レミニセンス

綴一覧
┗2429.レミニセンス(166-170/174)

166 :市丸ギン
2013/12/08（日）22:52:53

ボクは蛇や
肌は冷やい
情は無い
舌先で獲物捜して這い回って
気に入った奴をまる呑みにする
そういう生き物や

…嘘はない。そうやろ、神鎗。

お前はボクやない。ボクもお前とは違う。
せやけど、お前はボクの斬魄刀や。
お前がおったから護れたもんがある。
お前がおったから選べた道があるんや。

いつか吐いた嘘。
音より早う伸びる刃は、きっとボクの願いやった。声が聞こえるより早くに駆け付けたい・なんて…餓鬼みたいな願い事やけど。
ボクは、お前が叶えてくれたと思うとるよ。
お前がボクの斬魄刀で良かった。

…せやけど、なァ。あの子はボクを子狐やて言うんや。カワイイ・て笑う。
あの子が言うんやったらそうなんや、きっと。
ほんなら、もしかしたらお前も。でかい大蛇に化けただけの子狐なんかも解らんぞ。
今度、あの子に撫でて貰うとええよ。尻尾でも出したら大喜びやで。

……なァんて。
久々の対話に惚気てみたら、呆れたカオして舌出しよった。

こら。寝んな。神鎗起きろ、あの子が帰るまで暇やねん。話し相手くらい付き合えや。

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167 :市丸ギン
2014/01/19（日）21:46:07

…お預けなんせんといたら良かった。

キミの体温がまだ消えん。

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もっと・なん言われてもうたら止まらん。
激しい、言われても加減が出来ひん。

余裕なん、いつもキミに根こそぎ奪われとる。

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168 :市丸ギン
2014/02/27（木）01:03:50

キミの夜が優しいように。

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169 :市丸ギン
2014/03/16（日）01:15:31

キミに出逢うてこれまでに得た、たくさんの奇跡について想う。

それは、ほんまに、すごいこと。

それを思うと。
…今夜ボクが浸る寂しささえ愛おしいんやから、どうしようもない。

肌は冷やいけど、情はある。溢れて煮立って飲み込まれて焦がれて、堪らん情が。
丸呑みにしたいのは一つだけ。
やからボクは蛇や無うて、キミの子狐なんやろな。

ええ気分。冷え込んで寝付けん割に悪ない夜や。

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170 :市丸ギン
2014/04/30（水）16:20:12

雨音に耳を棲ませて、目ェ閉じて…ほんで眠ってもうた訳やから怠惰が過ぎる。

嵐の夢を見た。
風が強くて、雨が白くて、何も見えんし何処にも行けん。そないな夢。
寒いし、何も聞こえんかった。ボクの声も届かんねやろなァ思うたら厭になってもた。
でかい木にしがみついて嵐が過ぎるのを待つだけの寒い夢。

せやけど、キミの声が聞こえた。

…参ったな。とりあえず、何か食わんとあかんね。
温いもんがええな。今日は少し冷える。

早よ帰っておいで。

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