか。
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