深刻にまで考える必要なんてきっとないのだろうけれど、少しの不安要素がぼくの心に居座っている。 彼に伝えたい事があるんだ。 努力家なのはぼくの勝手で、その勝手のせいで喉に痞えを感じているだなんて身勝手なものだなァ。 今夜はこのまま集中をして論文に向かおう。静かな夜というものもたまには必要だもの。脳を別の事に使うんだ。 ♦ ♦ ♦ 幸せを沢山に感じてしまった後は、どうしても少し落ち込んでしまう。 その表現が正しくないことはわかっているのだけれど、いつも通り、がまるで雨の降る夜のような気持ちになるんだ。 普段通りの君も、冷たく感じる時の君も、ぼくをマヌケだとはしゃぐ君も、瞳の奥を光らせる君も、眠る前の柔らかな君も、ずっと愛おしい。 最近のぼくは少し調子に乗って揶揄ってしまうことが多いから、こうして落ち込んでいるときにどんな顔を見せればいいか分からなくなってしまっているよ。 恐らくだけれど、今のぼくがこうであったとしても、きっと君の顔を見れた途端にすっかり頭の中は君に逢えたという気持ちでいっぱいになるのだろうね。 だから、素直な気持ちだけ伝えるとするのなら、ぼくは君に会いたい。そして出来るなら、会って抱き締めたいと思う。 もしかすると君はぼくの太陽なのかも知れないや。 Jonathan Joestar |
ぼくが甘ちゃんなだけかも知れないけれど、普段は仲良くしている筈なのに、都合が悪くなると家から閉め出される子供や、突然上から考えた言葉で話し始める人を見ると何故なのだろうと不思議に思う。 外の空気が冷たいから、心も冷たくなってしまうのだろうか。 ぼくは、この体温が続く限り、温もりのある人間で在りたいと思う。 その為の体温だと、改めて心に刻んだんだ。 最近はとても忙しくて、食事もままならない日が多く続いている。片手で食べられる簡単なものがいいなと夕飯をサンドウィッチで済ませる日も多いのだけれど、運悪くドーナツで済ませてしまった日に限って口を滑らせてしまって、うっかりディオに言いつけられるところだったときは冷や汗をかいてしまった。 学期末に提出予定の論文は、今までの比にもならないくらいにしぶといんだ。レポート用紙が何枚もなくなってしまってこの間買い足したばかりなのに!と驚きさ。 こんなに長いものなんて目を通すのだって億劫だと思うのだから、教授がちゃんと全部に目を通すのか疑問だな。やれやれだ。 そのおかげで部屋に籠りっぱなしなものだから、友人どころか父さんたちやディオにだってあまりちゃんと顔を見せることが出来ていなくて、ぼくの存在を忘れられてしまわないかとても心配だね! 明日も早くからフィールドワークに行く事になっているので眠らなきゃいけないのだけれど、珍しくひとりでこの時間まで起きていたのでその記念に日記を書こうと思う。 明日の予定が少しでも早く終わればいいなァ。 ♦ ♦ ♦ この日記の、最初から2番目のページを書き直したいのだけれどなんて書くといいのだろう。 実を言うとあの人のことをなんて記したらいいのかを1番に悩んでいて、おまけに時間もないからつい。後回しにしてしまうんだ。 Jonathan Joestar |
よく眠った。 いやに眠気ばかりに襲われると思っていたら、それは頑張って身体が治しているからだと言われた。 そのおかげで身動きの取りやすくなったぼくは、今日は風が気持ちいいと評判のカフェを目指しているところだ。 馬車に揺られながら窓の外を眺めているのだって楽しくて、正直ぼくは今年甲斐もなくワクワクしているッ! 何か新しい発見や出会いがありますように。 フフ、晴れてよかったなァ。 Jonathan Joestar |
相変わらずぼくの研究心が止まらない。 自分史上見た事もないくらいのレポート用紙の束が出来上がっているというのに、未だに突き詰めたい箇所は沢山なんだ。 教授に提出する前にひと通り目を通して手直しをしたいとは思っているのだけれど、こんなにあるんじゃ草臥れてしまうだろうな。やれやれだ。 昨日の夜なんて、紐解く事で見えてきた歴史が悲しいもので、こんな事!酷いや!とひとり書庫で泣いてしまった。 その事を学友に話してみたら同感を得られて有難いと感じたのと、その労いで頂いたクッキーが美味しくてつい喜んでいたら、君の心は芝スキーのようだと揶揄われてしまったよ。 さて、休憩もこの辺にしてまた研究を再開するとしよう。何処かで一旦切りを付けて一日丸っと開けられる日を作りたい。 約束をした文献に目を通す時間も作らなくちゃあな。早く彼と感想を語り合わなくちゃ。 ♦ ♦ ♦ 今日は顔を見れるだろうか。 今日は会話が出来るだろうか。 そんな風に窓の外を眺める時間すら愛おしい。 慕うばかりじゃあその横には居座れないのだろうけれど、今は2人の時間やその人を見つめている時間すら愛おしく感じられるんだ。 ♦ ♦ ♦ 実を言うと、ラグビーの試合中に両腕を負傷してしまって、今日で2日目だ。 そのせいでペンが上手く持てなくてね。変な持ち方になってしまっていたせいか中指まで痛み始めて明日からの授業はどうしたものだろうかと悩んでしまっているんだ。 ああ、もちろんサボりなんてしないよ。両腕が使えなくても話は聞けるからね。 とはいえ…座って聞いているだけってのも退屈さ。 今夜だって夜は酷使をやめようと論文には手を付けずにいたのだけれど、頭では考えてばかりで、それのメモも取れないものだからひとりで拗ねてしまったんだ。 仕方なく父さんの部屋からレコードを頂戴して音楽に耳を傾けて時間を過ごしたさ。 今も痛みを感じているクセに日記を書いているのだから、これが知れたら笑い者だろうな。 眠気はあるのに、痛みがじんと伝わってくるので上手く眠れない…。人間なのだから仕方ないとしても、もう少し鍛えなくてはいけないみたいだ。 明日はもう少し良くなっていてほしいなァ。 Jonathan Joestar |
あらから数ヶ月、ぼくの生活ががらりと変わってしまって…この日記に記す習慣が消え失せてしまっていた。それを思い出して今部屋中を探し回ったところだ。本当に、見つかってよかったと思う反面、そのおかげで散らかってしまった部屋を明日の朝にまた片付けなくてはならないのだと思うと少しだけ憂鬱になってしまう。 生活ががらりと変わるというか、とても忙しかったんだ。生活もそうだし、心もね。 結論からいうとぼくたちは結局友達として今も仲良くしている。とは言っても距離は置かれているんだ。毎日顔を合わせていたのに、この数ヶ月でぽつぽつと要件だけを話す間柄に変わった。 心に居座っていた人ともちゃんと話すことも出来、正直こんなに全てをスッキリさせてしまって良かったのだろうかと悩む日もあったんだ。 まあ、人間というものは怖いもので、慣れてしまうとそれも日常へと変化してしまう。 今はもちろん、考古学に夢中で打ち込んでいるし、たまに学友たちと遊びに出るくらい清々しい日々を送れているんだ。 そんな中で、ぼくはついに出逢ってしまった。 もしかするとその人用に日記をひとつ増やしてしまうかも知れないくらい今はその人に夢中さ。 誰かに後ろ髪を引かれることもなく、ただ真っ直ぐにその人を見つめる事の出来る今の環境がとても嬉しい。本当はそうなれる為に沢山の努力を夏からしてきたのだけれど、まさか実際にそう思える相手にまで出逢えるなんて思わないじゃあないか。 そんな風に思うからこそ、日々その人を噛み締めるように根こそぎ味わいたくてしかたなくて、大切にし過ぎるあまりに下手ついてしまったり、そのくせ正直な気持ちばかり話してしまったり、あとは悪戯心がくすぐられて怒られてしまったり、その人がどう思っているかは分からないけれど、ぼくは今を全力で楽しんでいる! まあ…、もちろん現実は甘くないので、その人と話しているとき以外は寝る間も惜しんで論文に明けくれてしまっているのも事実だ…。 疲れた顔は見せないようにと努めているけれど、たまに甘えたくなってしまうので気を引き締めなくちゃあなァ。 今もふと、その人の事を考えていると居ても立っても居られずに、それでこの日記を探し始めたというわけだ。 話しているのが楽しくてしょうがないなんて、一体いつ振りの感覚だろう。 今はまだ毎日会話が出来るような距離ではないので本当にただの浮かれ野郎でしかないけれど、それでもぼくは心機一転して得たこの気持ちを勝手ながらに大切にしたいと思うんだ。 ♦ ♦ ♦ これからまた毎日日記を書き続けられたらと考えてみたけれど、これといって以前ほど書く事もない事に気付いてどうしたものかと考える。 論文に明け暮れる日々のちょっとした息抜き程度に、気が向いたら、ということにしようか。 Jonathan Joestar |