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※色見本  ◇WHITE ◇WHITE2 ◆BLACK
スレ一覧
┗284.酔い花かしずく(4-8/18)

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8 :__
2024/11/13(水) 09:19

[雛形]

>探偵


>京極堂




(随時編集予定)

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7 :榎木津礼二郎
2024/11/12(火) 19:47

 何かそれらしくなる表題は無いものかも持ち掛けたら幾つかの案を並べてくれたので、その中で僕が一番好きだと思ったものを選んだ。そして早急に飾ってみた。うん。いいな。
 曲がっていた臍が元に戻ったのか単語の意味を饒舌に説明してはくれたが、相変わらず薀蓄が長い。要約して書こうにも長い!長すぎるぞ!一先ずは僕の胸に留めておくとする。

 もしかしたら本人直々に認めてくれる日が来るかもしれない。期待を込めて書き残しておこう。表題の件もだが、なんとか体となんとか体の話も改めてここに書き出してくれると僕が喜ぶぞ!わはは!頭を抱えている姿が目に浮かぶな!

>本当に留めているのかも怪しいな。あんたが眠っている隙に少し加筆しておきますがね、僕はあんたの後ろに名前を連ねるだなんて御免被るよ。そもそもあんたの持ち物に想いの丈を綴れる立場でもない。こうして添削するくらいが丁度良いんだ。それ専用のペンを用意してくれるんでしょう? 手間は少ない方が有難い。それから僕は何もプリンが食べたかったわけではないから誤解を招く書き方はやめなさい。

>起きたら何か書き足されてて驚いた!!お互いの色を選ぶ時間は中々面白かったが、色をひとつ選ぶ時でさえあまりに長々喋るものだから船を漕いだぞ。京極お前、わざとやっていないか?



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6 :榎木津礼二郎
2024/11/12(火) 17:00

 昨夜は久方振りに木場修と酒を飲んだ!記憶はない!
 今朝から寅吉がやれ何が壊れただやれ片付けがどうだと何度も何度も溜息を漏らしているせいで部屋の中が陰気だ。こんな日は日向ぼっこをしながらあの縁側で昼寝をするに尽きる!
 そう思い立ったものの、坂を登る途中でさも河豚のように頬を膨らませた敦っちゃんと鉢合わせた。何やらぷりぷりとしていたのでぷりんあらも~どを御馳走したら帰る頃にはいつもの溌剌とした笑顔だったよ。

 日が暮れる前に上がり込んだ座敷で現在に至るまでの話をして以降、目に見えて中禅寺の機嫌が悪い。それはもう頗るに悪い。兄妹揃ってぷりぷりだ。そして残念な事に凶相を携えた兄の方は河豚のようにはならない。肉が薄いせいだろう。つまらん。
 お前もぷりんを食べたかったのかと訊いたら、眉間の皺が更に増えた。これは面白い。食べたいのなら食べたいと素直に言えばいいだろうに、本当にこの男は飽きない。
 明日にでも銀座辺りの喫茶店へ連れて行ってやろう。年中無休で塞ぎ込んでいる猿も誘ってやれば喜ぶだろうか。
 ──ああ、また溜息だ。聞く耳を持とうともしない僕に呆れたらしいが、不思議と陰気な気持ちにはならない。同じ溜息なのに寧ろどこか満たされている心地だ。理由は知らない。僕は寝る。

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5 :榎木津礼二郎
2024/11/09(土) 03:57

 ふいに目が覚めた。虚ろな網膜に映ったのは、投げ出してある自分の手と黒色。静まり返った空気の中、鼓膜を揺らす穏やかな呼吸音と微かな寝息。鼻腔を擽った伽羅の匂い──。

 ああ、居るなあ。
 漠然と──そう思った。

 眠っている間に解けてしまった抱擁を優しく元通りにすれば、緩やかな鼓動が身体の内側に響く。途端に全身の力が抜けていくような安心感に包まれる。不安に思う事など何も無い筈なのに。

 殆んど音にもならない声で名前を呼んでみると、微睡みを感じさせるのんびりとした手付きで、然も子供をあやすように背中を撫でられた。どうやら起こしてしまったらしい。
 詫びのつもりで前髪に口づけを落としたら、俯いたまま微かに笑った気配がした。なんだか妙に泣きそうだった。

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4 :榎木津礼二郎
2024/11/08(金) 03:36

 華奢な手首、薄い皮膚に浮かぶ骨と静脈の陰影──。
 昔からずっと、お前を象るどれもこれもを気に入っている。

 目は口ほどに物を言うらしいが、この男に限っては黒目よりも節張った手の方が幾分素直だ。相変わらずの仏頂面でも、文字を追って頁を捲る際には愉悦が混じり、膝の上で眠る飼い猫の頭を撫でる際には仄かな慈愛を感じさせる。
 そして、躊躇いがちに僕の髪を梳く時は、決して言葉にしてはならないと己で戒めているのだろう願いが滲む──。
 当人には自覚もない。無論断言出来る。あれは己の事となれば途端に不器用を極めるお人好しだ。敢えて情を含ませる真似などしないのだ。否──出来ない、が正しいのだろう。
 だからこそ、心の所在が分からなくなりそうな時にはこうして手を見る。何かしら読み取ったとしても言及はしない。軽口序に指摘しようものなら金輪際垣間見える感情さえも隠されてしまう事が明白なだけに、今までも口に出した事はない。

 とは云え、そうも分かりやすく照れ臭そうにされては僕だって大人しくしていられないぞ。──たった一言。たかが四つの音で明らかに落ち着きがなくなった右手をいっそ握っておこうとしたが、案の定強めに叩かれてしまった。
 こうも可愛くないのに、一体全体どうしてこんなにも可愛くて仕方がないのか。恋とは摩訶摩訶不思議なものだなあ。

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