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┗368.REBIRTH【R20/現パロ/特殊設定/捏造注意】(11-15/20)

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11 :Erwin Smith
2014/11/30(日) 13:20

指先がその暖かく溶けきった胎内に包まれた瞬間、彼はあっという間に達してしまった。それと同時に甘い香りもより一層濃くなったようで、発情期とはこれ程までに凄まじいのだと改めて感じる。
もう待ちきれなかった。今ならば彼を手に入れてしまえる。快楽に支配された今ならば、彼を手に入れられる。そんな感情と今までに感じたことのないような欲望、考えられるのはただそれだけ。他のことなどもう何も考えることなど出来なくなっていた。

彼を欲して主張する熱をその入り口へと押し当てると、早くと言わんばかりにヒクつくそこに更に煽られる。一気に奥まで味わうと内部が蠢くのを感じる。もう、止まらなかった。
ただその快楽を、彼を貪り無茶苦茶に犯す。彼は何度も達して許しを乞うてきた。その言葉すら徐々にボヤケていく。彼を犯すことしか考えられず、私は本能のままに求め続けた。甘く溶けきった身体に夢中になって。

そして、彼も私の事しか考えれなくなってしまえばいい。全てを私のモノにしてしまいたい。そんな欲求を満たすかの様にその最奥へと自身の種を注ぎ込む。言いようのない征服感、そして徐々に戻ってきた理性の末に感じた罪悪。

今更どんな言い訳をしたところで変えられない。
私は本能を利用して、彼を貶めてしまったのだ。


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12 :Levi
2014/12/03(水) 00:33

達した瞬間、無意識に相手の名前を呼んでしまっていた。自身の体液が下腹部を汚す感覚を覚えながら絶頂感に浸っていると、エルヴィンは何度も何度も俺に口付けて来た。―――……一体、こいつは今何を思って、俺と唇を触れ合わせているのだろう。俺にはわかりそうにない。……だが、それでも良い。
目の前の男に触れて欲しい。今なら本能を理由にして、相手を欲しがっても許される気がした。


「もう限界だ」。そう呟いたエルヴィンが昂った熱を押し付けて来た瞬間、流されてしまいたいと思った感情と本能を、相手を想う理性が何とか止めた。
このまま行為に及べば間違いなく孕んでしまう。そうしたら……何にしろ、悪い方にしか事態は転ばねえ。

孕めばきっとお前を困らせるだろう。
責任を感じて…いや、こいつがそんなタマか。…………堕ろせと、言うだろうか。
どう足掻いても相手に煩わしさしかくれてやれねえ自分に自嘲した。

だから諌めた。エルヴィン、てめぇにもわかるはずだ、俺はお前に与えてやれるもんなんざ何もねえと。……なあ頼む、せめて奪わせないでくれ。

だが降って来た言葉は「私は構わない」「だがお前が望むなら対策はする」というものだった。それをどう理解すれば良いのだろう?俺がどうなろうと、煩わしさすら感じないという事か。それとも……、……エルヴィン、そんな希望を持ってしまいそうな言葉選びは止めてくれ。頭がどうにかなりそうだ。
そして「対策はする」と言ったんでセーフティをつけてくれるのかと思いきや、次の瞬間思い切り最奥まで貫かれた。


昂った雄に胎内の粘膜を擦り上げられるのは想像を絶する快感だった。過敏になっているこっちの身体にお構い無しに腰を打ち付けて来るエルヴィンに、俺は漏らしたように吐精しながら立て続けに絶頂を迎える。引き攣って切羽詰まった喘ぎ混じりの声で必死に許しを乞ったが、許されなかった。
生理的な涙が溢れ、叫ぶ唇の端から唾液が伝う。背は弓なりにしなり、身体も痙攣して、歯の根が噛み合ずにカチカチと音を立てる。
かぶりを振って何度許しを乞っても、もうエルヴィンには聞こえていないようだった。メチャクチャに俺の身体を貪りながら、繰り返し「可愛い」なんて呟いて、涙や涎に汚れた俺の顔を舐めているその姿は、普段のこいつからは想像出来ないような姿で……これが、Ωのフェロモンにやられるという事なのかと思った。

そして俺も、もう何も考えられなかった。エルヴィンの熱が全てだった。他に何も要らない。身体の奥の奥まで、その熱で焼き尽くして欲しい。
そう思った瞬間、胎内でエルヴィンが弾けたのがわかった。これ程の歓喜を、俺は今まで味わった事が無い。

出来るものならこのまま、意識も何もかも……そう、何もかも……幸せなこの瞬間に、手放して消えてしまいたいと…そう思った。


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13 :Erwin Smith
2014/12/23(火) 15:36

『どうするつもりだ』
その一言で現実へと引き戻される。
どうやらリヴァイは避妊薬の存在を知らないようだ。…知っていたとしても簡単に入手出来るものではないのだが。
このまま、避妊薬を与えなかったら。
そんな考えを押しやりながら彼へと伝えると納得した様子で『早く手配しろ』と促された。彼は今…どのような気持ちでそれを告げているのだろうか。私と関係を持ったことを後悔しているだろう。元より、いくらΩとは言え男と関係を持つことを気持ち悪いと思っているかもしれない。
だがそれでも…この感情を抑える事はもう難しいように思えた。彼を抱いた事で私の中に独占欲が生まれたのかもしれない。先程のような彼を他の者になど見せたくなかった。
私だけのモノにして、私だけを求めさせたい。
それが例え本能であったからだとしても。

番にしてしまえば……。
彼を番にしてしまえば、発情期に他者を惹き寄せる事もない。この先を私に依存して生きていく事になる。そうなれば私から離れていく事だってないだろう。一生彼を独占し、囲っていられる。



………なんて疚しい浅はかな考えを持ったのだろうか。性を利用して相手を縛ろうなど。番とは互いを認め合ってなるものだろう。
自分勝手な考えに染まりそうになる自身を戒めながら、それでもその欲求を完全に拭い去ることなど出来ずに、彼に告げた。
『私と、番になる気はないだろうか…?』
口の中がやたらと乾き、普段の私などそこには居ないかのように声が震えていた。


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14 :Levi
2015/01/01(木) 23:39

目の前の男の言った言葉を理解するのに少し時間を要した。………『番』……?俺とエルヴィンが、番に、なる……?


自分達がαとΩという性であった以上、全く考えた事が無かった訳ではない。
だが、何度考えても有り得ないと思った。俺ではエルヴィンの番になるなど無理だ。……器じゃねえ。


一度番関係を結ぶと一生を相手のαに捧げる形になるΩに対し、αはΩを切り離す事が出来る。気に入らなかったら捨てる事が出来るんだ。そしてまた別のΩを番にする事が出来る。
……だが、Ωは捨てられても最初に番関係を結んだα以外と番関係を再び結ぶ事は出来ない。それからの一生を、ずっと独りで生きて行く。……番関係を結んだ、αに全てを捧げたままで。
Ωの発情期は番関係を結ぶと、それ自体は無くならないがその強いフェロモンは番のαにしか効果が無くなる。
つまり、捨てられたΩは気が狂うような発情期を一生独りで耐えなければならないという事だ。

通常、Ωはまともな職にも就けていない事が多い。βやαと違い身体能力などが劣っている事以上に、Ωに対する偏見が強い事が大きい。
それもあって、Ωに生まれるとその一生は絶望的なもんが多い。…一番幸せなのはαの番に依存する奴等と言われてるが、これには捨てられて地獄の中で生きるリスクを伴う。…Ωというのは性の中では最も数が少ない。どんな理由であれ、番にされる事自体は難しく無い。それ以外では、発情期の度にその辺のβやαに輪姦されて一生を終える奴もいるだろう。Ωの身体は他の性よりも弱く短命が多い。自分がΩだとわかっただけで自殺する奴もいるぐらいだ。


……そんなクソ下らねえ現実だからこそ、俺はΩを隠して生きて来た。ずっと独りで構わねえ、だから独りでもやって行ける強さが欲しくて、ひたすら仕事に明け暮れた。その甲斐あって、ようやくまともに稼いでる。

何が言いたいかと言うと、……つまり、俺には自信が無かったんだ。


―――……エルヴィンに一生愛される自信なんざ無かった。……どうすればそんな自信が持てるって言うんだ?目の前の残酷な程美しい翼を持った男に、この俺が。


結局俺は、わざと嫌な言葉を選んで相手の提案を断った。そして面倒事は起こさねえ、お前も今日の事は忘れろ……そう言うのが精一杯だった。
目の前の男が欲しくて欲しくて堪らないのに、差し出された手を取る恐怖に、俺は負けた。


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15 :Erwin Smith
2015/02/22(日) 09:04

……彼の答えは予想していたものだった。
当然だろう。いくら発情期で関係を持ったからといってそれで受け入れてくれる程に簡単なものではない。
むしろ彼からの言葉が嫌味ばかりであったことに僅かな喜びを感じた。…生理的な拒絶の言葉を向けられなかったからだ。今はそれだけでも救われたような気持ちになる。
遠い記憶、伝えられなかった想いは変わらないどころかこうして再会し、強くなっているかのようで…私には諦めるという選択肢など到底浮かばなかった。無理矢理にでも自身の物にしてしまいたい欲求を堪え、相手を見つめる。

彼が欲しい。全てを奪ってしまいたい。……ずっとずっと、遠い昔から彼だけを想っていた。どんな時でも強く、脆い彼の一番近い存在でありたい。愛しくて堪らない。
そんな感情が溢れて止まらなくなる。



『…ずっとお前が欲しかった、昔からお前を愛していた。今日の事は忘れるつもりはないしお前に頷いてもらえるまで、諦めないよ』


今度は彼の返事が聞こえる前に、避妊薬を手配するとだけ残して私は部屋を後にした。


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