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┗付箋と栞だらけのネタ帳(131-140/234)
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140 :
島/田/魁(薄桜鬼)
2012/12/15(土) 23:46
(若干捏造有りにつき、注意)
(回避)>>139
どんなに厳しい冬でも、遅くなろうとも春は廻る。何処となく、時代の流れにも似ているのは気の所為だろうか。
旧幕府軍が敗れ、新政府が新しい時代の舵を切っている。
あれから暫く経って、榎本さんから誘いがあった。しかし、断った。
理由はただ、あちらから来なかった所為ではない。
俺は、俺達はあの人に付いていった。嘗ての同志達が去り行く中でも、たった一人で「誠」を背負うあの人の背中を。
だから、あの人が居ない今は榎本さんの誘いを請け負った所で虚しさが込み上げるだけだった。
西/本/願/寺に身を寄せる事になった今。此処からは、蝦夷の地は遠過ぎる。
身に堪える寒さが心に沁みないようにするには北の地から離れた方が良かったのかもしれないが、今身を寄せるこの場所とて全くの無関係ではないという所が中々離れられない己を知らされる。
――そういえば。此処より遠い、それこそあの最後の場所だった北の地にあたる所で、よく知った人が懐かしい事柄を今の人々に残し知らせているのを知った。
少し見聞きしただけでもちらほらと間違いを見掛けてしまって、思わず小さく噴き出す。ああ、これはそうじゃないですよ、と此処には居ないのに口に出してしまう。しかしそんな間違いの多い所も、残そうとした人の変わらぬ人柄が滲み出ていて何とも言えない感慨が胸の内を揺らす。
あの人の姿は此処に無く、しかし確かに今も覚えている。
新しい時代に、生きて此処に在るのなら。俺も遺して行こう。
俺達の記憶だけではなく、激しく厳しい時代の中に消えてしまわぬように。
(回避)>>139
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139 :
伊佐那社(K)
2012/12/10(月) 23:49
追われて、人目を避けて逃げている。
そんな状況も、原因も、何だかよくある映画の中の話みたいだ。
現実離れした今。けれども、それが紛れも無い「現実」。覚えている「僕」の事実だった。
きっとこんな事、普通は無いだろうなと考えて「普通」という言葉に思考を止める。
のんびりと、平和に生活を送っていた事も、平凡な筈の「僕」の全ても、何もかもが作られた虚飾のもので。そんなものは無かったのだから、普通という基準すらない。
僕にとっての普通は、何処に在るのだろう。
何も覚えていないし、分からない。「僕」を知りたくて漸く掴み掛けた手掛かりの糸も、直ぐに途切れてしまって。足元はとてもあやふやで、本当に僕自身が何処にも居ないようにすら思える。
戻ろう、と思ったのも、そこが覚えている限りで確かに居た場所であるからかもしれない。
だけれど、クロやネコと過ごした学園島での出来事も、「僕」自身の正体が偽りでも過ごした時間は嘘じゃないから。
本当の「僕」にとっては瞬きにも届かないそれこそ瞬刻で、学園の皆を欺いていたものだとしても。
失いたくないし、出来るのなら――これからも、そう在りたい。
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138 :
伏見猿比古(K)
2012/12/08(土) 23:51
待ちぼうけにも似た状況。
直ぐ近くに居るのに、思い通りにならない事に舌打ちが漏れるのは仕方無い。
元々あらゆるものに能動的という訳でもないが、待つようにいつまでも強いられているのもそれはそれで落ち着かない上に気に食わない。気が付くと、襟元から手を突っ込んで過去の“徴”を掻き毟っていた。
過去を示す“徴”は完全には消えなかったが、そこにまだ在る事で消そうとした時の事が事実なのだと確かめられるようで知らずと口許が歪む。
爪先で抉るように引っ掻きながら、背を向ける焔で焼く。
血と肉が焼ける音。痛みが無い訳じゃない。ただそれよりも、俺を驚きと困惑が籠もった瞳で凝視する奴の様子に酷く充足感を覚えた。
赤の王の焔は桁外れで確かに今も目の当たりにすると震える程だが、ただそれだけだ。俺にとっては、何の意味も無かった。だからあいつが、何であんな間抜けな顔をして笑って、犬みたいに付いて回って突っ走っていくのか理解出来なかった。その目が俺を映してないのだから、尚更で当たり前だ。
――だが、今はどうだ。
赤のクランを抜けて、セプター4に……青のクランに入ると言った俺だけをあいつが見ている。
最初は驚愕と戸惑いに、そして段々と怒りと嫌悪に、最後には殺気だった憎しみに変わる。やたらと分かり易く頭に血が昇り易い性格だと分かっていても、此処まで露わに、そして強く向ける様を今まで見た事が無い。他の何者にも比較ならないものを、俺だけに今向けている。
眼差しは他の誰も映さず俺を見て、その強さと空気を通して肌を刺す殺気に快感にも似たものが込み上げる。
訳の分からない苛立ちに気を散らすよりも、早くこうしたら良かったんだ。
何かが解け切れるように、あれ程頭の中を掻き乱していた苛々も無くなる。
反吐が出るような生温さよりも、身も心も焼け付くような激情が欲しい。
正直、赤だとか青だとか、そんな色は俺の世界には大した差が無い。ただ一つ、鮮やかに映るのはあいつという「色」だけだ。
半ば見せ付けるように、“徴”を掻き毟る。
爪を立てて、引っ掻いて繰り返す。指でなぞるなんて生易しい事はしない。そんなものに意味は無いのだから。
俺だけ見たら良い。他のどうでも良い奴等なんて見る必要は無い。
他の誰にも目を向けずに、他の何にも向けない感情を以って、俺の名を呼んでくれよ。
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137 :
ガンマル(風水街都香港)
2012/12/06(木) 23:48
遺伝詞が震える。
大気の、大地の、あらゆるものが。
それは無機物だけではなく、生きて在るものにすら――俺達も同じだ。
お前の兄貴が、俺の兄貴と一緒にやろうとしている事。それを感じ取って、または呼応して、恐れだってしているだろう。
だが、俺達が抱いているのは「恐怖」を越えた覚悟だ。
香港の空に浮かぶ金白色の月はお前の翼にも似て、けれどもお前が選んだのは天界の事ではなく生まれ育った香港の地と全ての人々だと知っている。
向かい合いに行くものを、酷く大きいものだと思っていた。いや、今も同じようなものだろう。こうも派手な兄弟……兄妹でもある、か。そんな喧嘩はそうそうないんじゃないかと言ったら殴られたが。
崩れていく香港。それはまるで、滅びる世界にも見える。
もしかしたら、過去に、それよりもずっと昔に、同じような事があったのかもしれない。それは香港だけではなく、他の都市や「都市」以外の「何か」か「何処か」でも。
ああ――そうだな、アキラ。だから俺達もやれるさ。
そういう事があったっていうのなら、今こうして在る事は望まない事にはならないって事だ。俺達が今からする事と同じ事を……傷付ける為の刃ではなく、守る為の刃を携えて滅びに向かい合って、果たした奴等が居る。多分、そういう事なんだ。
俺が作った刃を共に携えて、お前は想いを歌に乗せて飛翔する。
また全てが、笑えるようにと。
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136 :
大/鳥/圭/介(薄桜鬼)
2012/12/05(水) 23:55
蝦夷の寒さは、何処よりも厳しい。雪に濡れて少し放っておくだけで、服の裾が畳むと折れるんじゃないかっていう位に凍ってしまう程だ。
そんな厳しい寒さが続く日の事、土方君が率いている部下の皆が一箇所に集まって何かやっているのを見掛ける。そこには、土方君も一緒だ。
中心には、湯気が立った鍋がある。炊き出しだろうか。
結構厳しい性格の土方君だけれど、彼も部下に飲まず食わずで動けとは思っていない。部下を慮る気持ちは、僕達以上かもしれない程だ。食糧が充分にあって士気も上がるなら、と許したのだろう。
鍋を前に、何かを作っているのは島田君だった。近付いて話し掛けてみると、島田君は快く答えてくれた。
>「汁粉を作っているんです。皆で分けて温まろうかと」
へぇ、汁粉か。温かいし、甘いから寒さの厳しい蝦夷にはもって来いだよね。
ちょっと見せて、と鍋を覗いてみると――
……え、何これ糸引いてるよ?水飴じゃなくて、汁粉だよね……?
見るからに甘そう。いや、汁粉は元々甘いものだけど、それ以上に甘ったるそうというか、これ絶対飲んだら胸焼けするというか。
よく見たら、島田君以外の他の皆の顔が引き攣ってる。土方君もちょっと困った顔して引き気味に見ているし……島田君に悪気は無いんだろうけどなぁ……。
そう思っている隙に、どうぞ、にこやかな笑みと共に目の前に突き付けられる汁粉の椀。
え、えーと、えーっと……ど、どうしよう……!
#「あっ、そ、そうだ!折角だし、榎本君にも分けないとね。一緒に飲むから、もう一杯貰って良いかな?」
我ながら良い逃げ口上、もとい言い訳だと思う。
そう言ったら、島田君は快く椀どころか丼かという位の大きな器に汁粉を入れてくれた。……う、匂いだけでもやっぱりちょっと辛い……。
土方君が思い切り疑わしそうに半眼で見てたけど、わざとだってばらさないでね!?
別に全部榎本君に押し付け……あげようって思った訳じゃないから!ほら、自分だけ、とか言って拗ねられると後でまた島田君作りかねないだろうし!
この場から逃げるように去りながら、ほっと胸を撫で下ろす。……あの後、土方君はあの汁粉を飲まずに済んだのかなぁ……?
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135 :
善条剛毅(K/小説版SIDE:BLUE)
2012/12/02(日) 23:56
(小説版SIDE:BLUE内容諸々がっつりネタバレにつき注意)
(回避)>>134
若い者達に委ねたら良い。そう納得を、折り合いを付けた筈だった。
それを許されぬのは、定めか自らの意志、どちらが強いのか。
異能力者達を制圧・鎮静する為でも在る組織だ。危険が伴う以上、「そういう事」がある事は今までからしても充分に分かっている。
知っていても尚、内に残るわだかまりは静かに汚濁の水溜まりとなって足を絡め取る。
恐らくそれは、一つの事柄からだけではなく自らの心の内からの為だ。
……羽張。お前は、自分の後すらも悟っていたのだろうか。
透き通るように、清々しいまでに明朗な自らの主であり親友だった者とは違う。
嘗ての王であり友が曇り一つ無い何処までも澄み渡る空の青だというのなら、この男は何か分からぬものを見えぬ底に孕む深過ぎる海の青だ。同じ色でも、その位置がまるで違う。
剣になれ、とあの男は言った。王の象徴とも言える、頭上に戴いた冠ではなく巨大な剣。
底を見切った時、それはドレスデン石板から王の力を引き出し切った時と同義で、今も関東の大部分を失う程の惨事の元凶となる。
切らねばならぬのか。否、そう思う前に手が動くのかもしれない。自らの意思を離れた、嘗てと同じく天命だったのだ、と。
あの時は自分でも分からぬ内に走った刃。その結果を、誰よりもよく知る。
一方で、自らの意志で握った柄はどうしても抜く事が出来ない。ただ目の前で泰然と佇む存在があるのみだ。
悉くに重なりながらも、決定的に違う何か。それは何だ。
読めない。あまりにも深い底故なのか、混沌とした得体無さ故か。
胸倉を掴んで問おうとしても、それ以上は出来なかったのと同じように。
善とも悪とも判断が付かぬ分からない内は、迷う内は斬る事など出来ない。斬られる事は無い。俺には無理なのだと、あいつと同じ色を戴き頂点に立つ男は告げるように見据える。
言葉が、笑みが重なる。だが、重なりながらも感じる割り切れなさは告げる者の差異か、それとも別の何かか。
判断が曖昧なままなら、自らの身がどうなる事も無い、と知っているのかもしれない。
この男の正義は、「何」であるのか。あいつが残した俺達の正義を守る為にも、見定めなければならない。下すのが、意識を越えた天命だというものだとしても。
行為と結果が自らの望んだものではなくとも――
それでいい、と笑った友が俺に対してのものだったのだから。
(回避)>>134
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134 :
土/方/歳/三(薄桜鬼)
2012/11/27(火) 23:48
巡察帰り、火事の現場に出くわした。
ちょうど屯所に戻る帰り道で、しかも燃え移りやら何やらで遠回りも出来ねえときたから仕方無くその場で立ち往生。別に野次馬なんざしたくねえのに、完全に落ち着くまで火消しの現場を見守る。
……相変わらず、と言って良いのか、火消しの仕事は早えもんだ。それでも時間は直ぐってもんじゃねえが、新/選/組に親切な頭領も居てくれて随分と有難え。周りの巻き添え食らった奴等の対処は少し同情しちまうが。
この時期はこの手のが多いし、組でも付け火やらがあった時の為に対策でも組んどかねえとな。
目の前で赤々と燃え盛る焔。
……思い出すのは、本/庄宿での一件。
誰もかれもが眠れなかった。
火事と喧嘩は何とやら、っつう程に見慣れたもんだが、好きにはなれねえ。
目の前のもんは何処の誰とも知らねえ所だが、どっちにしろ気分は良くねえもんだ。
……結局、屯所に戻るのが遅くなっちまった。早くから藩邸に行かなきゃならねえってのに……とはいえ、恨み云々っつうもんじゃねえしな。さっさと寝ちまうか。
八/百/屋お/七みてえに、火がなけりゃ会えねえ奴は居ねぇしな。
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133 :
伏見猿比古(K)
2012/11/20(火) 23:58
一度付いた痕は中々消えない。襟を捲り上げて、そこに残るものを見る。
鎖骨の辺りにまだ残る「赤」。その色の王の能力に相応しく、炎が形作られている。
嘗て、吠舞羅だった事を示す“徴”だ。
今は違っていても、過去と成り果てても事実には変わりないというように、今も消えない。
普段は服で隠れる場所にあるから、別に何がどうという訳でもないが。
――そうだ。今度また会ったら、あいつに見せてやろうか。
少し煽っただけでも突っ込んで来るから「これ」を見せたら一体どんな顔をするのか、想像するだけで楽しみだ。
つい笑い声が漏れる。また、早くと渇望する。
見せてくれよ、どんな顔をするのか。どんな目をして、俺を見るのか。考えるだけじゃ足りなくなる。
なぁ、美咲?
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132 :
伊佐那社(K)
2012/11/17(土) 23:38
ああ、お弁当美味しかったなぁ。僕、あんなに美味しいのを食べたのは初めてのような気がする。
というか、疑い?が晴れてからも、何かしれっーと普通に学校に馴染んじゃっているんだけど……あれ?用件終わったら僕の所に居る必要無いんじゃ……もしかして、普通にずっと居る心算、なんて。
よく分からないけど、正直ちょっときもい……彼。ずっと追い掛けて来て、いきなり斬ろうとするし助けてくれた、とは言えないかもしれないけど。
ご飯作ってくれて、色々煩いけど色々やってくれて。
うーん、これって何て言うんだっけ……。
そうそう、「押し掛け女房」?
#「……ほう、貴様は余程首と胴を分けたいらしいな」
じょ、冗談だって!?
あ、下は勝手な私信だよ。
>>つらつらな君宛。
遅れちゃったけど、二百達成おめでとう。
君が綴る記帳を見るのは、凄く好きなんだ。
日々が楽しそうで、面白そうで、書き綴る人達と一緒に生き生きとしているっていうか。そしてその中でも「らしさ」が失われなくて。
君が出歩いた、って書いた時は凄く悔しかったりする。見掛けてたら、都合が合ってたら直ぐにでも行ってたのに!ってさ。……実際そうなったら、緊張でまともに話せそうにないだろうけど。あはは……。それでも、ちょっとそうなってみたいかな、なんて。僕の事も書いてくれて有難う。色々書くとこの辺恥ずかしいから、カットするけど……個別の宛は、無精せずにまた別の頁で取って綴ろうかな。
それじゃ、これからも君が綴る言葉を楽しみにしてるよ。
#(改めて、祝辞を此処に)
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131 :
ドロレスと何処ぞのじいさま(Z.O.E Dolores, i/ANUBIS)
2012/10/26(金) 23:57
まぁっ、凄いですねおじさま!見て下さい、皆さんとっても素敵になっていますよ!
すっごく綺麗で羨ましいですよね。私も、おじさまと……なんて、もうっ、恥ずかしいですっ。
きゃーっ、どうしましょう、いっぱいおめかしをしなくちゃ!可愛い服とか、今から考えると迷っちゃいます。
ねぇおじさま、私達も皆さんと一緒におめかししてみたいですよね?
>……。……ワシも所詮、アーマーン計画の部品でしかなかったという事か……。
#(HD版出番カットが解せない)
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