丹恒とピノコニーの豪華なホテルに泊まりに行ったんだ。暫くウチが忙しくて寂しい思いもさせてたし、目一杯二人で過ごそうってことで遊びに行ってすっごく楽しかった！丹恒がウチの為に用意してくれた部屋も、バスルームの花もめちゃ嬉しかったよ。丹恒はいつもウチのこと喜ばせてくれるから、ウチももっと丹恒を喜ばせたいな〜って思ってる。

丹恒が「寂しい」って言ってくれるのが嬉しい。寂しくさせて申し訳ない気持ちもあるんだけど、それだけウチが恋しいってことだよね。それがね、すごく嬉しい。だから一緒に居られるときはウチがあげられるものは全部あげたいんだよね。

ルームサービスのマカロンも美味しかったし、幸せな時間だったよね。また行こうね！

# 今日のなのかメモ
丹恒先生のえっちっていうと満更でもなさそうな顔をする。
それはその言葉の善し悪しではなく、お前が俺にいじわるをしようと揶揄して来るのが可愛いからそういう反応になるだけで決して満更でもない訳では、……。


March 7th

いつも三月が纏っている淡い色合いに慣れきっている。当然、いい意味でだ。外であの色味を見付けると「三月の色だ」と考えてしまうし、何よりお前に最も似合う。いつも俺を真っ直ぐ見つめてくれる感情豊かな瞳。無邪気に跳ねて、甘い香りを振り撒く髪。「三月の色」が、俺は好きだ。

……だからこそあれは不意打ちだった。

恥ずかしくなったので畳んだ。

三月の白い肌に映える、曲線をくっきりと見せつける黒。布地のほとんどが繊細なレースでは下着の役割には適さないであろうことは直ぐに分かる。つまり、魅せる為の装飾。俺に、見せる為の。繊維の隙間から覗き見える肌の色が、遠目で見るとまるで透けているようで…酷く艶美だった。
胸を射抜かれる度、そういえば俺の恋人は射手だったと思い知る。だが、下心までそう的確に狙い抜かれては堪らない。満足して眠りに就いたはずなのに、今はもう既に……物足りない。

正直に言えば、三月の下着姿を脱がす時の楽しみにしているのは事実だ。…しかしこの頃脱がす度に初めて見るものを身に着けている気がする。嬉しいが、一体何着買っているんだ…？

……。三月のカードの決済履歴を確認する必要がありそうだな。
どきってしてくれるかなって選んだんだよね！ねえねえ、ドキドキした？カードの決済履歴は見ちゃだめ〜！
あの時の俺の反応で一目瞭然だっただろう…するに決まっている。疚しいことがなければ見られても問題無いはずだ、俺に叱られるのと、パムに本気で怒られるの、どちらがいい？


Dan Heng

僕の「好き」なんて本当にちっぽけで、あってもなくても誰も困らないようなものなんですよ。だから伝えられたらそれだけで御の字、報われたいなんて思っちゃいませんって。……それなのに、期待する日がいつか来るんですかねぇ…あーあ、来て欲しいような、欲しくないような…。


ねえ、副課長。
苺大福を頬張る時も、真剣に書類と向き合っている時も、僕の下手なモノマネで笑ってくれた時も、僕にご褒美を断られてしょんぼりした時も、目を閉じている時も、最後…何かに気付いて、それを言葉にしようとしてくれた時も。

ずっと、ずーーっと、可愛かったですよ。月城さん。

「また明日、待ってますから」…なんて。僕を病欠させない為の打算じゃないんですか？そうであって欲しいなあ。じゃないと休み辛くてかないませんよ、本当に。
お弁当の約束もありますしね。そういえば苺大福ですが蒼角がとても喜んでいました。ありがとうございます。…可愛いは、その、あまり慣れないのでもう少し控えていただけると有り難いのですが。でもそうですね、あなたが“期待していい”と思ってくれる日を楽しみにしています。


HARUMASA

あのねぇ、副課長？言っておきますけど、僕は副課長の体のどこが大きくてどこが小さかろうと関係ありませんから。そんじょそこらの有象無象の男と一緒くたにしないで下さいよ。
そもそも僕が惚れてるのは副課長の真っ直ぐなところとか、それでいてちょっと抜けてるところとか、あんぱんを世界一美味しそうに食べている顔とか、機嫌が良い時はヒールの足音だって軽やかなくらい分かり易いところとか、あとはそうだなぁ、本当はちょっと足癖が悪いところとか、僕に眼鏡を外されるだけで少女漫画のヒロインみたいな反応するところであって───待った。待った待った！ちょっと喋り過ぎたから今のナシ。

まあ………身体のパーツで言っても好きなところはありますけど、それはまだ秘密ってことで。それで？僕とはいつデートしてくれるんですか、月城さん。デートする為に何が一番必要か、賢い副課長なら分かりますよね？
そう！休暇ですよ、休暇！
最後の一文が目的ではないですよね…？デートの為の休暇申請が通るわけがないのは浅羽隊員がよく御存じではないのですか。規定により休暇が認められるのは──なんて、そんな話を聞きたいわけではないですよね。雅と蒼角にまで協力を仰いで、そんなに私とデートがしたかった浅羽隊員の努力に免じて、今抱えている案件が終われば何処か出掛けてみるのもいいですね。温かいものを食べに行くのもいいかもしれません。蒼角にずるいと言われてしまいそうなので、あの子のことはどなたかにお願いするとして、……デートのエスコートはお任せしますね。


HARUMASA

# アドベントカレンダーのはなし

姫子から貰ったリップはウチが寝てる間に丹恒が塗ってくれることになって、昨日は可愛いシールが詰まってた！油の匂いもそろそろ大丈夫になった気がするし、いつも丹恒とかみんなが色々詰めてくれてて嬉しい。ウチからのプレゼントもまた仕込まないと、何にしようかなー。丹恒の好きなものいっぱい詰めたいんだけど、小さいものってなると難しい。何を詰め込もうかな、ねえねえ、丹恒。丹恒は何が欲しい？ウチにだけこっそり教えて！

…三日連続で塗り損ねていることを白状しておく。お前の寝顔を見たら安心してそのまま眠りに落ちてしまって、つい。姫子さん、分かっていて贈っている気がしなくもないんだが。
11日の箱に三月が入れてくれていたブックマーカー、洒落ていて尚且つ俺と三月らしくてとても気に入っている。流石、「可愛いもの」を探すのが上手いな。読み掛けの本はいつも折ったり伏せたりしてしまうから、これからはこれを活用しよう。ありがとう、三月。


March 7th