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┗130.BLUE LAGOON(13-17/32)

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17 :弦月
2024/08/01(木) 16:53

昔、アラミゴ人の友達が居たんだよね。

……いや、『居た』だと死んじゃったみたいだな。しばらく音信不通で生きてるか死んでるかも分かんないから、この言い方が正しいかなって。俺たちって今も友達?

俺は世の色んな音楽が好きだよ。吟遊詩人が爪弾く戦歌も、プリンセスデーに歌姫が披露する唄も、海賊たちが足踏みして口遊むリズムも。音楽は俺の人生を豊かにする。

でね、アラミゴの国歌はその友達が教えてくれたんだ。知ってる?「壊神の拳が届く場所」っていう曲なんだよ。ほら、彼らの守護神は壊神ラールガーだから。
アラミゴがガレマール帝国によって支配されてからは属州歌として題名も歌詞も変えられてしまったんだけど、アラミゴ奪還後に友達が「俺はほぼリトルアラミゴで育ったからアラミゴの地自体にすごく思い入れがあるわけじゃないけど、それでも堂々と母国の歌を歌えるってのは良いね」って言ったとき何だかじーんと来ちゃってさ。今でもあの曲を耳にする度友達の屈託のない笑顔を思い出すんだ。

今どこで何してんのかなぁ、死んでないと良いんだけど。


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16 :翠縹
2024/07/31(水) 12:40

新しい装備を討伐の報酬で貰ったので袖を通してみたが、どうにも違和感があって落ち着かなかった。
自分には似合わない色なのか、そもそもこういうデザインが似合わないのか……これを着ていたらやはり変なのか……もう全てが分からなくなって、こういう時こそ彼に意見を求めるべきだろうと見せに行ってみた。

「服に着られてる感がややあるのは何なんだろうな……」

……本当にそう思う。
正直に言えば自分は服は機能性に問題がなければデザインは何だっていい思うタイプだった。故郷ではいつも割とシンプルな格好で過ごしていた。それくらいに無頓着な自分でも違和感を覚えたのだから、あれは些か背伸びし過ぎた装備だった……のだろうか……。

機能性に問題がなければ、という思考なのは今も少しあるが彼と会うことがあるならば少し見た目も意識したい……お洒落は難しいものだな……


パキっとした赤が似合わないのかな……でも最近の君はお洒落だよ。……ふうん、それ俺のためなんだ。

隣に立っても恥ずかしくない見た目ではいたいし、あわよくば格好良いと思われたいからな。


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15 :翠縹
2024/07/29(月) 13:14

少し前に引き受けた夜間に行われる討伐任務の集合場所がリムサ・ロミンサのエーテライト前で、早く着き過ぎてしまい少し手持ち無沙汰になってしまったのだが、ふと空を見上げると綺麗な星空に弦月が浮かんでいた。それだけでやる気が出てしまう自分も中々に単純な性格をしていると思ったが、実際に弦月の夜は満月や新月の日に比べて狩りがし易い。その日の討伐任務は程よい月明かりがあったお陰でスムーズにことが進み、誰一人怪我をすることなく無事に成功した。それなりに稼げたからまた彼を飲みに誘おうと思う。勿論、ちゃんと貯えてもいるからな。

そして昨日、討伐任務から戻ってきたが疲れから直ぐには動けず少しぼーっとしながらエーテライト前で休憩していたのだが、気が付いたら目の前に彼が立っていた。一瞬にして疲れが吹き飛んだ。相変わらず彼はお洒落で、綺麗で、格好良くて、仕草が可愛い。俺は彼に骨抜きなんだとつくづく思う。思わず抱き締めてしまったが、討伐直後だったな……と今少し後悔している。そこまで汚れていなかったと信じたい。


随分格好良い人だなと思ったら君だったんだよね。……本当だよ?

あと三着ほど同じ装備を用意しておくか……


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14 :弦月
2024/07/25(木) 15:30

俺の行きつけのクラブに彼のこと連れてったんだ。何を着て行けばいいか迷ってたから何着か服を買ってあげた。うん、我ながら良いセンスしてたかも。彼素材良いから多少カジュアルでも似合うんじゃない?って思ってた。

「手拍子して」って言ったら本当にしてくれたから大喜びしちゃった、今度行った時は踊り方教えてあげんね。あと俺の脇と背中見すぎ。


あれは見てしまうだろう……

ムッツリ!


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13 :翠縹
2024/07/24(水) 21:35

帰る場所があるくせに、それを捨てた。この選択を取ったこと自体が世間知らずな気もしている。

黒衣森の奥深くにひっそりと存在する、何代も前から他種族との関わりを絶ってきた村が自分の故郷だ。
都会を知った今は村の生活は随分と質素だったのだと理解したが、自給自足で全てを賄っている村の秩序はしっかりと保たれていたし、村の人たちはきっと今も幸せに暮らしている。飢えの心配もなく、争いとは無縁に安心して暮らせる穏やかな村だ。近くには青く透き通るような綺麗な湖があって、その畔で本を読むのがとても好きだった。

自分も不自由もなくこの歳まで育ったのだからとても恵まれていたと思うし、幸せに暮らしていたことだって確かだ。思い出も多い。だが、広い世界を知ってしまった自分はもう、あの狭い世界では生きていけないと思う。

冒険者として村を出ること伝えた時、父はこちらの顔を見ることもなく二度と故郷に戻らないことを誓わせた。母は俯いて何も言わなかった。兄は困った様に笑って「元気でやるんだよ」と言って強く抱き締めてくれた。その日の夜中に村を発ってしまったから、それが家族との最後だった。

代々続くあの閉鎖的な村で、外に興味を持ってしまうことは脅威だったのだと思う。子供の頃に何かと可愛がってくれた人がある日突然村から姿を消したことがあったが、今考えればあの人も自分と同じだったんだろうな。子供の頃は作り話だと思っていたが、あの人がこっそりと聞かせてくれたのはアウラ族の御伽噺だったから。


彼に家族へ手紙を書いたらと言われたことがあるが、何を書けばいいのか、そもそも手紙を書くべきなのか、今も分からないままだ。……後悔してからでは遅いのはわかっているのだがな。


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