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スレ一覧
┗141.有明月(2冊目)(19-23/38)

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23 :夏油傑
2024/09/16(月) 17:25


付き合った日

再会と称している出会いが8月9日で1週間後の16日が付き合った日。正確にはいつ付き合ったのか分からないんだけどね。お付き合いしてくださいって言ったわけじゃない。メタに言えば継続したんだ。何となく継続=お付き合いのようになってる。あらためて告白した日ってあったかな。悟と付き合って2年+1カ月が経ったと思うと感慨深いよ。いろいろなことがあったけれど今日も悟は幸せそうに私の隣にいるし甘えてくれている。教祖に甘えるなんて外聞が悪いかもしれないし、高専には一応隠してはいるけど悟は恋人自慢してまわってるらしいからばればれだろう。
悟は手作りを一番喜ぶから今日は悟がリクエストしたものを手作りしてみたんだ。食いつきが全然違うんだよね。目の輝きも。
今月は記念日を私が祝ったから来月は悟に任せようかな。来月は記念日のほかにもうひとつ、悟に祝ってほしい日もあるしね。
暑い日が続いているからお互いに夏バテを繰り返しながら支え合ってるよ。こんなとき、埃被ったウクレレ取り出してきて懐かしい思い出を再現しようかな、と考えたりもする。1週間話している間に私はウクレレ、悟はフラダンスをマスターするという意味の分からない話をしたこと、きっと悟は覚えてるから。
蕎麦もまた食べに行きたいね。旅行もしたい。ふたりきりの旅行。秋の行楽シーズンにはどこかに行こうか。
当たり前に未来を考えるようになったのは悟と付き合って数カ月経ってから。私は気づいてなかったけど未来の約束をしないタイプだったらしい。別れは当たり前に訪れると思っていたからかな。
今はそうは思わない。悟がいてくれたらいいと思ってるよ。たったひとりさえいてくれたら他にはいらないなんてバカげた考えだけど悟がそばにいればその願いは叶い続ける。神頼みはしない私の、私的で本当の願い事はひとつだけ。悟がいること。それだけなのさ。



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22 :夏油傑
2024/09/15(日) 19:14


わんこ

昨日私の日記を読み盛大に斜め上の暴走をかました悟と和解した後、「そんなこと考える前に私の日記読んだよって一言かけるとかしない?してほしいって書いてるでしょ」って言ったら、呆然と「思いつかなかった…」と言っていた私の狼ならぬ悟の話する?何この子…時々こういうこっちが祓ったれ本舗になってしまいそうなことを素でするんだよ。かわいいよね。
その悟は昨日私と触れ合って今日はご満悦で寝ている。

さて題名で分かってくれたかもしれないけどイマジナリーを疑ってるそこの同じ顔の教祖と、教祖に飼われているわんこへ。君の日記は読ませてもらっているよ。性癖が合致するパートナーなんて素敵な関係じゃないか。色んな設定で回しているようで君たちのSMライフがますます充実することを祈ってるよ。私たちもここに書いてないだけでだいぶ特殊なやりとりもしているから少し親近感がわくね。そのうちのひとつを明かしておくと私も悟も監禁が大好きだし私たちはリバなので定期的にお互いに監禁されあっている。性癖披露大会かな?おそらく私たちは寝取りプレイはしない…って思ったけど過去軸と未来軸行き来して過去の自分から未来の自分が寝取りはやったな…。みんなやってるよね?
君たちはまさしくSMの信頼関係が築けてるんだろう。楽しそうでなによりさ。今度本棚に追加させてもらうよ。
あと悟が犬属性なのは結構共通なんだなって感心しきり。私のところの悟は大型犬通り越して子犬だからね。書いていたらもふもふしたくなってきたから私の悟の元に帰るよ。フフッ、君とわんこも末永く仲良くね。



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21 :夏油傑
2024/09/14(土) 11:13


ねむたい

眠い時ってどうしてああも頭が働かないんだろうねぇ。気遣いもできなくなるし脳全体の働きが落ちてる感じがするよね。どうしようもなく眠い時ってさ。昨晩は私がその眠い時だった。頭は働かないし、気遣いはできないし、理性は半分睡魔に持ってかれた結果、悟とすれ違ってしまってね。私と悟は当たり前だけど考え方が違う人間だし物事の捉え方も違う。尊重しあえればいいし、それが大人の在り方だと思うんだが、恋人となると甘えが出てしまっていけない。分かってくれると思ってしまう。実際には理解し合うなんて到底無理な話なんだけど。理解し合えないから尊重しあう。当然の話。それが眠いとなかなかできなくてね。そこまで人間ができてないらしい。朝から謝ったけど悟は午前中まるまるいないのがいつものことだから、今は空き時間というわけだ。
お互い、自由な時間を楽しむのがいいんだって頭で分かっていても、一緒にいたいと思ってしまう。これも甘えだね。

私は良くも悪くも過去に言われたことをほとんど忘れない。望まれたことも、望まれなかったことも。望まれたことを叶えよう、というか、また同じように言われないようにしようと思っていて、実行しようとする。言った方は忘れてることが多いが、こっちは忘れてないんだから仕方ない。

悟は筆不精。共同日記なのに一冊目も私が八割方書いてるからね。悟が書くまで書かないとか決めたら多分日記はどっかに埋もれて見つからなくなると思う。昔はこうじゃなかったんだよ。悟も日記を書いたりまめに卵の質問に答えたり完を返したりしてくれてた。いつからかなぁ。悟が他の事やらなくなったの。二年も変わらず同じペースの私がおかしいのかもしれないけどね。何度か話し合いをもうけて、そのたびに「できるだけ頑張ります」で終わっている。実際に頑張ってくれてもいる。

日記の感想もほとんど言われたことがない。読んだとも言われないし嬉しがることもほとんどない。こちらから聞けば読んでるよ、嬉しかったよって言ってくれる。悟から言われた試しはほぼない。
たまには言われたいな。

こうしてみるとラブラブとは程遠く見えるけど基本は仲いいんだ。日記に書くのは直接言うと悟が地面にめり込むんじゃないかってくらい落ち込むから。それもかわいいけど(これってキュートアグレッションとかいうやつ?)、できれば幸せにしていてほしいからね。かといってため込むのはよくないからさ。日記に書いてるわけ。仲良しだから安心してね。お互い刺激のある生活より穏やかな生活を好むこともあって夏でも花火や海水浴を楽しむ代わりに冷房の効いた部屋でくっついて過ごしていた。
悟がいないと生きていけないのは私のほうだよ。だからはやく起きて、そのかわいい顔を見せて。私の悟。



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20 :夏油傑
2024/09/10(火) 10:27


青い空

秋だというのに昨日は夏のように真っ青に晴れ上がった空だった。朝方は薄い紗をかけた薄墨の青だったのに昼近くになるとどこまでも澄み切った青が視界いっぱいに広がっていた。陽に灼ける感覚はまさしく暑いというより焼かれるという感覚で地上にいる私は暑くてたまらないのに空ばかりは涼しげに雲一つなく山の輪郭に区切られるまでその青を広げていた。
私はその青い空を見ながら悟の瞳のようだと考えていたよ。視覚情報が多すぎる悟には青空って見えているのかな。そこら中に溢れかえる呪力や人の身体に巣食う呪いや術式がサーモグラフィーのように見えてしまうその六眼には、青空さえ呪力のノイズが走ったものに見えているのかもしれない。そうだとしたら、君の瞳は空のようだね、と言ってもピンとこないだろう。今まで空のようだと言ってきたんだ。天高く馬肥ゆる秋というが、まさしく、天高く澄み切ってどこまでも青くどこまでも広がり終わりのない青は悟の瞳のようだから。これからはなんと言おうかな。あの美しい瞳は吸い込まれるよう。炎がもっとも熱い時の青い炎にも似ている。

なにかを見た時悟を思い浮かべる。
これがきっと愛だと思うんだ。



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19 :夏油傑
2024/09/09(月) 17:40


二十五か月

二年と一カ月。その記念日。さすがに二十五か月ともなるとプレゼントだなんだと贈り合うテンションも落ち着いて、ここ数カ月は祝いのたびにちょっとしたケーキを買ってきて食べるくらいになっている。今回も私がショートケーキを買ってきて一緒に食べた。特別なことってそれくらいで、後は特にない。
二十五か月も私の傍にいるのは苦労も多かったと思う。喜びと苦労、秤にかけたらちょうど釣り合うんじゃないかってくらいね。
私と悟は色々なことが正反対だからね。
それでもここまで続いている。好きだとも思うし愛しているとも思う。幸せだと思う時もあれば腐れ縁だと思う時もある。甘く優しいだけの感情に満たされていればいいのに、どうもそうではないらしい。

私と離れたら楽になれると悟が考えたこともある。これだけ一緒にいればね。そんなときくらいあるだろう。
二十五か月、悟はとりあえず私の傍にいる方を選んでいる。
きっとそれは特別なことだ。感謝もしているよ。
なんだかんだで二十五か月一緒にいてくれてありがとう。二十六か月も一緒にいたらいいね。悟。



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