一年の壁
西郷とちょっと大きめの壁を乗り越えてました。
ダメかと思った、というほどではないですが、僕にとってはちょっと大きかったので攻略法が判らずに結構立ち往生したといったところでしょうか。
詳細については…まあ、未来の僕が語るやも判らん次第ですが、今はその時ではありません。喧嘩はしてませんよ。
何ともない、結果論ではあれどお互いに言葉の足りなかっただけの話でしょう。
ただ、僕ははじめて、明確に、西郷と話すことを拒みました。
西郷のくれる気持ちを、返せずに落としました。
これはもちろん西郷が悪いわけがなく、…かといって僕が悪いわけでもなかったと思います。
誰かを悪者にするのは簡単ですが、それが本来の解決を呼ぶことは決してありませんので。
思えば数日前の僕はかなり疲弊していて、バイオリズムも下がりに下がり、食事すらも疎かにしていた有様でした。
死んだように眠り、起きても不安の波に攫われ、落ち着いた時にようやく最低限のことをして、西郷にも少し返事をして、そうしてまた眠るような、ほぼ廃人のような生活をしてました。
昨日ようやくバイオリズムが多少の持ち直しを見せ思考力が回復するまでに至り、解決に至ったわけですが。
西郷は、そんな僕にずっとずっとずーーーっと、まっすぐ好きだと投げかけて、
僕のとりとめもない、支離滅裂な言葉に返し続けてくれたんです。
たくさん考えてくれて、言葉を選びながら、何度も謝って、抱き締めて、甘やかしてくれたんです。
んっとにさぁ。
どこにこんなに優しい男がいますか。誰がこんな奴を手放せますか。
僕は拒みもしたし、迷って返せずにいたのに。何一つ疑うことなく好きだって言ってくれて、まっすぐに応えてくれたんです。
もうねぇ、僕みたいなのにこんな風にしてくれる奴、西郷以外居ないでしょう。
僕は反省しなければいけません。
こんな素晴らしい、唯一無二の恋人に、ただの一瞬でも返せない言葉があったことを恥じなければなりません。
そして、こんな要らん気苦労をかけてしまった西郷に、その百倍以上の楽しい思いと幸せを届けなければなりません。
このことを自戒として、これからを過ごしていきたいという日記でした。
きっとこれは一年一緒に居たからこそ、起きたことだと思います。
でも、一年一緒に居たからこそ、乗り越えたことだとも思います。
これからもこういうことがあるかもしれません。
出来るだけ西郷に負担のない形で過ごしていきたいですし、それ以上の幸せを味わってもらいうつもりですが、ないとは言い切れないのです。
でも、それも含めてあと何十年、死ぬまでずっと、僕は西郷と共に過ごしていきたいです。
今回のことで本当に、身に沁みました。
ずっと一緒なんてないんだなぁ、と。
ないから、作りあげねばなりません。
君となら出来るでしょう。僕はそう信じています。
下げ忘れるのそろそろやめませんか?僕。