ご利用前に必ずINFOをご一読ください。
※色見本  ◇WHITE ◇WHITE2 ◆BLACK
スレ一覧
┗21.glyph.(31-35/69)

|||1-|||
35 :獅/子/神/敬/一/(J/B)
2024/09/18(水) 22:32

いつか誰かの

先生が昔の恋人の話をたまに聞きたがる。別に話すのは良いがそう楽しくもねぇよ。オレは昔は調子乗ってたと思うし、誠実な付き合いなんてできてたのかどうか。ガキだったな……って、今もそうかもしれねぇけどさ、振り返ると恥ずかしいくらいのときもある。でも、それ含めてオレだった、とは思うけど。

それでもガキはガキなりに、真面目に一生懸命誰かを思ってたこともあって、だけど全然相手にされてなかったんだな、ってのを今更思い知ってる。昔もらった手紙がでてきたんだよ。別れるときにわざわざ押し付けられた手紙を捨てられなくて当時の手帳に挟めてたらしい。部屋の片付けしてたら見つけて、読んでしょっぱい顔した。向こうも年下の男たぶらかしといてよくこんなこといえたな、みてぇなこと手紙に綴ってやがる。ムカついたけどいい女だったんだよな……おっぱいデカくて。
意外、って言われるけどオレは結構振られる方。いや、意外でもねぇか?見てくれによってきたら案外大した男じゃなかった、ってなってんのかね。クソが。先生はどうなんだ?一目惚れだ、なんて言ってたけど、中身がこんなでがっかりしたか?

まーでも、もう今更遅ぇから。がっかりしてても返品受け付けてねぇから。諦めて大事にしてくれ。


[削除][編集]

34 :村/雨/礼/二(J/B)
2024/09/14(土) 16:48

愛ある人

先日……といっても少し前だが、仕事を肩代わりしてもらった礼として同僚の休日勤務を代わることになった。向こうは気にするなというがそれでは私の気が収まらない。基本的に借りは作りたくない性質だ。面倒な処置もあるし…と食い下がられたが、私にもできます、と答えたら苦笑いしていた。村雨先生はうまいからね、と。少し年上の彼の数倍は人の腹を開いたり閉じたりしているから、それはそうなのだろうと思う。それじゃあ明日はこれを、と患者一覧を受け取った。病名や簡潔な治療状況、必要な処置のメモが生真面目な字で書かれている。患者と病棟にも一言言っておくから、とも言っていた。彼は手技こそやや不器用ではあるが、それを補って余りある気遣いと人柄の良さを評されている外科医だ。病棟の看護師からの信頼も厚い。そういう一面は素直に尊敬する。彼のような医者がいれば、助かる患者も多いだろう。彼のような人間が、報われる世の中であればいいと思う。

病棟に顔を出すと、看護師たちの一瞬の緊張が見て取れた。……ああ、彼が顔を出すと思っていたところに私が来たので驚いたのか。私は基本的に、当番の時と呼び出しがなければ顔を出さないので。彼とは違い私は基本的ににこやかに接することができないしするつもりもないので、看護師たちからは敬遠されていると思う。やるべき仕事はこなしているのだから変に愛想を振りまく必要はないと思うのだが。…まあそれはいい。さっさと仕事を済まそう。係長は私が来ることを知っていたらしくすぐによってきて夜中の申し送りをしてくる。今日の処置は先生がするって聞いてますけど、村雨先生でも当番代わってあげるとかいう優しさ持ってるんですね。失礼極まりないとは思うが……私も割と同感なので反論し難い。

今日は、件の外科医の娘の誕生日らしい。
病棟で看護師と談笑しているのがたまたま耳に入った。同じフロアにいれば話声くらいはすぐ聞こえてくるもので、そういえば数年前に出産祝いを渡したのは今頃だったような、そうでもないような。いつも柔和な表情をさらに緩めてスマートフォンの中の愛娘を看護師に見せていた。かわいくて仕方ない、という表情は兄もよくするので見慣れていた。だから代ろうと思ったかといわれると、正直そうでもない。前々からどこかで借りを返そうと思っていた。こんな日に返してしまえばきっと彼は余計に恩に感じてしまうだろうとも思ったが……いつだったか兄が話していたことを思い出したのだ。仕事の代わりをできる人はいくらでもいても、父親の代わりをできる人間はいないのだと。だから兄は身体を壊してでもなんとか時間を作り出し、忙しさを言い訳とせずに家族との時間を大事にしていた。だとすれば、彼の仕事を肩代わりできる人間がそうすべきだと思った。彼は、彼の娘にとっては誰にも代えがたい大切な父親であるのだから。

いくつか処置をこなし、患者のもとを回り、不足の薬と追加の指示を出して当番を終える。このまま呼び出しがなければいいが、こればかりはわからない。夕飯は恋人ととる予定にしている。食事中呼び出されないことを祈るばかりだ。


[削除][編集]

33 :獅/子/神/敬/一/(J/B)
2024/09/12(木) 00:44

まるごと全部

書き出したときと着地点って必ずズレるんだよな。こんな話しにきたんじゃなかったんだが、何話したかったか忘れたわ。また書く。

日記を更新すると先生の機嫌がいいから好き勝手書いたけど、さすがに好き勝手しすぎた気もする。まぁいいか……先生がかわいいのは事実だし。これは概ね恋人の欲目だって自覚はある。オレは凡そ、先生のすべてにメロメロだよ。

今日は早く帰れたと話してたけどそれから連絡帰ってこねぇしたぶん寝てるな。アイツしっかりしてるようで眠い時の寝汚さスゲーから、たぶんその辺の床で寝てるかも。ちゃんとベッドで寝てるといいけど。


[削除][編集]

32 :獅/子/神/敬/一/(J/B)
2024/09/12(木) 00:27

好きなものをすきなだけ 2

arrow_back 前へ

そうやってしばらく経ったある日、オレんちで適当に映画でも見るかって話になって、なんとなく面白そうなタイトルにつられて見始めたら恋愛もので、まあまあ濃厚なラブシーンもあるヤツで……まぁその、雰囲気が良くなって、ちょっとちゅーして、そのままソファーに押し倒してみた。先生はちょっとびっくりしてたけど、大人しくしてた。そのまま触れても抵抗してこなかったから、反応を見ながら少しずつ触った。あちこちくまなく、できるだけゆっくり。肌と肌の触れ合う熱が心地よくて、とにかく興奮した。先生も同じように興奮してくれているのがわかって、スゲー嬉しかった……まーもちろんその日のうちにどうにかなると思ってたわけじゃねぇんだけど、

>もう少し待ってくれ
>あなたのが……想像以上だったので
>拡張にもう少しかかりそうだ

……って言われた時の衝撃な。いや待て待て、拡張ってなに?想像以上ってなに?なんの話だ!?

焦って問い詰めたらどうやら付き合うと決めたあたりから自分で拡張してたんだと。いや、待て。え、なんで?そういうのはちゃんと相談しろ。いや待てよ……え?あんな涼しい顔してベタベタイチャイチャしたがるオレを片手でいなしてたのに?その裏で自分でケツの穴に玩具突っ込んで日々開発に勤しんでたワケ…?こうやって日記に書くとオレのマヌケ具合甚だしいな。

まあそんなこんなでそれからほどなくして初夜を迎えることになるわけだけど……すごかった。もう、ものすごかった。日記書くのちょっとめんどくさくなってきたから一言で済ませるけど、とにかく最高だった。
自分で拡張してるときはほぼ作業だったし大して気持ちよくなかった、みてぇなこと言ってたし、後ろで快感得るのは慣れだって言うしな~とか思ってたけど全然そんな心配はいらなかった。先生には才能がありすぎると思う。アイツ、元がめちゃくちゃ五感の感度がいいから、快感を拾うのもうまいんだと思う。たぶん興奮してくるとそういうやつのチャネルがぶっ壊れるんだろうな、なんか感度がめちゃくちゃになっててかわいかった。あんまり書くと怒られそうだからこのあたりで。

あんだけオレにベタベタして楽しいのかとか言ってたけど、今はどっちかっつうと先生のほうがものすごいと思う。淡泊っつってたのはなんかの間違いだったのか?ってくらい。いつもオレがちょっとタンマ、って止めてる。じゃねぇとたぶん途中で脱水起こしたりぶっ倒れたりするかも、ってくらい。もうとにかくすごい。かわいい。ずっと欲しがって強請ってくる。最高にかわいいから、オレとしては大歓迎だけど。

そういや食事の仕方や好みがセックスのそれと共通するっていう俗説あったな、と思い出したけどオメー……はは!ビンゴじゃねぇか。最高だな。


[削除][編集]

31 :獅/子/神/敬/一/(J/B)
2024/09/12(木) 00:17

好きなものを好きなだけ 1

長いって言われたから分割しとく


付き合いはじめの頃、先生に、

>私は性的なことには淡泊なのであなたを楽しませられるかわからない

的なことを言われてた。それを言われたときオレは大概なマヌケ面を晒した自覚がある。だってそうだろう?まさか先生からそんなこと言われるとは。見るからにそういうのとは無縁な男から急にそんなことを言われれば誰だって驚く。今までに聞いた感じ先生にはこれまで恋人らしい恋人はいなかったっぽくて、いつものメンバーで集まって悪ノリで猥談してたときもほとんど乗ってこなかった。……つうかもう、そういう知識あるか疑わしいくらいだった。オナったりはするらしいってことまではわかったが(叶が言葉巧みに誘導尋問してたのを横でドキドキしながら聞いてた。案の定顔が煩いと怒られた)、それもほぼ義務的なものだと聞いてなんとなく納得した。先生はそういうヤツなんだろうと。
その先生がオレの恋人になることを受け入れてくれただけでなく、性的な関係も視野に入れて付き合おうとしてくれていたとは。一緒に過ごしたりくっついたりする権利を手に入れたとは思ってたが、プラトニックな関係になるんだろうと思っていた。キスはしてぇと思ってたけど、その先のことは考えてなかったオレはあっけにとられて、それを見て先生がマヌケめ、と言いながら笑っていたのを妙に覚えている。

付き合ってしばらくは特に、オレは浮かれていた。かなり自覚があったが、かまわず浮かれてやった。先生は特別いつもと変わりねぇからオレからガンガンいかねーとこの関係はちっとも変わらないと気付いたからだ。暇さえあれば先生の送迎をしたり、食事に誘ったり、自宅に招いたり、ドライブしたり、買い物したり……とにかく、必要以上に会いに行った。オレは正直、毎日でも会いたかった。相手も忙しいのはわかってるし、疲れているときはあまり人と会いたくないというのは知ってたけど、オレはその例外になりたかった。とにかく会ってはできるだけベタベタしてやった。ベタベタくっつけばくっつくだけ、プラトニックな関係は無理だなと思った。正直かなり切羽詰まって、急に車の中でひっ捕まえてベロチューしたこともある。流石に怒られたけど、人目が気になるだけでチューはしてよかったらしい。かわいすぎるだろう。もうこの頃にはどうやって先生に乗り気になってもらうか、そればっか考えてたような気がする。そんなオレに先生は決まって、

>あなた……そんなにベタベタして楽しいのか
>何が楽しくて毎日私に会おうとする?理解に苦しむな
>あなたは本当に物好きだな

と、かなり苦言を呈していた。それでもオレの健気さが功を奏したのかなんなのか、会いたいといえば断られることはなかった。それはたぶん、先生なりの優しさみたいなモンだったんだろう。

arrow_forward 次へ


[削除][編集]

|||1-|||
[戻る][設定][Admin]
WHOCARES.JP