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綴一覧
┗3067.一度だけの。(37-41/85)

|||1-||||リロ
37 :ウルキオラ・シファー
2012/03/22(木)18:02:49

>つながる

その空間も。
交わす言葉も。
触れる肌も指も。
交わる吐息も
心地良いと感じた。身を委ねてもいいかもしれないと、錯覚をした。
そんなものはただの幻想だ。
そう容易く、居場所など見つかるはずもない。
僅かな希望を見出しながら、次の瞬間、この身を包むのは絶望だ。
鼓動が止まった心臓が。
叫び出す。


(泡沫は弾ける)

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38 :檜佐木修兵
2012/03/23(金)05:37:49

>涙の雨と黒い傘

1人佇む貴方の傘になります。
そうすれば貴方は濡れずに済むでしょう。
貴方がこの冷たい雨に、身体を冷やされずに済むのなら、俺がいくら濡れたって構わない。
愛なんかじゃなく、俺の勝手なエゴでしかないのかもしれないけれど。それでも俺は、佇み俯き濡れる貴方は見たくないんです。
だから俺は傘になります。
冷たい雨から貴方を護りたいんです。
だから俺は傘になります。
だからどうか。
掴んだ傘を離さないで。


(不器用な貴方)

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39 :ウルキオラ・シファー
2012/03/24(土)13:39:03

>罪人と贖罪

己の感情と向き合うことは、自分自身を知ることに繋がる。
自分は一番よく知っているのだ、心の奥底にひっそりと、けれど確かに燻っている感情を。
それをこうして見ないふりをしている。
だが、もう向き合わなくてはいけない時期なのだろう。
罪人の自由を拘束するための足枷の鍵は一体何処へなくしたのか。
手を伸ばし、それを探す。
それを発見した時が、全てを捨てる時だろう。


(足枷、手枷、心枷)

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40 :檜佐木修兵
2012/03/25(日)19:22:05

>金魚鉢

透明な硝子に囲まれた、狭い世界で。
紅の尾鰭を優雅に揺らしながら、縦横無尽に泳ぐ蘭鋳。
執務室の机に置いた金魚鉢を眺めていると、俺自身がこの金魚鉢の中の金魚のような気分になってくる。
狭く限られた空間でしか呼吸できない、そんな金魚。
ゆらりゆらり、揺れる尾鰭。
紅色がたゆたう。


(水中世界)

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41 :ウルキオラ・シファー
2012/03/26(月)19:58:02

>眸

その瞳が映すもの。
その瞳が見据えるもの。
それを、その双眸の傍らで、ともに見つめることはできるのか。
その答えは否だ。
俺とお前は違う個体。
俺とお前は別の個体。
ひとつの個体となることはないだろう。
違う個体、別の個体。
そう、俺とお前は。


(腐敗して逝く)

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